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放課後等デイサービスは、学校と情報を共有するのか——国のガイドラインは「保護者の同意を得た上で」と書いています

最終更新:2026年10月6日
共有することが、国のガイドラインに「必要」と書かれています。そして、その入口は保護者の同意です。

こども家庭庁の放課後等デイサービスガイドライン(令和6年7月)は、事業所・学校等・家庭の「三者の共通理解の下で」役割分担を明確にし、「あらかじめ保護者の同意を得た上で」、学校の個別の教育支援計画と、事業所の放課後等デイサービス計画を互いに共有する、としています。

つまり、共有の入口は保護者の同意です。このページでは、共有される中身、学校の側の決まり、先に決めておくとよいことを整理します。

ガイドラインに書かれている「学校等との連携」

放課後等デイサービスガイドラインの第5章「関係機関との連携」の3「学校等との連携」には、次のことが書かれています(要旨)。

項目ガイドラインの内容(要旨)
前提事業所・学校等・家庭の三者の共通理解の下で、役割分担を明確にして連携を進める
同意あらかじめ保護者の同意を得た上で情報をやりとりする
学校から個別の教育支援計画をはじめとした支援内容の情報提供を受ける
事業所から放課後等デイサービス計画をはじめとした支援内容の情報を提供する
予定学校と事業所の年間計画・行事予定の交換、下校時刻の確認
送迎送迎時の対応、トラブルや事故のときの連絡体制や対応マニュアルを学校と事前に共有・調整する
所属の変更通常の学級⇔特別支援学級⇔特別支援学校などの変更が考えられるときは、三者で密に連携し、こどもの意思を確認しながら検討する
読みどころは「互いに」です
共有は、学校から事業所への一方通行ではありません。事業所からも、放課後等デイサービス計画を学校に提供すると書かれています。

学校で配慮してほしいことがあるとき、放課後の様子を知っている事業所の見立てが、学校に届く道があるということです。

学校の側にも、情報共有の決まりがある

学校の側の決まりは、学校教育法施行規則にあります。第134条の2は、校長が個別の教育支援計画を作成すること、そして作成するにあたって「当該児童等又はその保護者の意向を踏まえつつ、あらかじめ、関係機関等と当該児童等の支援に関する必要な情報の共有を図らなければならない」ことを定めています。

誰について根拠
特別支援学校に在学する児童生徒学校教育法施行規則 第134条の2
小・中学校などの特別支援学級の児童生徒同 第139条の2(第134条の2を準用)
通級による指導を受けている児童生徒同 第141条の2(第134条の2を準用)

条文の「関係機関等」は、医療、保健、福祉、労働等に関する業務を行う関係機関と民間団体です。放課後等デイサービスは、この「福祉」の関係機関にあたります。ここでも「保護者の意向を踏まえつつ」と書かれています。

個別の教育支援計画の作成が施行規則で義務として書かれているのは、上の表の3つの場合です。通常の学級に在籍し、通級による指導を受けていないお子さんの扱いは、在籍校に確かめてください。計画そのものについては個別の教育支援計画とは?にまとめています。

令和6年の通知が、連携を後押ししている

こども家庭庁・文部科学省・厚生労働省は、令和6年4月25日に「地域における教育と福祉の一層の連携等の推進について」という通知を出しています。ガイドラインの「学校等との連携」の節も、この通知を参照するよう書いています。

通知に書かれていること要旨
関係機関連携加算事業所が学校等と会議を開いて連携して計画を作ること、計画を作るとき以外にも会議で情報共有することを推進する。要件の一つはあらかじめ保護者の同意を得ること(別添1)
学校等へのお願い通知は学校等に対して、事業所に学校での支援内容などを個別の教育支援計画を活用して情報共有するよう求めている
不登校の状態にある子放課後等デイサービスが学校と日常的に情報共有しながら支援し、家族への相談援助も丁寧に行うことを推進する(個別サポート加算(Ⅲ))

「加算」は、事業所が報酬を受け取るしくみの名前です。国が連携した分を報酬で評価する形にしているのは、連携を広げたいというはっきりした意思の表れといえます。それでも要件の一つは保護者の同意です。ここでも、入口を握っているのは保護者です。

