必ず置かれる職種です
指定基準省令は、指定児童発達支援事業所に置くべき従業者として児童指導員又は保育士などとともに、児童発達支援管理責任者を1以上と定めています(放課後等デイサービスも同様の定めがあります)。
つまり児発管がいない事業所は、指定を受けられません。
何をする人か(第27条・第28条)
①個別支援計画(児童発達支援計画)の作成に関する業務——管理者が児発管に担当させるもの、と第27条第1項が定めています
②相談及び援助(第28条第1項第1号)
③他の従業者に対する技術指導及び助言(同第2号)
——
計画を作る人であり、現場を指導する人であり、相談を受ける人です。
🔴 保護者にとって使える決まり
省令第27条は、児発管の仕事の進め方を細かく定めています。そのうち、保護者の側から見て意味のあるものを挙げます。
| 条文 | 定めていること |
| 第3項 | 🔴「アセスメントに当たっては、通所給付決定保護者及び障害児に面接しなければならない」/面接の趣旨を十分に説明し、理解を得なければならない |
| 第2項 | アセスメントでは「障害児の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮され」るようにすること |
| 第5項 | 🔴担当者等を招集して会議を開催し、原案について意見を求める |
| 第6項 | 🔴「説明し、文書によりその同意を得なければならない」 |
| 第7項 | 作成した計画を保護者と、相談支援事業者に交付しなければならない |
| 第8項 | 🔴「少なくとも六月に一回以上」計画を見直す(→モニタリングとは?) |
| 第9項 | モニタリングでは定期的に保護者及び障害児に面接し、結果を記録する |
| 第28条第2項 | 🔴「障害児及び通所給付決定保護者の意思をできる限り尊重するよう努めなければならない」 |
言い換えると
会わずに計画は作れません。(第3項)
説明なしに進めることもできません。(第6項)
計画は必ず渡されます。(第7項)
半年に一度は見直されます。(第8項)
——これらは
事業所の親切ではなく、省令の要求です。受け取っていない、説明がない、と感じたときは尋ねてかまいません。
計画に書かれること
第27条第4項は、計画の原案に記載する事項を挙げています。
- 保護者及び障害児の生活に対する意向
- 障害児に対する総合的な支援目標及びその達成時期
- 生活全般の質を向上させるための課題
- 🔴 領域との関連性及びインクルージョンの観点を踏まえた具体的内容
- 提供する上での留意事項
さらに「障害児の家族に対する援助」と「他の保健医療サービス又は福祉サービスとの連携」も原案に位置付けるよう努めなければならないとされています。
「領域との関連性」は5領域のことです
同じ省令が定める5領域(健康・生活/運動・感覚/認知・行動/言語・コミュニケーション/人間関係・社会性)との関連です(→
5領域とは?)。
面談で
「この目標は、どの領域と関係していますか」と尋ねるのは、省令の記載事項に沿った質問です。
資格について
児発管になるには、一定の実務経験と所定の研修の修了が求められます。
この記事で細かい要件を書かない理由
実務経験の年数や研修の名称・区分は、
告示や通知の層で定められており、
改正されることがあります。確認できた一次情報の範囲を超えて数字を書くと、古い情報を残すことになります。
要件をお調べになりたい場合は、
都道府県・指定都市の障害福祉担当課の案内をご確認ください。
(事業者向けの制度については
指定申請の道しるべにまとめています)
なお、児発管は「サービス管理責任者」とは別の名称です。サービス管理責任者は主に成人の障害福祉サービスに置かれる職種で、児童発達支援・放課後等デイサービスに置かれるのは児童発達支援管理責任者です。求人や制度の説明で混同されることがあります。
なお、管理者と児発管は別の役割です。省令は管理者について「事業所ごとに専らその職務に従事する管理者を置かなければならない。ただし、事業所の管理上支障がない場合は、他の職務に従事させることができる」という趣旨の定めを置いています(兼務がありうる)。
児発管と、どう話すか
- 面談の前に、家庭での様子を3行書いておく——できるようになったこと/変わらないこと/新しく困り始めたこと
- 本人が何と言っているかを伝える——省令は本人の意見の尊重を定めています
- 「この目標はどの領域と関係していますか」と尋ねる
- 家族支援・移行支援について尋ねる——計画に位置付けるよう努めるものとされています
- 分からない言葉はその場で聞く——第6項は「説明し」と定めています
- 納得できないときは、同意する前に言う——同意は文書で求められます
※本記事は一般的な情報提供です。制度の運用は自治体・事業所により異なります。療育は医療ではありません。
どこに相談すればいいか
| 相談先 | 何のため |
| 児発管 | 個別支援計画、日々の支援、相談 |
| 事業所の管理者 | 運営・体制について |
| 相談支援専門員 | サービス全体、事業所の変更 |
| 区市町村の障害児支援の窓口 | 制度・支給量、事業所についての相談 |
※制度の運用は自治体・事業所により異なります。
出典
※上記の出典は2026年9月4日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。
よくあるご質問
児発管は、どの事業所にもいますか?
はい。指定基準省令は児童発達支援管理責任者を1以上置くことを定めています。置かれていない事業所は指定を受けられません。
会ったことがないのですが、普通ですか?
省令は「アセスメントに当たっては、通所給付決定保護者及び障害児に面接しなければならない」(第27条第3項)と定めています。モニタリングについても定期的な面接が定められています。お尋ねになってかまいません。
計画書をもらっていない気がします
省令第27条第7項は、作成した計画を保護者と、相談支援事業者に交付しなければならないとしています。また第6項は説明し、文書により同意を得なければならないとしています。
計画に納得できないときは?
同意する前にお伝えください。同意は文書で求められる手続きです。第28条第2項は「障害児及び通所給付決定保護者の意思をできる限り尊重するよう努めなければならない」としています。
児発管と管理者は違うのですか?
別の役割です。管理者は事業所ごとに置かれ、原則として専従ですが、支障がない場合は他の職務との兼務がありうる、という定めになっています。
児発管になるには、どんな資格が必要ですか?
一定の実務経験と所定の研修の修了が求められます。細かい年数・研修区分は告示や通知の層で定められ、改正されることがあるためこの記事には書きません。都道府県・指定都市の障害福祉担当課の案内をご確認ください。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。
お子さまのこと、専門スタッフに相談してみませんか
のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・早稲田駅徒歩1分)には、言語聴覚士・公認心理師・精神保健福祉士・保育士など多職種の専門スタッフが在籍しています。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。