「恥ずかしがり」とどう違う?
入園直後などに緊張して話せないことは、多くのお子さまにあります。場面緘黙が話題になるのは、次のような場合です。
- 特定の場面(園・学校など)で話せない状態が、慣れる期間を超えて1か月以上続いている
- 家庭ではことばの発達に大きな心配がなく、話せる場所でのおしゃべりは年齢相応
- 本人が話そうとしても、声が出ない・固まってしまう様子がある
POINT
場面緘黙は不安が関わる状態と考えられており、「慣れれば自然に話す」と待つだけでは長引く場合があると言われています。早めに園・専門機関と連携して環境を整えることがすすめられています。
避けたい対応
- 「話してごらん」「声出して」と促す・プレッシャーをかける——不安を強め、逆効果になると言われています。
- 話せたときに大げさに騒ぐ——「話すと注目される」こと自体が負担になる場合があります。さりげなく受け止めるのが基本です。
- 「話さない子」として叱る・からかいを放置する——本人は話したくても話せません。
家庭と園でできる支え
- 話す以外の手段を認める——うなずき・指差し・カードなど、まず「伝わる」経験を保障します。
- 安心できる関係・場所から少しずつ——仲の良い友だち1人となら小声で話せる、家族と一緒なら園庭で話せる、など「話せる条件」を見つけ、小さな一歩ずつ広げていく考え方(スモールステップ)が基本とされています。
- 園と情報を共有する——本人が答えやすい形(はい/いいえで答えられる質問、指差しでの参加など)を園と一緒に工夫します。
相談先
場面緘黙の相談先には、医療機関(児童精神科・小児科など)、自治体の発達相談、園・学校の巡回相談などがあります。当教室でも、公認心理師・言語聴覚士が在籍する事業所として、「話せる条件を広げる」スモールステップの考え方でのご相談を承っています。
参考(公的情報)
よくあるご質問
場面緘黙は自然に治りますか?
自然に改善する場合もあると言われていますが、対応せず長引くと学齢期以降も続く場合があるとされています。話せない状態が続くときは、早めの相談がすすめられています。
家ではうるさいくらい話します。園の先生に信じてもらえません。
家庭と園で様子が大きく違うのは場面緘黙のよくある形です。家庭での動画を園と共有するなど、両方の様子を知ってもらうことが連携の第一歩になります。
無理にでも話す練習をさせたほうがいいのでしょうか?
話すことを直接求めるのではなく、不安を下げながら「できる伝え方」から段階的に広げるアプローチが基本とされています。専門家と一緒に進めるのがおすすめです。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は一般に知られている知見や国・自治体の公的情報に基づいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。制度の内容・手続きはお住まいの自治体や時期により異なる場合があります。最新の情報は各自治体の窓口・公式サイトでご確認ください。
お子さまのこと、専門スタッフに相談してみませんか
のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・早稲田駅徒歩1分)には、言語聴覚士・公認心理師・精神保健福祉士・保育士など多職種の専門スタッフが在籍しています。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。