結果は、いつ、どんな形で返ってくるのか
まず、確かめておきたいことがあります。「検査の結果は、いつまでに、書面で返さなければならない」という全国共通の決まりは、国の法令・通知のなかに見あたりません。結果の返し方は、検査を実施した機関ごとに決まっています。だから、返り方に不安があるときは、その機関に聞くのが唯一の確実な方法です。
ただし、手がかりになる公的な記述はあります。東京都の場合、18歳未満の愛の手帳(東京都の療育手帳)の判定は都内各児童相談所で行われますが、その判定で実施した検査について、東京都心身障害者福祉センターの案内には次のように書かれています。
東京都の案内に書かれていること(愛の手帳の判定の場合)
「判定の時に実施した知能検査の結果は教えてもらえますか」という問いに対して、「検査実施日、使用検査名、IQを記載した証明書を発行することができます」と書かれています。どちらの証明書も、本人または家族からまず電話で申し込むことが必要とされ、18歳未満の場合の窓口は各児童相談所と案内されています。
※これは愛の手帳の判定についての案内です。他の機関で受けた検査に、そのまま当てはまるものではありません。
つまり、少なくとも東京都の判定については、紙は「黙っていても届くもの」ではなく「申し込んで出してもらうもの」として案内されています。この形は、他の機関でも珍しくありません。
説明の場で、その場で聞いてしまえること
結果の説明は、多くの場合、検査の当日ではなく後日に設けられます。その席は限られた時間で終わります。次のことは、思いついたときに聞くのではなく、行く前に紙に書いていくほうが確実です。
- 書面はもらえますか。もらえない場合、あとから申し込めば発行してもらえますか。手数料や申込方法も、その場で確かめます。
- この紙は、どこまで書かれたものですか。数値だけの証明書なのか、所見や関わり方の助言まで入った報告書なのか。
- 今日の様子は、いつもと比べてどうでしたか。眠さ、緊張、体調。検査者が見ていた「その日の状態」を、必ず言葉でもらいます。
- 次に測り直すとしたら、いつごろですか。期間の目安を、その場で聞いておきます(→本記事の第5節)。
- 園や学校に伝えるとしたら、どの部分を伝えるのが役に立ちますか。数値そのものより、関わり方の助言のほうが役に立つことがあります。
- この紙を、あとでどこに出すことがありますか。受給者証・就学相談・手帳(→本記事の第9節)。
紙をもらえたら、その場で「もらった日」を余白に書き込んでおくことをおすすめします。数年後に見返したとき、いつの時点の姿かがすぐ分かります。
紙に並んでいる数値は、それぞれ別のものを指しています
文部科学省の「障害のある子供の教育支援の手引」(令和3年6月)は、検査結果がどんな形で表されるかを、はっきり書いています。手引の言葉をそのまま置きます。
手引に書かれている、結果の表され方
「知能検査や発達検査の結果は、精神年齢(MA:Mental Age)又は発達年齢(DA:Developmental Age)、知能指数(IQ:Intelligence Quotient)又は発達指数(DQ:Developmental Quotient)などで表される。また、検査によっては、知能偏差値(ISS:Intelligence Standard Score)で表されることもあり、今日的には、偏差によって知的機能の状態を把握することが主流になっている。」
発達指数と知能指数は、別のものです
ここが、いちばん取り違えられやすいところです。手引の文は「知能指数(IQ)又は発達指数(DQ)」と書いています。「又は」でつながれている=どちらかが出る、別々のものだという書き方です。同じものの言い換えではありません。
| 紙にこう書かれていたら | それが指しているもの |
発達年齢(DA) 発達指数(DQ) | 発達検査から出た値です。手引は、発達検査を「子供の発達の全体像を概括的に把握する方法の一つ」と位置づけています。つまり、全体像をおおづかみにつかむための道具として説明されています。 根拠=文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引」第3編 |
精神年齢(MA) 知能指数(IQ) | 知能検査から出た値です。手引は、知能検査の結果について「検査の下位項目ごとにその内容を十分に分析し、構造的に見て評価する必要がある」と書いています。全体の一つの数字で終わらせない、という書き方です。 根拠=同手引 第3編「検査結果の評価」 |
| 知能偏差値(ISS) | 同じ年齢の集団のなかでの位置を、偏差で表したものです。手引は「今日的には、偏差によって知的機能の状態を把握することが主流になっている」としています。 根拠=同手引 第3編 |
社会性年齢(SA) 社会性指数(SQ) | 生活能力(適応行動)についての検査から出た値です。手引は「標準化された生活能力に関する検査の結果は、社会性年齢(SA)と社会性指数(SQ)で表される」と書いています。測っているものが、そもそも別です。 根拠=同手引 第3編 |
二つ以上の値が並んでいるときは、比べ方に意味があります
紙に生活能力の値と知能・発達の値の両方が載っていることがあります。それは書き足しではありません。手引は、こう書いています。
手引より
「社会性年齢(SA)や社会性指数(SQ)と精神年齢(MA)や知能指数(IQ)又は発達年齢(DA)や発達指数(DQ)などを対比することにより、発達の遅れの状態や環境要因の影響などが明らかになることがある。」
=二つを並べて見ることに意味がある、と国の手引が書いています。説明の場では「この二つを比べると、どう読めますか」と聞くことができます。
