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📖 用語・基礎知識

きょうだい児支援とは?——国のガイドラインは支援の対象に「きょうだい」を書いています

最終更新:2026年9月6日
きょうだい児支援——障害のあるお子さんの、きょうだいへの支援を指すことばです。

「うちの子のきょうだいのことまで、相談していいのだろうか」——そう思われるかもしれません。

国のガイドラインには、こう書かれています。

こども家庭庁 児童発達支援ガイドラインより:「また、『家族支援』は、対象を保護者に限った支援ではなく、きょうだいや祖父母等への支援も含まれる特にきょうだいは、心的負担等から精神的な問題を抱える場合も少なくないため、例えば、きょうだい向けのイベントを開催する等の対応を行っていくことも必要である。」

——🔴相談してよいことです。

支援内容として、名指しで挙げられています

こども家庭庁の児童発達支援ガイドラインは、家族支援を支援の四つの柱の一つとしています(→家族支援とは?)。その支援内容の一覧に、きょうだいが入っています。

家族支援の支援内容(ガイドラインより・抜粋)
・家族の子育てに関する困りごとに対する相談援助
・家族のレスパイトの時間の確保や就労等による預かりニーズに対応するための延長支援
・心理的カウンセリングの実施
・保護者同士の交流の機会の提供
🔴・きょうだい同士の交流の機会の提供やきょうだいに対する相談援助

同じガイドラインの別の箇所には、こうもあります——「『家族支援』は、大きなストレスや負担にさらされている母親が中心となる場合が多いが、父親やきょうだい、さらには祖父母など、家族全体を支援していく観点が必要である

🔴 「イベントを開催する等」と書かれています
ガイドラインは「例えば、きょうだい向けのイベントを開催する等の対応を行っていくことも必要である」としています。

——相談援助だけでなく、きょうだい同士が出会う機会そのものが支援内容として書かれています。

実際に何が行われているかは事業所によって違います。「きょうだいについて、何かできることはありますか」と尋ねることは、ガイドラインに沿った問いです。

🔴🔴 ヤングケアラーについて、書かれていること

児童発達支援ガイドラインには、きょうだいを名指しした一節があります。

ガイドラインより(そのまま)
「事業所等を利用するこどものきょうだいが、家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っている状況にあるなど、ヤングケアラーであると疑われる場合においても、速やかに事業所等内で情報共有を行うとともに、こども家庭センターをはじめとした関係機関と連携して、その家庭が必要とする支援につなげていくことが重要である。」

そして——
「そのためには、各自治体のヤングケアラー担当部署等が実施する関係機関職員研修への参加等により、ヤングケアラーについて正しい理解を持つ必要がある。」
🔴 これが意味すること
事業所の側に、気づいて つなぐ役割が書かれています。

——家庭が「助けて」と言い出すのを待つ形には、なっていません。

そして、つなぎ先としてこども家庭センター各自治体のヤングケアラー担当部署が挙げられています。窓口があるということです。

「うちはそこまでではない」と感じられるかもしれません。ガイドラインの言い方は「疑われる場合においても」で、確定していなくてもつなぐという書き方です。

時間をつくるための制度

きょうだいと過ごす時間そのものが、なかなか取れないことがあります。そのための制度は、条文の側にあります。

障害者総合支援法 第5条第8項(短期入所)
「……居宅においてその介護を行う者の疾病その他の理由により」短期間の入所を必要とする障害者等につき、当該施設に短期間の入所をさせること……

🔴「その他の理由」——病気に限られていません。
きょうだいとの時間も、条文上「その他の理由」に含まれうる使い方です。
しくみ位置づけ
短期入所(ショートステイ)障害者総合支援法 第5条第8項。泊まりを伴う
日中一時支援市町村の地域生活支援事業。実施の有無・条件は市町村により異なります
延長支援通所支援の中の取り扱い。ガイドラインが家族支援の支援内容に挙げています
レスパイト🔴法律用語ではありません。窓口では「休息の時間を作りたい」のほうが通じます