共有されて困ることは、止められるのか

共有の前提は保護者の同意です。ですから、「この話は学校には伝えないでほしい」ということがあれば、同意の範囲として事業所に伝えてください。

事業所の職員には秘密を守る義務があります。指定基準 第47条第1項は、従業者と管理者が「正当な理由がなく、その業務上知り得た障害児又はその家族の秘密を漏らしてはならない」と定めており、第71条によって放課後等デイサービスにも準用されています。

保護者が先に決めておくとよいこと

  1. 学校の誰が窓口かを決める。担任・特別支援教育コーディネーター・養護教諭など、学校によって違います
  2. 個別の教育支援計画があるなら、その写しを事業所にも渡してよいかを決める
  3. 事業所の放課後等デイサービス計画を、学校にも渡してよいかを決める
  4. 下校時刻・行事予定の連絡を、学校から事業所へ直接してもらうか、保護者を通すかを決める
  5. 送迎がある場合は、迎えの場所と時刻、雨の日や行事の日の扱いを、学校と事業所の両方で確かめる

連絡の仕方そのものについては連絡帳に何を書くか、面談で伝えることは園や学校の面談で、何をどう伝えるかにもまとめています。

その事業所が学校と連携しているかを、確かめる方法

放課後等デイサービスガイドラインには、事業所が自己評価に使う評価表がついています。その項目28は、「学校との情報共有(年間計画・行事予定等の交換、こどもの下校時刻の確認等)、連絡調整(送迎時の対応、トラブル発生時の連絡)を適切に行っているか」です。

事業所は、自己評価の結果と保護者評価の結果を公表しなければなりません(くわしくは事業所の自己評価と保護者評価)。見学の前に、公表されている自己評価のこの項目の答えを見ておくと、話が早くなります。

見学のときは、「学校とは、どんな形で情報をやりとりしていますか」と聞いてみてください。会議を開いているか、連絡は誰と誰の間か、同意書はどんな形か——具体的に答えられるかどうかが、目安になります。

法令(指定基準)のうち、学校などからの相談に応じ助言する努力義務(第51条第2項)は、児童発達支援センターである事業所の規定です。放課後等デイサービスに準用されているのは第51条第1項(地域との交流)です(第71条)。学校との連携の中身は、主にガイドラインと上の通知に書かれています。

出典

※上記の出典は2026年10月6日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。

よくあるご質問

放課後等デイサービスは、学校と情報を共有しますか?
放課後等デイサービスガイドライン(令和6年7月)は、事業所・学校等・家庭の三者の共通理解のもとで、あらかじめ保護者の同意を得た上で、学校から個別の教育支援計画などの情報提供を受け、事業所からも放課後等デイサービス計画などを提供することが必要だとしています。
保護者が知らないうちに、学校と話をされることはありますか?
ガイドラインも、令和6年4月25日の3省の通知が示す関係機関連携加算の要件も、あらかじめ保護者の同意を得ることを前提にしています。同意書の相手先と中身を確かめ、伝えてほしくないことは事業所に伝えてください。
学校の側にも、事業所と情報を共有する決まりはありますか?
学校教育法施行規則第134条の2が、個別の教育支援計画を作成するにあたり、保護者の意向を踏まえつつ、あらかじめ関係機関等と必要な情報の共有を図ることを定めています。特別支援学校のほか、特別支援学級(第139条の2)と通級による指導(第141条の2)に準用されています。
不登校の状態でも、放課後等デイサービスと学校は連携しますか?
ガイドラインは、不登校の状態にあるこどもへの支援について、学校等(校長、担任、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、養護教諭など)や家庭と支援の状況を共有し、連携しながら支援することが重要だとしています。
事業所が学校と連携しているかは、どこで分かりますか?
ガイドラインの評価表の項目28が「学校との情報共有」「連絡調整」を問う項目です。事業所は自己評価の結果を公表しなければならないので、公表されている結果でこの項目を確かめられます。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

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