ポイントのまとめ
入口だけでなく、トイレ・更衣・休む場所の設備、遊びや集団活動への参加の仕方、移乗の介助を「いつ・どこで・誰が・どのように」行うかを、事業所に具体的に聞き、答えを文書や連絡ノートに残してもらいましょう。
出典:[1]。
次の順番で聞く方法を、このページが提案します。
国のガイドライン50頁は、支援の内容、人員体制、利用者負担、苦情解決の手順、緊急時の連絡体制等の重要事項について、文書化の上、対面で説明すると書いています。聞いた内容は、この説明の場でメモや書面に残しましょう。
出典:[1]。
国のガイドライン45頁は、様々な障害のあるこどもが安全に安心して過ごすことができるよう、バリアフリー化や情報伝達への配慮等、個々のこどもの障害の特性に応じた工夫が必要と書いています。同じ頁には、発達支援室の床面積の基準は定められていないが、児童発達支援センターの場合はこども一人当たり2.47㎡の床面積が求められていることを参考に、適切なスペースの確保に努めることが必要とあります。
2.47㎡という数字は、センターの場合として書かれた参考の数字とされています。お子さんが通う予定の場所に当てはまるかは、事業所に確認してください。車いすを使う子どもにとって十分な広さかどうかは、見学で実際に動いて確かめましょう。
表:見学で確かめる設備と聞くこと
| 場所 | 見学で見ること・聞くこと | メモ欄 |
|---|---|---|
| 入口から部屋まで | 段差、扉、通路の幅、エレベーターの有無と、実際に通れたか | __ |
| 活動する部屋 | 車いすで回れる広さ、家具や遊具の置き方、床の素材 | __ |
| トイレ | 広さ、手すり、介助の仕方、おむつ替えの場所の有無 | __ |
| 更衣の場所 | 年齢に応じた更衣の場所を用意しているか | __ |
| 休む場所 | 体調が悪いときに静かに休める場所の有無 | __ |
| 食事の場所 | テーブルの高さ、車いすの角度の調整の仕方 | __ |
| 屋外 | 園庭や近くの公園までの道、段差の有無 | __ |
同じ頁には、こどもが生活する空間として、おやつや昼食がとれる空間、静かな遊びのできる空間、雨天等に遊びができる空間、体調の悪い時等に休息できる静養空間、年齢に応じて更衣のできる空間等を工夫して確保することが必要とあります。表のうち「食事」「休む場所」「更衣」は、この記述に沿った質問です。
備品について、ガイドライン45頁は、障害種別、障害の特性及び発達状況に応じて備えることが必要と書いています。姿勢を保つための椅子やクッションなど、お子さんに必要な道具がある場合は、事業所に備えがあるか、家庭から持参してよいかを聞いてください。
出典:[1]。
トイレの広さ、手すり、介助用の台などについて、この記事で使った公式資料から確かめられる個別の基準は見つかりませんでした。したがって、トイレの設備は、事業所に直接確認してください。国のガイドライン45頁にある、更衣のできる空間や静養空間は、確認する項目の手がかりになります。
次のような聞き方の例を挙げます。
出典:[1]。
ガイドライン23頁は、集団に参加するための手順やルールを理解し、こどもの希望に応じて、遊びや集団活動に参加できるよう支援すると書いています。同じ頁には、設備・備品への配慮のほか、こどもや保護者との意思の疎通、情報伝達のための手話等による配慮を行う等、様々な合理的配慮を行いながら環境を工夫することなどが必要とあります。
ガイドライン別紙1の従業者向け評価表の項目19は、こどもの状況に応じて、個別活動と集団活動を適宜組み合わせて児童発達支援計画を作成し、支援が行われているかを確認する項目です。項目5は、必要に応じて、こどもが個別の部屋や場所を使用することが認められる環境になっているかを確認する項目です。
活動ごとに聞く形にしました。
表:活動場面ごとの質問
| 活動の場面 | 聞くこと | 事業所の答え |
|---|---|---|
| 室内の遊び・制作 | 机の高さ、道具の置き場所、車いすのまま参加するか | __ |
| 体を動かす遊び | 車いすのまま入れる形に変えるか、別の関わり方を用意するか | __ |
| みんなで集まる時間 | 座る位置、周りの子との距離、見えやすさ | __ |
| 散歩・屋外遊び | 行き先の道、段差、付き添う職員の数 | __ |
参加の仕方は、お子さんの希望や気持ちで変わります。ガイドライン9頁は、事業所等が障害のあるこどもや保護者と対話を重ね、物理的な環境や意思疎通、ルールや慣行など、何が障害のあるこどもの活動を制限する社会的なバリアとなっているのか、また、それを取り除くために必要な対応を検討することが重要と書いています。「この活動は難しい」と言われたときは、何が妨げになっているのか、場所や道具、進め方のどれを変えれば参加できそうかを、一緒に考えてほしいと伝えてみましょう。
ガイドライン19頁には、歩行器や車椅子による移動など、日常生活に必要な移動能力の向上のための支援を行うこと、姿勢の保持や各種の運動・動作が困難な場合は姿勢保持装置など様々な補助用具等の補助的手段を活用して支援することが書かれています。家庭で使っている姿勢保持の道具や、移動の工夫があれば、事業所に伝えましょう。
出典:[1]。