数値の意味づけ(「この値ならこう」)は、この記事では書きません。同じ値でも読み方が変わることを、手引自身が繰り返し書いているためです(→知的障害とは?——文部科学省の手引の定義と、検査の結果を読むときの留保)。
「◯歳◯か月相当」が意味すること、意味しないこと
紙に「◯歳◯か月相当」と書かれていると、そこだけが目に飛び込んできます。これは、前の節でいう精神年齢(MA)や発達年齢(DA)の書き方です。何を意味していて、何を意味していないのかを、分けて置きます。
| この書き方が意味すること | この書き方が意味しないこと |
| その検査の課題に対する反応が、標準となる年齢のどのあたりに位置したかを、年齢という物差しに置き換えて表したものです。課題の集まりに対する、その日の反応の位置です。 | お子さんが「その年齢の子である」ということではありません。生活年齢は生活年齢のままで、経験も、好きなものも、通っている場所も、そのままです。 |
どの課題まで届き、どこから届かなかったかという境目が、そこにあったということです。手引は、実施の際に「もう少しで達成しそうである」など記録を残しておくことも大切だとしています。 根拠=文部科学省の手引 第3編「検査実施上の工夫等」 | その年齢の子と同じ関わり方をすればよい、ということではありません。手引は、実態の把握について「できるか、できないかの観点からの把握だけでなく、どのような条件や援助があれば可能なのか」を把握する必要があると書いています。 |
| いま、どこから手を付けると届きやすいかの目印になります。支援の場で使われるのは、この目印としての使い方です。 | 将来の到達点を示すものではありません。手引は「発達上の遅れ又は障害の状態等は、ある程度、持続するものであるが、絶対的に不変であるということではない」と明記しています。 |
手引が、発達検査そのものに置いている留保
手引は、発達検査の結果の評価について、こう書いています。
手引より(発達検査等について)
「発達検査等の結果の評価に当たっては、運動面や言語表出面での遅れがあることも十分考慮し、子供の発達の全体像を概括的に把握するよう留めておくことが必要である。」
=「概括的に把握するよう留めておく」。国の手引が、発達検査の読み方の幅を、そこまでと決めています。細部の判断を、その一つの数値に負わせない、ということです。
また手引は、検査を実施する方法自体が一つではないことも書いています。①検査者が課題ごとに反応を求めながら判断する方法/②行動を観察する方法/③その子をよく知る保護者などに尋ねたり、記録様式に記入してもらったりして判断する方法があり、年齢が低いときや状態によっては②や③の方法をとることになる、としています。どの方法で出た数値なのかによって、読み方も変わります。説明の場で聞ける項目のひとつです。
平均より、でこぼこの形のほうが、支援に効きます
領域ごとに差があると、「どうしてここだけ低いのだろう」と、低いところに目が吸い寄せられます。けれども支援の現場で実際に使われているのは、全体の高さではなく、領域ごとの差の形そのものです。根拠は、こども家庭庁の児童発達支援ガイドラインにあります。
支援は、五つの領域に分けて組み立てられます
ガイドラインは、事業所が行う本人支援を五つの領域に分けています。児童発達支援管理責任者は、この五領域の視点等を踏まえたアセスメントを実施するとされています。
| 本人支援の5領域 | この領域で見ているもの(ガイドラインの区分) |
| 健康・生活 | 健康状態の把握、生活のリズム、基本的な生活習慣といったところに関わる領域です。 |
| 運動・感覚 | 姿勢や体の動かし方、感覚の受け取り方に関わる領域です。 |
| 認知・行動 | ものごとの認知の仕方と、そこから出てくる行動に関わる領域です。 |
| 言語・コミュニケーション | ことばの理解と表出、伝え合いの手段に関わる領域です。 |
| 人間関係・社会性 | 他者とのかかわり、集団のなかでの育ちに関わる領域です。 |
検査の紙に領域別の値が載っているとき、その差の形は、この五領域のどこに手を入れるかという話に、そのままつながります。「全体としてどのくらいか」よりも、「どの領域が、いまどう働いているか」のほうが、計画に落ちやすいということです。
ガイドラインは「五領域を網羅する」ことに念を押しています
ガイドラインが留意を求めていること
ガイドラインは、「本人支援の5領域の視点を網羅したアセスメントが行われないこと」を課題として挙げ、計画の作成についても「単なる当てはめを行うだけのアセスメント・計画作成にならないよう留意すること」と書いています。
=得意なところを飛ばして苦手なところだけ見るのも、五つの枠に機械的に流し込むのも、どちらも国の側で「そうならないように」と言われている、ということです。
検査の数値は、把握の一部分でしかありません
ガイドラインは、こどもと保護者、その置かれている環境を理解するために必要なことを、こう書いています。
児童発達支援ガイドラインより
「こどもの障害の状態だけでなく、こどもの適応行動の状況を、標準化されたツールを用いたフォーマルなアセスメントや、日々の行動観察なども含むインフォーマルなアセスメントを使用する等により確認する必要がある。」
「また、こどもの発育状況、自己理解、心理的課題、こどもの興味・関心、養育環境、これまで受けてきた支援、現在関わっている関係機関、地域とのつながり、利用に当たっての希望、将来の展望等について必要な情報を集め、こどもと保護者のニーズや課題を分析する必要がある。」
