🔴 モニタリングは二つあります
| どちら | やる人 | 対象 | 根拠 |
| 事業所のモニタリング | 児童発達支援管理責任者(児発管) | 個別支援計画(児童発達支援計画) | 指定基準省令 第27条第8項・第9項 |
| 相談支援のモニタリング | 相談支援専門員 | 障害児支援利用計画 | 児童福祉法 第6条の2の2第8項(継続障害児支援利用援助) |
混乱しやすいところ
「この前もモニタリングをした気がする」——それは、別々のしくみだからかもしれません。
事業所は
その事業所で何をしているかを見直します。
相談支援は
サービスの組み合わせ全体が合っているかを見直します。
どちらも大事ですが、
話す内容が違います(→
個別支援計画とは?)。
事業所のモニタリング——条文をそのまま読む
指定基準省令 第27条第8項
「児童発達支援管理責任者は、児童発達支援計画の作成後、児童発達支援計画の実施状況の把握(障害児についての継続的なアセスメントを含む。……「モニタリング」という。)を行うとともに、障害児について解決すべき課題を把握し、少なくとも六月に一回以上、児童発達支援計画の見直しを行い、必要に応じて、当該児童発達支援計画の変更を行うものとする」
第27条第9項——やり方まで決まっています
「児童発達支援管理責任者は、モニタリングに当たっては、通所給付決定保護者との連絡を継続的に行うこととし、特段の事情のない限り、次に定めるところにより行わなければならない。
一 定期的に通所給付決定保護者及び障害児に面接すること。
二 定期的にモニタリングの結果を記録すること。」
つまり——連絡を続けること/面接すること/記録することが、省令の水準として定められています。
- 「六月に一回以上」は下限です。必要があれば、それより短い間隔でも見直せます
- 面接の相手には「障害児」も含まれます。本人の意見を聞く形が条文に書かれています
- 記録は残されるものです。見せてもらうことができます
計画そのものにも、決まりがあります
見直しの前提として、計画の作り方も同じ省令に定められています。
| 条文 | 定めていること |
| 第27条第2項 | アセスメント=「その有する能力、その置かれている環境及び日常生活全般の状況等の評価を通じて通所給付決定保護者及び障害児の希望する生活並びに課題等の把握」/🔴「障害児の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮され」 |
| 第27条第3項 | 🔴「アセスメントに当たっては、通所給付決定保護者及び障害児に面接しなければならない」/面接の趣旨を十分に説明し、理解を得なければならない |
| 第27条第4項 | 原案に書くこと=意向/総合的な支援目標及びその達成時期/生活全般の質を向上させるための課題/🔴領域との関連性及びインクルージョンの観点を踏まえた具体的内容/留意事項。さらに家族に対する援助と他のサービスとの連携も位置付けるよう努める |
| 第27条第5項 | 🔴担当者等を招集して会議を開催し、原案について意見を求める |
| 第27条第6項 | 🔴「説明し、文書によりその同意を得なければならない」 |
| 第27条第7項 | 作成した計画を保護者と、相談支援事業者に交付しなければならない |
🔴 5領域との関連性は、省令の要求です
第27条第4項の
「領域との関連性」は、同じ省令が定める
5領域を指しています(→
5領域とは?)。
ガイドラインの推奨ではなく、
省令が計画の記載事項として求めているということです。
相談支援側の見直し(継続障害児支援利用援助)
児童福祉法第6条の2の2第8項は、こう定めています(要約せず要点のみ)。
- 通所給付決定の有効期間内において、継続して適切に利用できるよう
- 障害児支援利用計画が適切であるかどうかにつき、内閣府令で定める期間ごとに
- 利用状況を検証し、心身の状況・環境・利用に関する意向その他の事情を勘案して見直しを行い
- その結果にもとづき——①計画を変更するとともに関係者との連絡調整を行う、または②新たな給付決定等が必要と認められる場合に申請の勧奨を行う
②が意外に知られていません
「申請の勧奨」——つまり、
支給量を増やす申請などを勧めてもらえるということです。
「回数を増やしたい」「別のサービスも使いたい」——こうした話は、相談支援のモニタリングの場が向いています(→
障害児支援利用計画とは?)。
モニタリングの場で伝えるとよいこと
- できるようになったこと——家庭で見えた変化を、日付つきで
- 変わらないこと——目標に届いていない部分
- 新しく困り始めたこと
- 園・学校での様子——連絡帳や先生の言葉
- 家族の状況の変化——家族支援も支援の柱です(→家族支援とは?)
- 本人が何と言っているか——省令は本人の意見の尊重と面接を定めています
言いにくいときの言い方
「目標を見直していただくことはできますか」——これで足ります。
省令は
「必要に応じて、当該児童発達支援計画の変更を行う」としており、見直しは制度に組み込まれた手続きです。
また、児発管の責務として
「障害児及び通所給付決定保護者の意思をできる限り尊重するよう努めなければならない」(第28条第2項)とも定められています。
どこに相談すればいいか
※本記事は一般的な情報提供です。制度の運用は自治体・事業所により異なります。療育は医療ではありません。
出典
※上記の出典は2026年9月4日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。
よくあるご質問
モニタリングは、どのくらいの頻度で行われますか?
事業所側は、省令が「少なくとも六月に一回以上、児童発達支援計画の見直しを行い」と定めています。これは下限で、必要があればより短い間隔でも見直せます。
なぜ二回あるように感じるのですか?
モニタリングは二つあります。事業所(児発管)が行う個別支援計画の見直しと、相談支援専門員が行う障害児支援利用計画の見直しです。根拠になる条文も、話す内容も違います。
子ども本人も参加するのですか?
省令は、アセスメントとモニタリングのどちらについても「通所給付決定保護者及び障害児に面接すること」を定めています。また「障害児の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され」とも書かれています。
目標を変えてほしいと言ってもいいですか?
はい。省令は「必要に応じて、当該児童発達支援計画の変更を行う」としています。また児発管の責務として「障害児及び通所給付決定保護者の意思をできる限り尊重するよう努めなければならない」とも定められています。
回数を増やしたいときは、どちらに言えばいいですか?
相談支援専門員です。児童福祉法は、見直しの結果として「申請の勧奨を行うこと」——つまり支給量の変更などの申請を勧めることを、継続障害児支援利用援助の内容に含めています。
記録は見せてもらえますか?
省令は「定期的にモニタリングの結果を記録すること」を定めています。内容についてはご利用の事業所にお尋ねください。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。
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