また、児童発達支援ガイドラインは家族支援について「こどもと家族を早期から支援することで、孤立感を軽減できるようトータルに支援していく」としています。限界まで我慢してから、とは書かれていません。

この記事で書かないこと

🔴きょうだいの気持ちの説明や、心理の段階は書きません。確かめられた一次情報の範囲は、国のガイドラインが「心的負担等から精神的な問題を抱える場合も少なくない」としていることまでです。そこから先を書けば、それは私の作文になります。

「きょうだいにどう説明するか」も書きません。確認できた一次情報にその記述がありません。ご家庭ごとに事情が違い、ひとつの言い方をお示しすることが役に立たないと考えるためです。

接し方の正解も書きません。ガイドラインが挙げているのは交流の機会・相談援助・イベントという支援の形までです。

書けるのは、国のガイドラインと条文が何を支援内容としているかと、どこに相談できるかまでです。

どこに相談すればいいか

相談先何のため
通っている児童発達支援・放課後等デイサービス🔴ガイドラインがきょうだいへの相談援助と交流の機会を支援内容に挙げています。まずここで尋ねられます
こども家庭センターガイドラインがヤングケアラーが疑われる場合の連携先として名指ししています
市区町村のヤングケアラー担当部署ガイドラインが研修の実施主体として挙げています。窓口があります
市区町村の障害福祉の窓口短期入所・日中一時支援(→短期入所とは?
相談支援専門員家族全体を見た組み合わせの設計、関係機関との連絡調整
親の会・保護者同士の交流ガイドラインは「保護者同士の交流の機会の提供」も支援内容に挙げています

※本記事は一般的な情報提供です。実施の有無・条件は事業所と自治体により異なります。療育は医療ではありません。

出典

※上記の出典は2026年9月6日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。

よくあるご質問

きょうだいのことも、相談してよいのでしょうか?
国のガイドラインが支援内容に挙げています。家族支援の支援内容に「きょうだい同士の交流の機会の提供やきょうだいに対する相談援助」が明記され、「家族支援は、対象を保護者に限った支援ではなく、きょうだいや祖父母等への支援も含まれる」とされています。
どんな支援がありますか?
ガイドラインが挙げているのは交流の機会の提供相談援助、そして「例えば、きょうだい向けのイベントを開催する等の対応」です。実際に何が行われているかは事業所によって違いますので、通っている事業所にお尋ねください。
うちの上の子が、下の子の世話をしすぎている気がします
ガイドラインは「きょうだいが、家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っている状況にあるなど、ヤングケアラーであると疑われる場合に、事業所がこども家庭センター等と連携してつなぐことを求めています。確定していなくてもつなぐという書き方です。
きょうだいと過ごす時間が取れません
短期入所の条文(障害者総合支援法 第5条第8項)は「介護を行う者の疾病その他の理由により」としており、病気に限られていません。きょうだいとの時間も、条文上「その他の理由」に含まれうる使い方です。
限界になってからでないと、使ってはいけませんか?
ガイドラインは家族支援について「こどもと家族を早期から支援することで、孤立感を軽減できるようトータルに支援していく」としています。倒れてから使うものとしては書かれていません。
きょうだいには、どう説明すればよいですか?
この記事では書きません。確認できた一次情報にその記述がなく、ご家庭ごとに事情が違うためです。通っている事業所や相談支援専門員に、ご家庭の事情を添えてご相談ください。
きょうだいの気持ちについて知りたいのですが
この記事では心理の説明を書きません。確かめられた範囲は、国のガイドラインが「心的負担等から精神的な問題を抱える場合も少なくない」としていることまでです。気になることがあれば、医療機関やスクールカウンセラーにご相談ください。
親の会でも、きょうだいの話はできますか?
ガイドラインは「保護者同士の交流の機会の提供」も家族支援の支援内容に挙げています(→親の会について)。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

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