検査の紙が担っているのは、このうち「フォーマルなアセスメント」の部分です。興味・関心も、これまで受けてきた支援も、将来の展望も、紙の外にあります。紙が全部だと思わなくてよい理由が、国の文書に書かれているということです。
5領域については、あわせて5領域とは?——児童発達支援ガイドラインが定める5つの視点と、その使われ方もご覧いただけます。
数値は変わります。次に測り直すのは、いつか
「一度出た数値が、この子の一生の値なのだろうか」——結果を受け取った夜に、いちばん多く浮かぶ問いだと思います。国の文書は、この点についてはっきりしています。
文部科学省の手引より
「知能指数等は、発達期であれば変動が大きい場合がある。また、低年齢の段階においては、心理的・社会的環境条件の影響を比較的受けやすく、結果の解釈に当たっては、生活環境、教育環境などの条件を考慮する必要がある。」
同じ検査を測り直す間隔には、目安が書かれています
「もう一度受けたい」と思ったとき、すぐには受けられないことがあります。理由も、手引に書かれています。
手引より(測り直しの間隔)
「なお、同一の知能検査や発達検査の実施間隔は、検査に対する学習効果を排除するため、1年から2年程度空けることが一般的である。」
=間隔があくのは、順番待ちのせいだけではありません。同じ課題を覚えてしまうと、測りたいものが測れなくなるためだと、国の手引が説明しています。
手帳の側には、測り直しの時期が制度として決まっています
検査そのものに全国共通の再検査時期はありませんが、療育手帳の制度には、確認の周期が書かれています。厚生事務次官通知「療育手帳制度について」の療育手帳制度要綱には、次のようにあります。
| 制度 | 測り直しについて書かれていること |
| 療育手帳(国の制度) | 第6「交付後の障害の程度の確認」=都道府県知事等は、手帳の交付後、障害の程度を確認するため、原則として2年ごとに児童相談所又は知的障害者更生相談所において判定を行うものとする。 根拠=厚生事務次官通知「療育手帳制度について」療育手帳制度要綱 第6 |
| 愛の手帳(東京都) | 東京都児童相談センターの案内では、3歳、6歳、12歳、18歳の時に再判定を受ける必要があるとされ、障害の程度が変化したと思われた際にも、再判定を受けることができると書かれています。 根拠=東京都児童相談センター「愛の手帳」 |
東京都の再判定の年齢が3歳・6歳・12歳・18歳に置かれていることには、読み取れることがあります。就学前、小学校に上がる前後、中学校に上がる前後、成人の手前——生活の場が大きく変わる節目に合わせて置かれている、ということです。
愛の手帳については、あわせて愛の手帳(東京都の療育手帳)とは——対象・申請・受給者証との違いもご覧いただけます。
検査でわからないことは、何か
検査は、その日その場での姿を切り取ったものです。これは比喩ではなく、国の文書がその通りに書いています。
「その日」の条件が結果に入り込むことは、手引が明記しています
手引は、判断に当たって考慮すべきものとして、次を挙げています。
- 使用した知能検査等の誤差の範囲
- 検査時の被検査者の身体的・心理的状態
- 検査者と被検査者との信頼関係の状態
三つ目に注目してください。検査者との関係のできぐあいまでが、結果に影響しうるものとして国の手引に書かれています。だから手引は、実施の準備についても「事前に検査者と子供が一緒に遊ぶなどして、信頼関係を築いておくことが大切である」と書いています。
東京都の案内が示している、もうひとつの事実
愛の手帳の判定について、東京都心身障害者福祉センターの案内には「知能検査が実施できなくても『愛の手帳』の判定は可能です」と書かれています。判定は「知能検査や発達検査、日常生活の状況や行動観察なども含めて総合的に行います」とされ、言語に障害のある方には「言葉を話さなくても取り組める、動作的な検査課題を主に実施し、面接中の様子も参考にしながら」理解の程度を全体的に判定する、とあります。
=数値が出なかったことは、何も分からなかったことではありません。
短い時間で見えないものは、園や家庭の側にあります
手引は、園や事業所からの情報の把握について、こう書いています。
手引より
「学校での集団生活を送る上で、把握しておきたい情報として、遊びの中での友達との関わりや、興味や関心などの社会性や精神面等の発達などがある。これらのことについては、就学に係る短時間の行動観察よりも、認定こども園・幼稚園・保育所、児童発達支援施設等での日常生活を通して把握した方が、子供の成長過程についてより詳細な情報が得られることが期待できる。」
また手引は、専門家を活用した実態把握について「担当者の日々の観察・指導記録等が重要な資料となるので、日常生活や学習の様子、エピソード、子供の作品等などをまとめておくことが重要である」としています。ご家庭が撮っている写真や、園から渡された連絡帳も、この「重要な資料」の側にあります。
検査が答えない問いも、はっきりしています
| 検査が扱っていること | 検査が扱っていないこと |
| 標準化された課題に対して、その日その場でどう反応したか。どの課題まで届き、どこから届かなかったか。領域ごとに、その境目がどう違うか。 | お子さんの将来がどうなるか。手引は、状態等が「絶対的に不変であるということではない」とし、「教育的対応を含む広義の環境条件を整備することによって」変わりうる場合があると書いています。 |
| どの領域から手を付けると届きやすそうか、という手がかり。手引は、この手がかりを「どのような条件や援助があれば可能なのか」という形で取ることを求めています。 | 診断そのもの。手引は、障害によって「医学・生理学的検査で短期的に診断が確定する」ものと「継続的な心理学的検査で一定の期間をおいて診断(判断)される」ものがあると書いています。 |