このページでは、車いすから椅子、床、トイレなどへ乗り移る場面を「移乗」と呼びます。移乗の手順そのものは、このページで使った公式資料には書かれていません。主治医やリハビリの担当者から言われている注意を事業所に伝え、事業所と一緒に決めてください。
ガイドライン35頁は、支援内容について「いつ」、「どこで」、「誰が」、「どのように」、「どのくらい」支援するかということが、児童発達支援計画において常に明確に、と書いています。移乗の介助も、この5つに分けて聞くと整理できます。
表:移乗の介助の確認表
| 確認すること | 聞き方の例 | 事業所の答え |
|---|---|---|
| いつ | 1日のどの場面で移乗が必要になるか | __ |
| どこで | どの場所で行うか。マットや椅子など使う物は何か | __ |
| 誰が | 担当する職員は決まっているか。1人で行うか、2人で行うか | __ |
| どのように | 抱え方、声のかけ方、お子さんが合図を出す方法 | __ |
| どのくらい | 1日に何回か。長く同じ姿勢にならないための工夫 | __ |
| 家庭との共有 | やり方を連絡ノートなどで見せ合うか | __ |
ガイドライン50頁は、医療的ケアや介助の方法、適切な姿勢、気になること等について、連絡ノート等を通じて保護者と共有することが必要と書いています。家庭で安全に行えている介助の方法や姿勢は、写真や手書きの図を添えて渡してみましょう。
ガイドライン46頁は、重症心身障害のあるこどもなど、全身性障害があるこどもについて、常に骨折が起こりやすいことを念頭におき、適切な介助が行える体制を整えると書いています。同じ頁には、摂食時の姿勢や車椅子の角度等の調整、本人の咀嚼・嚥下機能に応じた適切な食事の介助を計画的・組織的に行えるようにすることが必要ともあります。この文はそうしたこどもについて書かれたもので、車いすを使うこども全員に当てはまるかは書かれていません。お子さんの場合は、事業所に確認してください。
出典:[1]。
ガイドライン48頁は、リスクの高い場面(例えば、食事、プール、移動、送迎、屋外活動などの場面)において職員が気を付けるべき点や役割等を明確にした安全管理マニュアルを作成することが重要と書いています。同じ頁には、保護者に対して安全計画に基づく取組の内容を周知することも必要とあります。
車いすで通う場合は、次の点を聞いてみてください。
送迎の車両や料金などは、このページで使った公式資料からは確かめられていません。事業所に確認してください。
出典:[1]。
ガイドライン50頁は、事業所等内でのトラブルやこどもの病気・事故の際の連絡体制について、事前に保護者と調整し、と書いています。ガイドライン48頁は、事故の種類を問わず、家族には、事故が発生した場合は必ず連絡を行い、こども本人や家族の気持ちを考え、誠意ある対応を行う必要があると書いています。
国の運営基準第52条第1項には、事故が発生した場合は、速やかに都道府県、市町村、当該障害児の家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならないとあります。第2項には、事故の状況及び事故に際して採った処置について、記録しなければならないとあります。
第52条は「指定児童発達支援事業者は」で始まっています。お子さんが通う予定の事業所が、どの基準の対象かは、事業所に確認してください。
ガイドライン別紙2の保護者向け評価表の項目26は、事故等(怪我等を含む。)が発生した際に、事業所から速やかな連絡や事故が発生した際の状況等について説明がされていると思いますかと尋ねています。連絡の手段(電話か、連絡ノートか)、連絡を受ける人、夜間や休日の連絡先を、事前に決めておきましょう。
障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)第8条第2項には、事業者は、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならないとあります。
条文には「意思の表明」とあるため、必要なことを具体的な言葉にして伝えてみましょう。個別の事業所がこの条文のどの立場にあたるか、どこまでの配慮が可能かは、事業所に確認してください。区の窓口が事業所に対してどこまで関わるかは、このページで使った区の公式資料からは確かめられていません。
電話や見学で伝える文の例を挙げます。
出典:[2]。
手引39頁は、サービスを利用する事業所を選択して、サービス利用に関する契約を結び、受給者証を提示してサービスを利用すると書いています。契約の前に、聞いた内容を次の一覧で確かめましょう。
表:契約前の確認一覧
| 項目 | 確認する中身 | 確認済み |
|---|---|---|
| 建物 | 入口から部屋、トイレまで実際に通れたか | □ |
| トイレ・更衣 | 介助の方法と場所、担当する職員 | □ |
| 活動 | 参加できる活動と、変える点の説明 | □ |
| 移乗 | いつ・どこで・誰が・どのように・どのくらい | □ |
| 送迎・食事 | 乗り方、姿勢、テーブルの高さ | □ |
| 連絡 | 事故や体調の変化があったときの連絡方法 | □ |
| 文書 | 重要事項の説明を文書でもらったか | □ |
ガイドライン35頁は、こどもや保護者に対し、「児童発達支援計画」を示しながら説明を行い、こどもや家族の支援として必要な内容になっているかについて同意を得ることが必要と書いています。計画の説明を受けるときに、この一覧の内容が計画に入っているかを見直しましょう。
