📣 放課後等デイサービスは 2027年4月 開所予定です(現在、指定申請の準備を進めています)
お問い合わせ・見学予約
🌱 のびのび発達ラボ|こどもの発達と学びの情報室(記事一覧へ
ホームのびのび発達ラボ > 📖 用語・基礎知識 > TEACCHとは?——ASHAは学校で使われるプログラムの例として挙げています
📖 用語・基礎知識

TEACCHとは?——ASHAは学校で使われるプログラムの例として挙げています

最終更新:2026年9月6日
TEACCH(ティーチ)——自閉症のある人への支援のプログラムの名前として聞くことばです。

米国言語聴覚協会(ASHA)の自閉症のページには、正式名称とともに載っています——

Treatment and Education of Autistic and Related Communication Handicapped Children
(自閉症および関連するコミュニケーションに障害のあるこどものための治療と教育/Mesibov et al., 2007)

ただし、ASHAが載せているのはこの一行だけです。
🔴「TEACCH」の語は、法令にも、こども家庭庁のガイドラインにも、文部科学省の手引にも見当たりませんでした(2026年9月6日確認)。

確かめた結果

調べたもの「TEACCH」の語
ASHA「Autism」Practice Portal🔴あります。ただし「教育・学校を基盤とするプログラムの例」の一行のみ
e-Gov法令検索(全法令を横断)該当なし
こども家庭庁 児童発達支援ガイドライン(令和6年7月)出てきません
こども家庭庁 放課後等デイサービスガイドライン(令和6年7月)出てきません
文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引」(令和3年6月改訂)出てきません
🔴 だから、この記事は短く書きます
プログラムの中身・構成要素・手順は書きません。確かめられた一次情報が名前と分類だけだからです。

そういうプログラムがないという意味ではありません。私が確かめられた範囲がここまで、という意味です。

そのかわり、この名前で語られることの中身に近い記述が国のガイドラインにあります。それを次に並べます。

ASHAが置いている場所

ASHAは支援の選択肢をいくつかの大きな分類に分け、TEACCHを「教育・学校を基盤とする行動的介入」のプログラム例として挙げています。同じ分類に並ぶのは——

分類の中身並んでいるもの
この分類の説明として書かれている方法🔴積極的行動支援(PBS)——「困難な行動を減らすために肯定的な(罰を用いない)介入を用いる」(Carr et al., 2002)(→積極的行動支援(PBS)とは?
プログラムの例SCERTSモデル(Prizant et al., 2006)/TEACCH(Mesibov et al., 2007)/自閉スペクトラム症のこどものための学習スタイル・プロファイル(Rydell, 2012)
🔴 ASHAが分類全体に付けている注記
この節の冒頭に、こうあります——

「選択肢は広い分類に整理されているが、多くの選択肢は複数の分類にまたがりうる。たとえば、多くの選択肢が発達的アプローチと行動的な教え方の方略を組み合わせている。」

「多くのアプローチには、さまざまな市販のプログラムがある。一部のアプローチやプログラムは、追加の研修や認定を必要とすることがある。」

——名前だけでは中身は決まらない、という書き方です。

🔴 「わかりやすさ」は、国の文書にあります

TEACCHという名前は国の文書にありませんが、「構造化」は、こども家庭庁のガイドラインにくり返し出てきます(児発GL 8か所・放デイGL 8か所)。

🔴🔴 ガイドラインの注記が、平易に定義しています
「『本人にわかりやすく構造化された環境』とは、こども本人がこの部屋で何をするのかがわかりやすいよう、机や本棚の配置などを工夫することです。」

——これが、国の文書による構造化の説明です(→構造化とは?)。

そして、ガイドラインは環境について支援する側の義務の形で書いています——「事業所等は……計画的に環境を整え、工夫して、こどもに対し支援を行わなければならない。そこに「時間や空間を本人にわかりやすく構造化すること」「不安な気持ちを落ち着かせる環境を整えること」が挙げられています。

ASHAの側の、近い記述
ASHAは活動スケジュールと視覚的支援について、こう書いています——

物、写真、絵、書かれた言葉など、手がかりやプロンプトとして働くものを含む。これらは、一連の課題や活動をやりとげること課題に注意を向けることある課題から別の課題へ移ることさまざまな場面で情動の調整を保つことを助ける。」