| 家庭や園での日常が、専門家の把握を助けます。紙に載っていない部分は、ご家庭と園が持っています。 | お子さんの「良い・悪い」。ガイドラインは、アセスメントに当たって「全てのこどもが権利の主体であることを認識し、個人として尊重する」ことを求めています。 |
園・学校・事業所に、どこまで伝えるか
「伝えたら、見る目が変わってしまうのではないか」。ここでためらう方は、とても多いです。決めるのは保護者ですが、制度の側がどう組み立てられているかを知っておくと、決めやすくなります。
共有には、保護者の同意が前提として置かれています
- 文部科学省の手引は、就学前に作られている計画等を活用する場合について、「本人及び保護者に対し、その趣旨や目的を十分に説明し、同意を得ることに留意することが重要である」としています。
- 個別の教育支援計画についても、「作成後は、本人及び保護者の了解を得た上で、着実に就学先に引き継がれていくことが必要である」と書かれています。了解が先で、引き継ぎが後という順番です。
- 教育相談の面談の留意点としても、「面談担当者には個人情報に関する守秘義務があることを保護者に伝えておくこと」が挙げられています。
- 練馬区の就学相談の流れでは、園や在籍校への確認について「保護者の了解のもと保育園や幼稚園等または在籍校に確認を取ります」と明記されています。
事業所に渡すことについては、国の側が「渡すよう依頼することが望ましい」と書いた書類があります
受給者証の申請のときに市区町村が行う「5領域20項目の調査」について、こども家庭庁の「障害児通所給付費に係る通所給付決定事務等について」には、次のように書かれています。
通所給付決定事務等についてより
「なお、5領域20項目の調査は、事業所の支援の基本となる総合的な支援の5領域と紐づけたものとしていることから、実際の支援の場面にも活用してもらうよう、保護者に対し、5領域20項目の調査結果について、利用する事業所に交付するよう依頼することが望ましい。」
児童発達支援ガイドラインの側も、事業所に対して「保護者に対し、『5領域20項目の調査』の結果について確認の上、当該結果について、アセスメントを含め実際の支援の場面にも活用していくことが重要である」と書いています。
これは検査結果そのものの話ではありませんが、手元の資料を支援の場に渡すことを、国が後押ししている例です。検査結果も、同じ考え方の延長線上にあります。
伝えると、何が変わるのか
| 伝えると起きること | 伝えないままだと起きうること |
| 関わり方が具体的になります。「この領域は言葉より見せたほうが届く」といった話が、園や事業所と共通の材料でできるようになります。 | 同じ気づきに、園と家庭がそれぞれ別々に、時間をかけてたどりつくことになります。 |
| 同じ話を何度もしなくてよくなります。手引は、引き継ぎのために「早期からの一貫性や一覧性が高く関係機関等の間の情報共有が容易なファイル(『相談支援ファイル』等)」にまとめておくことが有効だとしています。 | 進級・進学のたびに、いちから説明し直すことになります。手引は、指導や配慮の状況が「十分引き継がれていない」という指摘があったことに触れています。 |
| 就学相談で、同じ材料が使えます。新宿区の就学相談では、検査結果の写しについて「過去に療育機関や医療機関等で実施した検査結果をお持ちでしたら、参考とさせていただきます」と案内されています。 | その場で新しく検査を受けるところから始まります(就学相談では、いずれにせよ発達検査等が行われる自治体が多くあります)。 |
全部を渡すか、必要な部分だけを口頭で伝えるかも、保護者が選べます。「数値は伏せて、関わり方の助言だけ共有したい」という伝え方も成り立ちます。
思っていたより低かったとき/高かったとき
どちらの側にも、その夜にできることがあります。順に置きます。
思っていたより低かったとき
- まず、その日の条件を確かめます。眠かったか、体調はどうだったか、初めての部屋だったか。手引が「検査時の被検査者の身体的・心理的状態」を考慮すべきものとして挙げていることは、そのまま質問にできます。
- 領域ごとの差を見ます。全体の値ではなく、どこが動いてどこが止まっているか。支援の計画は、この形のほうから組まれます(→本記事の第4節)。
- いま利用できるものがあるかを確かめます。お住まいの区の発達相談の窓口に、この結果を持って相談できるかを聞きます。文京区のように、まず電話で内容を伺い、個別に案内する形をとる区もあります。
- 受給者証の入口は、診断名ではありません。国の文書は、障害の有無の確認について「年齢等を考慮して、必ずしも診断名を有しなくても、障害が想定され支援の必要性が認められればよい」としています(→本記事の第9節)。
- 測り直しの時期を聞いておきます。手引は同一の検査の間隔を「1年から2年程度」としています。その間は「待つ時間」ではなく、関わり方を試す時間です。
この一文を、持ち帰っていただきたいです
「発達上の遅れ又は障害の状態等は、ある程度、持続するものであるが、絶対的に不変であるということではない。……教育的対応を含む広義の環境条件を整備することによって、知的発達の遅れがあまり目立たなくなったり、適応行動がある程度改善されたりする場合もある。」
——文部科学省の手引の一節です。国の手引が、環境を整えることの意味をここまで書いています。
思っていたより高かったとき
「数値は問題ないと言われたけれど、困りごとは何も減っていない」——これも、よくあることです。手引は、この場合にこそ注意を促しています。
手引より
