多言語環境の子のことばの見方
- 二つの言語を合わせて見る——日本語だけを数えると少なく見えても、家庭の言語と合わせると年齢相応の語彙がある、ということがあります。ことばの力は、使っている言語全体で見るのが基本とされています。
- 言語が混ざるのは自然な姿——一つの文の中に二つの言語が混ざること(コードスイッチング)は、多言語環境の子に自然に見られる姿で、混乱している証拠ではないと言われています。
- 環境のせいと決めつけない——一方で、「バイリンガルだから遅い」とすべてを環境のせいにしてしまうと、支援が必要なことばの遅れが見逃されることがあります。
POINT
目安のひとつは「どちらの言語でも、ことばの育ちがゆっくり」かどうか。両方の言語で単語が少ない・やりとりが育ちにくい場合は、環境ではなく発達の面からの確認がすすめられています。
家庭でできること
- 保護者は、いちばん自然に話せる言語で関わる——無理に日本語だけにするより、保護者が豊かに話せる言語でたっぷりやりとりするほうが、ことばの土台は育ちやすいと言われています。
- 「一人=一言語」など、家庭内のルールをゆるく決める——絶対的な決まりではありませんが、子どもにとって言語の使い分けの見通しが立ちやすくなります。
- どちらの言語も「価値あるもの」として扱う——家庭の言語を否定されると、ことば全体への自信に影響します。
相談を考えたいサイン
- どちらの言語でも、単語がなかなか増えない
- どちらの言語でも、二語文につながらない
- 視線・指差し・まねなど、ことばの手前のやりとりに心配がある
- 聞こえの心配がある
相談の際は、家庭でどの言語をどれくらい使っているかを伝えると、見立ての大切な材料になります。当教室でも、多言語環境のお子さまのことばのご相談を承っています。
よくあるご質問
日本語を家庭でも使ったほうが、園で困らないのでは?
園生活のために家庭の言語を犠牲にする必要はないと考えられています。保護者が自然に話せる言語での豊かなやりとりが、結果的にことば全体の土台になると言われています。園での日本語は、園生活の中で育っていきます。
二つの言語のせいで発達が遅れることはありますか?
多言語環境そのものがことばの発達の障害になるわけではないと考えられています。ただし、どちらの言語でも育ちがゆっくりな場合は、環境とは別の要因の確認がすすめられています。
相談のとき、通訳は必要ですか?
ご家庭の状況に合わせてご相談ください。ご家庭での言語使用の様子を教えていただければ、日本語でのご相談で問題ありません。まずはお問い合わせください。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は一般に知られている知見や国・自治体の公的情報に基づいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。制度の内容・手続きはお住まいの自治体や時期により異なる場合があります。最新の情報は各自治体の窓口・公式サイトでご確認ください。
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のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・早稲田駅徒歩1分)には、言語聴覚士・公認心理師・精神保健福祉士・保育士など多職種の専門スタッフが在籍しています。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。