🔴四つ目に「情動の調整」が入っています(→視覚支援とは?)。

見学のときに確かめられること

国のガイドラインは、事業所の自己評価表保護者等からの評価表に、この項目を入れています。

両方の評価表にある項目
「生活空間は、こどもにわかりやすく構造化された環境になっているか」

——🔴保護者が答える側の質問としても入っています。
つまり見学のときに見てよい、尋ねてよいことです。
  1. この部屋で何をするのかが、子どもから見てわかるか——ガイドラインの注記の言い方そのものです
  2. 時間の見通しは、どう示されていますか——ガイドラインは「時間や空間を」と、時間を先に書いています
  3. 落ち着ける場所はありますか——「不安な気持ちを落ち着かせる環境」が挙げられています
  4. 子どもが選べる場面はありますか——ガイドラインは「こどもによる選択ができるよう配慮すること」を最初に挙げています
  5. 自己評価と保護者評価の結果は、どこで見られますか——省令はおおむね一年に一回以上の公表を義務づけています

🔴 プログラムの名前を尋ねるより、この五つのほうが確かめやすいかもしれません。ASHAも「多くの選択肢は複数の分類にまたがりうる」としています。

この記事で書かないこと

🔴🔴TEACCHの中身・構成要素・手順は書きません。確かめられた一次情報が名前と分類だけだからです。そういうプログラムがないという意味ではなく、確かめられた一次情報が手元にないという意味です。

🔴効果も書きません。効果がないという意味ではなく、ここでは判断しないという意味です。

「この事業所はTEACCHをやっているか」の見分け方も書きません。ASHAは「多くのアプローチには、さまざまな市販のプログラムがある。一部のアプローチやプログラムは、追加の研修や認定を必要とすることがある」としており、名前だけでは中身が決まらないためです。

書けるのは、ASHAがどこに置いているかと、国のガイドラインが「構造化」について何と書いているかまでです。

どこに相談すればいいか

相談先何のため
通っている・見学する児童発達支援・放課後等デイサービス🔴「生活空間は、こどもにわかりやすく構造化された環境になっているか」は保護者評価表の項目です
園・学校(担任・特別支援教育コーディネーター)時間と空間の示し方、落ち着ける場所
保育所等訪問支援専門職が園・学校を訪問する制度。児発GLは地域支援に「支援方法や環境調整等に関する相談援助」を挙げています
作業療法士言語聴覚士感覚・伝える手段の側から
発達障害者支援センター関係機関との連絡調整
親の会・保護者同士の交流実際に受けている方の話

※本記事は一般的な情報提供です。プログラムの実施状況は事業所により異なります。療育は医療ではありません。

出典

※上記の出典は2026年9月6日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。

よくあるご質問

TEACCHの中身を教えてください
🔴この記事では書きません。確かめられた一次情報は、ASHAが挙げている正式名称と分類の一行だけだったためです。そういうプログラムがないという意味ではありません。
ASHAはどこに載せていますか?
「教育・学校を基盤とする行動的介入」のプログラム例として、SCERTSモデルなどと並べて挙げています(Mesibov et al., 2007)。
日本の制度では、どう扱われていますか?
「TEACCH」の語は、法令にも、こども家庭庁のガイドラインにも、文部科学省の手引にも見当たりません(2026年9月6日確認)。
「構造化」なら国の文書にありますか?
あります。こども家庭庁のガイドラインは注記で「『本人にわかりやすく構造化された環境』とは、こども本人がこの部屋で何をするのかがわかりやすいよう、机や本棚の配置などを工夫することです」と説明しています。
見学のとき、どこを見ればよいですか?
ガイドラインの保護者等からの評価表に、そのままの項目があります——「生活空間は、こどもにわかりやすく構造化された環境になっているか」
プログラムの名前を尋ねたほうがよいですか?
ASHAは「多くの選択肢は複数の分類にまたがりうる」「一部のアプローチやプログラムは、追加の研修や認定を必要とすることがある」としています。名前だけでは中身が決まりません。環境の実際を見るほうが確かめやすいかもしれません。
効果はありますか?
この記事では効果を書きません。効果がないという意味ではなく、ここでは判断しないという意味です。
視覚的な手がかりは、何に役立つと書かれていますか?
ASHAは四つ挙げています——一連の課題や活動をやりとげること/課題に注意を向けること/ある課題から別の課題へ移ること/さまざまな場面で情動の調整を保つこと
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

お子さまのこと、専門スタッフに相談してみませんか

のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・早稲田駅徒歩1分)には、言語聴覚士・公認心理師・精神保健福祉士・保育士など多職種の専門スタッフが在籍しています。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。