「なお、知的機能の発達の遅れが軽度な場合は、就学時健康診断などでも『知的障害はない』と判断される場合が多く見られ、小学校入学後に授業についていけずに自己肯定感が低下し、二次的な障害が生じることもあることから、十分な注意が必要である。」
- 数値ではなく、困りごとのほうを記録します。いつ、どこで、どんな場面で困ったか。手引は、日々の観察・指導記録やエピソードを「重要な資料」としています。
- 生活能力の側が測られているかを確かめます。知能・発達の値と、生活能力(適応行動)の値は別のものです。手引は、両者を「対比することにより、発達の遅れの状態や環境要因の影響などが明らかになることがある」としています。
- 相談をやめないでください。手引は、軽度の段階にある子供の判断について「経過を追いつつ慎重にする必要がある」と書いています。一度の結果で終わりにしない、という書き方です。
- 合理的配慮は、数値で線を引かれるものではありません。困っている場面が具体的に言えるほど、話が進みます。
低かったときも高かったときも、次にすることは同じ形になります。領域ごとの差を見て、困っている場面を書き出し、相談の窓口に持っていく。数値の高低は、その入口を変えません。
その紙が、あとで必要になる場面
しまい込んで忘れてしまわないように、あとでどこに出すことがあるのかを先に並べておきます。
1|受給者証(児童発達支援・放課後等デイサービスを使うとき)
こども家庭庁の「障害児通所給付費に係る通所給付決定事務等について」は、申請に添える書類として「必要に応じて、医師の診断書」を挙げ、その「必要に応じて」について、こう説明しています。
通所給付決定事務等についてより
「『必要に応じて』とは、例えば、障害者手帳や特別児童扶養手当等を受給していることを証明する書類、市町村保健センターや児童相談所、保健所等やこどもの発達相談窓口からの意見など、当該申請に係る児童の障害の状態や特性等を確認できる書類や情報が全くない場合などが考えられる。」
=状態や特性を確認できる書類や情報が手元にあるなら、診断書が必ず要るという建て付けではありません。同じ文書は、障害の有無の確認について「年齢等を考慮して、必ずしも診断名を有しなくても、障害が想定され支援の必要性が認められればよい」ともしています。
必要書類の実際は区市町村ごとに違います。窓口に確かめてください。受給者証そのものについては→通所受給者証とは?取り方・記載事項・手帳との違い
2|就学相談(年長の年に行われます)
ここでは、検査結果の紙が持ち物として名指しされます。東京23区の公式案内から、そのまま並べます。
| 自治体 | 案内に書かれていること |
| 新宿区 | 面接当日に持参するものとして、就学相談票・面談票、母子手帳、諸検査の結果(写し)、手帳(交付を受けている場合/写しを提出)、医師診察記録が挙げられています。検査結果については「過去に療育機関や医療機関等で実施した検査結果をお持ちでしたら、参考とさせていただきます」。面接では、相談員が保護者と面接し、別室で心理士がお子さんの発達検査等を行うとされています。 |
| 江戸川区 | 就学相談Q&Aの第1問がそのままこれです。「お子さんの様子が分かる資料(発達検査の結果、診断書、各種手帳など)がありましたら、初回面談時にお持ちください」。小学校の就学相談では、初回面談時に母子手帳も持参とされています。 |
| 練馬区 | 就学面談は①発達検査 ②保護者面談 ③お子様の日常の様子の確認(保護者の了解のもと園や在籍校に確認)の三つで構成され、その後の就学相談会では集団行動や運動面での観察と校長との面談が行われる、と案内されています。 |
江戸川区のQ&Aは、検討する人の顔ぶれも書いています。就学支援委員(特別支援学級設置学校長、特別支援学級教員、医師、心理士等)が、「初回面談や園・学校での様子等から」学びの場を検討する、とあります。紙一枚で決まるのではなく、園での様子と並べて見られるということです。
就学相談の判定については→就学相談の「判定」——誰が、どう決めるのか
3|手帳(療育手帳/東京都は愛の手帳)
手帳の判定は、検査結果の紙を出して受けるものではありません。判定の場で、あらためて行われます。根拠は法律にあります。
- 児童福祉法 第11条第1項第2号ハ=都道府県の業務として、児童及びその家庭につき、必要な調査並びに「医学的、心理学的、教育学的、社会学的及び精神保健上の判定」を行うこと。これを担うのが児童相談所です。
- 同 第10条第3項=市町村長は、相談に応ずる業務を行うに当たって、この判定を必要とする場合には、児童相談所の判定を求めなければならない。
- 療育手帳制度要綱 第2=手帳は、児童相談所又は知的障害者更生相談所において知的障害であると判定された者に対して交付する。
東京都の愛の手帳の場合、18歳未満は都内各児童相談所で判定を受けます。電話で判定日の予約を取る形で、予約は先着順と案内されています。判定の中身は、東京都心身障害者福祉センターの案内によれば、保護者等から発育状況を聞き、本人との面接、知能検査などを行い、医学的心理学的・社会診断的見地から総合判定を行うものです。所要時間は、初めて手帳を取得する方・程度の見直しの方は3時間程度、更新の方は2時間から2時間半程度と案内されています。
手元の紙が、ここで効いてくる場面
判定はあらためて行われますが、これまでの経過を伝える材料としては、手元の紙が役に立ちます。判定では「保護者等の方から発育状況をお聞かせいただいたり」する時間があり、18歳未満の場合は「18歳までの知的発達の状態とご本人の現在の状況をお聞きします」とされています。いつ、どこで、どんな結果だったかが紙で残っていれば、その時間が正確になります。
今週できること
最後に、今日から今週にかけて手を動かせることだけを並べます。
