単語が増えるしくみ
子どもは、ことばを「教えられて」覚えるより、興味のあるものに大人がことばを添えてくれた経験から覚えていくと言われています。ポイントは次の3つです。
- 注意が向いている瞬間に、ことばが届くこと——本人が電車を見ている瞬間の「でんしゃだね」は届きやすく、見ていないときのことばは残りにくいと言われています。
- くりかえし出会うこと——同じことばに生活の中で何度も出会うことで、定着していきます。
- 言ってみたら伝わったという経験——不完全な発音でも「つうじた!」という手ごたえが、次に話す意欲になります。
家庭でできる工夫
- 実況中継ふうに、ことばを添える——お風呂・食事・お着替えなど毎日の場面で、「あわあわだね」「おそでとおして」と短いことばを添えます。教え込むのではなく、シャワーのようにことばを浴びる形が基本です。
- 好きなものから広げる——電車が好きなら、電車の名前→「はやい」「とまった」→「のる」「バイバイ」と、好きな世界の中で語彙を広げます。
- 不完全でも受け止めて、正しい形で返す——「ワンワ!」→「そうだね、ワンワンいたね」。訂正や言い直しの要求は、話す意欲を下げてしまうことがあります。
POINT
語彙は「フラッシュカードで暗記」より「生活と遊びの中で出会う」ほうが定着しやすいと言われています。楽しいやりとりの量が、語彙の栄養になります。
相談を考えたいサイン
- 初語から数か月たっても、使える単語が数語のまま増えない
- 一度出ていた単語を使わなくなった(ことばの後退が気になる)
- ことばの理解の面も心配がある
- 聞こえの心配(呼びかけへの反応が薄いなど)がある
特に「出ていたことばが減った・使わなくなった」と感じる場合は、様子見を続けるより、早めに専門機関へ相談することがすすめられています。
よくあるご質問
何語くらいあれば安心、という目安はありますか?
語彙数の目安は研究や測り方によって幅があり、「何語あれば安心」と単純には言えません。数だけでなく、理解・やりとり・伸びの勢いを合わせて見ることが大切です。気になる場合は一度ご相談ください。
図鑑やフラッシュカードで教えるのは効果がありますか?
図鑑を一緒に見て「いたね!」と楽しむことは語彙の栄養になります。一方、正解を言わせるドリル的な使い方は負担になる場合があります。「一緒に楽しむ」使い方が基本です。
保育園に通えば自然に増えますか?
集団の刺激が良い方向に働くお子さまは多くいますが、集団の中だと埋もれてしまうタイプのお子さまもいます。園とご家庭の様子を合わせて見立てるのがおすすめです。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は一般に知られている知見や国・自治体の公的情報に基づいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。制度の内容・手続きはお住まいの自治体や時期により異なる場合があります。最新の情報は各自治体の窓口・公式サイトでご確認ください。
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