手引39頁には、身体・知的の障害者・障害児の方は、新宿区 障害者福祉課 支援係(区役所2階)と書かれています。同じ頁には、精神障害者・障害児の方は各保健センター、障害者福祉課支援係、難病の方は各保健センター、障害者福祉課支援係とも書かれています。お子さんに当てはまる窓口は、区に確認してください。区の「障害児通所サービスの申請手続」のページには、障害者福祉課の電話03-5273-4583と載っています。
区の受付時間のページには、お休みは土曜日・日曜日・祝日・12月29日から1月3日、窓口時間は午前8時30分から午後5時で、火曜日は一部の窓口で午後7時までとあります。支援係が火曜日の延長の対象かどうかは、区に確認してください。
区の窓口には、次のことを伝えて相談してみましょう。
ガイドライン33頁は、市町村が、支給決定の際に、介助の必要性や障害の程度の把握のために実施する調査の結果について、利用する事業所等に交付するよう依頼することが望ましい旨示していると書いています。区から調査を受けた場合は、その結果を事業所に渡してよいか、区に確認しましょう。
手引33頁は、補装具に車いす、補聴器等があると書いています。車いす本体の申請、修理、費用は、このページで使った資料では確かめていません。区に確認してください。
お子さんの発達へのご不安、ご心配について、あいあいは専門スタッフが電話にて相談を受けつけているとあります。電話相談は【月~金】8:30~18:00、【土】8:30~17:00、電話番号は03-6273-8701と載っています。来所での相談は予約制と書かれています。来所前に、出入口やトイレの様子を電話で聞いてみてください。
ガイドライン36頁は、こどもの状態や家庭状況等に変化があった場合には、6か月を待たずしてモニタリングを行う必要があると書いています。体の状態、使う車いす、家の状況が変わったら、事業所に早めに伝えましょう。
区のページ[7]には、サービス利用開始後も一定期間ごとに計画の見直しをすること(モニタリング)が義務付けられているとあります。計画は、区が指定する事業所に配置されている専門の職員(相談支援専門員)が作成するとあり、作成にあたって、心身の状況、その置かれている環境、サービスの利用に関する意向その他の事情を聞くとあります。移乗や設備の困りごとも、この見直しの機会に伝えましょう。
入口に入れるかだけで決めずに確認しましょう。国のガイドライン45頁は、様々な障害のあるこどもが安全に安心して過ごすことができるよう、バリアフリー化や情報伝達への配慮等の工夫が必要と書いています。トイレ、更衣の場所、休む場所、活動への参加の仕方、移乗の介助も、事業所に聞いて確かめてください。
トイレの広さや手すりなどの個別の基準は、このページで使った公式資料からは確かめられませんでした。事業所に直接確認してください。ガイドライン45頁には、更衣のできる空間や静養空間を確保することが必要という記述があるため、これらの場所もあわせて聞きましょう。
ガイドライン9頁は、事業所等が障害のあるこどもや保護者と対話を重ね、何が活動を制限する社会的なバリアとなっているか、取り除くために必要な対応を検討することが重要と書いています。何が妨げか、場所・道具・進め方のどれを変えれば参加できそうかを、一緒に考えてほしいと伝えてください。
聞いてください。ガイドライン35頁は、「いつ」、「どこで」、「誰が」、「どのように」、「どのくらい」支援するかが、計画において常に明確にと書いています。ガイドライン50頁は、介助の方法や適切な姿勢を連絡ノート等で保護者と共有することが必要と書いています。具体的な手順は、お子さんの状態に合わせて事業所と決めてください。
手引39頁には、身体・知的の障害者・障害児の方は新宿区 障害者福祉課 支援係(区役所2階)、精神障害者・障害児の方は各保健センター、障害者福祉課支援係と書かれています。お子さんに当てはまる窓口は区に確認してください。区のページには障害者福祉課の電話03-5273-4583と載っています。窓口時間は午前8時30分から午後5時で、火曜日は一部の窓口で午後7時までとあります。支援係が火曜日の延長の対象かどうかは、区に確認してください。
数字・窓口・条文は次の公式資料で確かめられます。
[1]:こども家庭庁「児童発達支援ガイドライン」(9・19・23・33・35・36・45・46・48・50頁、別紙1・別紙2)。
[2]:e-Gov法令検索「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」第8条第2項。
[3]:e-Gov法令検索「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」第52条。
[4]:新宿区「障害者福祉の手引」「6 ヘルパー利用・施設通所等」(33・39頁)。
[5]:新宿区「障害児通所サービスの申請手続」。
[6]:新宿区「受付時間」。
[7]:新宿区「サービス等利用計画・障害児支援利用計画について」。
[8]:新宿区「子ども総合センター 児童発達支援センター 愛称あいあい」。
確認日:2026-10-13。
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