- 紙に、受け取った日付を書き込む。数年後に見返したとき、いつの時点の姿かがすぐ分かります。
- 書面の有無を確かめる。まだ書面をもらっていないなら、実施した機関に「書面は出してもらえますか」と電話で聞きます。東京都の判定の場合、申し込みは電話からと案内されています。
- 領域ごとの差に、印をつける。高い・低いではなく、差が大きいところに印をつけます。ここが、相談で話す中心になります。
- 困っている場面を、3つだけ書き出す。いつ・どこで・どんなとき。手引が「重要な資料」とする観察記録の、いちばん小さな形です。
- 次に測り直す時期を聞く。手引の目安は、同一の検査で1年から2年程度です。
- 渡す相手を決める。園・事業所・就学相談。全部でなくてかまいません。決めるのは保護者です。
- コピーを1部とっておく。就学相談では写しを求める案内が複数の区にあります。原本は手元に残ります。
受ける前の心配については→発達検査を勧められたら——「受けたら何かが決まってしまう」への答え
出典
- 文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引 ~子供たち一人一人の教育的ニーズを踏まえた学びの充実に向けて~」(令和3年6月)第3編検査結果の評価=「知能検査や発達検査の結果は、精神年齢(MA:Mental Age)又は発達年齢(DA:Developmental Age)、知能指数(IQ:Intelligence Quotient)又は発達指数(DQ:Developmental Quotient)などで表される」/「検査によっては、知能偏差値(ISS:Intelligence Standard Score)で表されることもあり、今日的には、偏差によって知的機能の状態を把握することが主流になっている」/「標準化された生活能力に関する検査の結果は、社会性年齢(SA:Social Age)と社会性指数(SQ:Social Quotient)で表される」/「社会性年齢(SA)や社会性指数(SQ)と精神年齢(MA)や知能指数(IQ)又は発達年齢(DA)や発達指数(DQ)などを対比することにより、発達の遅れの状態や環境要因の影響などが明らかになることがある」/「知能指数等は、発達期であれば変動が大きい場合がある。また、低年齢の段階においては、心理的・社会的環境条件の影響を比較的受けやすく、結果の解釈に当たっては、生活環境、教育環境などの条件を考慮する必要がある」/「同一の知能検査や発達検査の実施間隔は、検査に対する学習効果を排除するため、1年から2年程度空けることが一般的である」/検査実施上の工夫等=実施に習熟した検査者が担当することが重要・「事前に検査者と子供が一緒に遊ぶなどして、信頼関係を築いておくことが大切」・実施方法の3類型(①設定された場で検査者が反応を求めながら判断②行動観察③保護者等に尋ねる/記入してもらう)・「もう少しで達成しそうである」など記録を残すことも大切・年齢が低い/状態が重い場合は②③を適用/検査結果の評価=「検査で得られた数値を評価結果として使用する場合には、検査の下位項目ごとにその内容を十分に分析し、構造的に見て評価する必要がある」/発達検査等について=「子供の発達の全体像を概括的に把握する方法の一つ」「発達検査等の結果の評価に当たっては、運動面や言語表出面での遅れがあることも十分考慮し、子供の発達の全体像を概括的に把握するよう留めておくことが必要である」/行動観察について=「できるか、できないかの観点からの把握だけでなく、どのような条件や援助があれば可能なのか」/園等からの情報の把握=「就学に係る短時間の行動観察よりも、認定こども園・幼稚園・保育所、児童発達支援施設等での日常生活を通して把握した方が、子供の成長過程についてより詳細な情報が得られることが期待できる」/知的障害の章=判断に当たって考慮すべきもの(使用した知能検査等の誤差の範囲/検査時の被検査者の身体的・心理的状態/検査者と被検査者との信頼関係の状態)・「発達上の遅れ又は障害の状態等は、ある程度、持続するものであるが、絶対的に不変であるということではない」・「教育的対応を含む広義の環境条件を整備することによって、知的発達の遅れがあまり目立たなくなったり、適応行動がある程度改善されたりする場合もある」・「軽度の遅れの段階にある子供の判断は、経過を追いつつ慎重にする必要がある」・「知的機能の発達の遅れが軽度な場合は、就学時健康診断などでも『知的障害はない』と判断される場合が多く見られ、小学校入学後に授業についていけずに自己肯定感が低下し、二次的な障害が生じることもある」
- 文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引」(令和3年6月)第1編・第2編「医学・生理学的検査で短期的に診断が確定する障害と、継続的な心理学的検査で一定の期間をおいて診断(判断)される障害と、ある程度成長した後に顕在化する障害とでは、保護者の障害の理解へのプロセスが異なることが予想される」/関係機関の相談担当者に求められること=「活動場面の観察や検査等を行って、子供の状態を的確に把握する役割」「観察や検査から得られる実態把握だけではなく、子供の家庭環境、居住地域の環境、就学するかもしれない学校の規模や教育内容等、総合的な情報を加味した助言を行うことが求められている」「保護者に対しては、障害の状態等の説明だけではなく、以前と比較して成長したところや改善されたところを伝えることが重要」/実態の的確な把握(アセスメント)のための連携=「担当者の日々の観察・指導記録等が重要な資料となるので、日常生活や学習の様子、エピソード、子供の作品等などをまとめておくことが重要」/教育相談の留意点=「面談担当者には個人情報に関する守秘義務があることを保護者に伝えておくこと」/既存の計画等の活用=「本人及び保護者に対し、その趣旨や目的を十分に説明し、同意を得ることに留意することが重要」/情報の引継ぎ=個別の教育支援計画は「作成後は、本人及び保護者の了解を得た上で、着実に就学先に引き継がれていくことが必要である」・「相談支援ファイル」等の形でとりまとめることが有効・小中学校等での指導や合理的配慮の状況などが「十分引き継がれていない」との指摘
- こども家庭庁「児童発達支援ガイドライン」本人支援の5領域=「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」/児童発達支援管理責任者は「本人支援の5領域……の視点等を踏まえたアセスメントを実施する」/「こどもの障害の状態だけでなく、こどもの適応行動の状況を、標準化されたツールを用いたフォーマルなアセスメントや、日々の行動観察なども含むインフォーマルなアセスメントを使用する等により確認する必要がある」/「こどもの発育状況、自己理解、心理的課題、こどもの興味・関心、養育環境、これまで受けてきた支援、現在関わっている関係機関、地域とのつながり、利用に当たっての希望、将来の展望等について必要な情報を集め、こどもと保護者のニーズや課題を分析する必要がある」/「アセスメントの実施に当たっては、全てのこどもが権利の主体であることを認識し、個人として尊重する」/課題として「本人支援の5領域の視点を網羅したアセスメントが行われないこと」/「単なる当てはめを行うだけのアセスメント・計画作成にならないよう留意すること」/「5領域20項目の調査」の結果について保護者に確認の上、アセスメントを含め実際の支援の場面にも活用していくことが重要
- こども家庭庁「障害児通所給付費に係る通所給付決定事務等について」(令和8年3月版)支給申請書に添付する書類(則第18条の6第3項)=「必要に応じて、医師の診断書」。その「必要に応じて」の説明=「障害者手帳や特別児童扶養手当等を受給していることを証明する書類、市町村保健センターや児童相談所、保健所等やこどもの発達相談窓口からの意見など、当該申請に係る児童の障害の状態や特性等を確認できる書類や情報が全くない場合などが考えられる」/障害の有無の確認=「年齢等を考慮して、必ずしも診断名を有しなくても、障害が想定され支援の必要性が認められればよいものとする」/手帳を有しない又は手当等を受給していない場合、市町村は市町村保健センター、児童相談所、保健所等に意見を求めることが望ましい/通所給付決定の際の勘案事項=「介助の必要性や障害の程度の把握のために、『5領域20項目の調査』を行う」・「実際の支援の場面にも活用してもらうよう、保護者に対し、5領域20項目の調査結果について、利用する事業所に交付するよう依頼することが望ましい」
- 児童福祉法(昭和22年法律第164号)/e-Gov法令検索第11条第1項第2号ハ=都道府県の業務として「児童及びその家庭につき、必要な調査並びに医学的、心理学的、教育学的、社会学的及び精神保健上の判定を行うこと」/同ニ=ハの調査又は判定に基づいて、心理又は児童の健康及び心身の発達に関する専門的な知識及び技術を必要とする指導その他必要な指導を行うこと/第10条第3項=市町村長は、第1項第3号(相談・調査・指導)に掲げる業務を行うに当たつて、医学的、心理学的、教育学的、社会学的及び精神保健上の判定を必要とする場合には、児童相談所の判定を求めなければならない
- 厚生事務次官通知「療育手帳制度について」(昭和48年9月27日厚生省発児第156号・令和2年4月1日改正後全文)療育手帳制度要綱 第1 目的=「知的障害児(者)に対して一貫した指導・相談を行うとともに、これらの者に対する各種の援助措置を受けやすくするため」/第2 交付対象者=「児童相談所又は知的障害者更生相談所において知的障害であると判定された者」に対して交付する/第4 手帳の主な記載事項=氏名・住所・生年月日及び性別/障害の程度(重度とその他の別)/保護者の氏名等/指導、相談等の記録/第5 交付手続=申請は福祉事務所の長を経由して都道府県知事等に対して行う・交付の決定は児童相談所又は知的障害者更生相談所における判定結果に基づく/第6 交付後の障害の程度の確認=「原則として2年ごとに児童相談所又は知的障害者更生相談所において判定を行うものとする」
- 東京都心身障害者福祉センター「判定について(愛の手帳Q&A)」判定とは=「保護者等の方から発育状況をお聞かせいただいたり、ご本人との面接、知能検査などを行い、医学的心理学的・社会診断的見地から総合判定に基づいて判定をしています」(18歳以上と18歳未満で方法が異なる部分がある)/「言葉も喋れず知能検査ができる状態ではありませんが、判定はできますか」への回答=「判定は、知能検査や発達検査、日常生活の状況や行動観察なども含めて総合的に行います。知能検査が実施できなくても『愛の手帳』の判定は可能です。また言語に障害のある方には、言葉を話さなくても取り組める、動作的な検査課題を主に実施し、面接中の様子も参考にしながら理解の程度を全体的に判定します」/判定にかかる時間=初めて手帳を取得する方・程度の見直しの方は3時間程度、更新の方は2時間から2時間半程度/「判定の時に実施した知能検査の結果は教えてもらえますか」への回答=「検査実施日、使用検査名、IQを記載した証明書を発行することができます」「まずお電話でお申し込みいただくことが必要です」(18歳未満の方は各児童相談所)
- 東京都児童相談センター・児童相談所「愛の手帳」「愛の手帳」=知的障害者(児)が各種のサービスを受けるために東京都が交付している手帳/「障害の程度は知能測定値、社会性、日常の基本生活などを、年齢に応じて総合的に判定し、1度(最重度)、2度(重度)、3度(中度)、4度(軽度)に区分されます」/「なお、国の制度として療育手帳があり『愛の手帳』はこの制度の適用を受けています」/申請窓口=「18歳未満の方に限り、都内各児童相談所にて判定を受ける必要があります。電話で判定日の予約をお取りください(予約は先着順になります)」/再判定=「3歳、6歳、12歳、18歳の時に再判定を受ける必要があります。また障害の程度が変化したと思われた際にも、再判定を受けることができます」
- 新宿区「令和8年度 特別な支援を必要とするお子さんの就学相談・転学相談」面接・発達検査=「相談員が保護者と面接し、別室で心理士がお子さんの発達検査等を行います」/面接当日に持参するもの=(1)就学相談票・面談票A・面談票B(事前記入)(2)母子手帳(乳幼児期からの話を伺う)(3)諸検査の結果(写し)=「過去に療育機関や医療機関等で実施した検査結果をお持ちでしたら、参考とさせていただきます」(4)手帳(交付を受けている方/写しを提出)(5)医師診察記録(主治医がいる場合は作成を依頼。主治医がいない場合は教育委員会が契約している医師が面接)
- 練馬区「就学相談の流れ」(2)就学面談=1.発達検査(個別にお子様の様子を見る)2.保護者面談 3.お子様の日常の様子の確認「保護者の了解のもと保育園や幼稚園等または在籍校に確認を取ります」/(3)就学相談会=1.集団行動や運動面での観察(小グループ)2.練馬区立小中学校の校長との面談/(4)就学相談結果のお知らせ=「保護者のお考えと違う結果の時には、相談を継続し、各種資料に基づいて、保護者と十分話し合いを重ね、就学先を決めていきます」/(5)就学先の決定=区教育委員会から入級決定通知書を送付
- 江戸川区「就学相談Q&A」Q1「相談に当たり必要なものがありますか?」A1=「お子さんの様子が分かる資料(発達検査の結果、診断書、各種手帳など)がありましたら、初回面談時にお持ちください。また、小学校の就学相談の際、初回面談時に母子手帳をお持ちください」/Q2=就学支援委員(特別支援学級設置学校長、特別支援学級教員、医師、心理士等)が「初回面談や園・学校での様子等から」教育的ニーズに適した学びの場(①通常の学級②特別支援学級③特別支援学校)を検討する。委員会終了後、担当職員から検討内容や判断を保護者に伝える/Q3=判断と異なる学びの場を希望する場合は、保護者・就学希望校・教育委員会の三者で十分に確認した上で決定される
- 文京区「子どもの発達や教育に関する相談(総合相談室)」来所によるご相談=「相談員が、まずはお電話でご相談の内容を伺い、個別にご案内します」/面接相談として「教育相談・発達相談」がある/気がかりの例=からだの発達/ことばの発達(言葉の遅れ、発語が少ない、こちらの言葉かけの内容を理解していないようだ、発音が上手くできない、不明瞭など)/行動面の発達/保育園・幼稚園でのこと/学校でのこと(授業についていけていない、極端に忘れ物が多い等)/進路や進学のこと
- 杉並区「こども発達センター」「事前に児童発達相談係で相談を済ませた方が対象です」「まずは『児童発達相談係』へご相談ください」/対象=杉並区にお住まいの、心身の発達に心配のある就学前の子ども(リハビリテーションは18歳まで)とその家族。「児童通所受給者証が必要です」/専門相談=「センター利用児を対象に、心理、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、看護師、栄養士及び福祉の専門職員、医療的ケア児等コーディネーターが相談に応じます」/医療相談=「小児神経科、児童精神科、整形外科、摂食の専門医師が定期的に相談に応じ、医学的な指導や助言を行います」
※上記の出典は2026年9月7日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。
よくあるご質問
検査の結果は、必ず書面でもらえますか?
「必ず書面で返す」という全国共通の決まりは、国の法令・通知のなかに見あたりません。返し方は実施した機関ごとに決まっています。参考になるのは東京都の案内で、愛の手帳の判定については「検査実施日、使用検査名、IQを記載した証明書を発行することができます」とされ、まず電話で申し込むことが必要と書かれています(18歳未満の方は各児童相談所)。=黙って届くものではなく、申し込んで出してもらう形です。まずは受けた機関に確かめてください。
発達指数と知能指数は、同じものですか?
別のものです。文部科学省の手引は「知能指数(IQ)又は発達指数(DQ)などで表される」と書いています。発達指数は発達検査から、知能指数は知能検査から出る値で、手引は発達検査を「子供の発達の全体像を概括的に把握する方法の一つ」と位置づけています。さらに生活能力の検査からは社会性指数(SQ)が出ます。紙に複数の値が並んでいるときは、手引が言うとおり対比して読むことに意味があります。
「◯歳◯か月相当」と書かれていました。この年齢の子として接すればよいのでしょうか?
そうではありません。この書き方が示しているのは、その検査の課題に対する反応が、標準となる年齢のどのあたりに位置したかです。手引は実態の把握について「できるか、できないかの観点からの把握だけでなく、どのような条件や援助があれば可能なのか」を把握する必要があると書いています。年齢に合わせるのではなく、どんな助けがあれば届くかを探すほうが、手引の書き方に沿っています。
領域によって差が大きいのですが、これは良くないことですか?
良い・悪いで読むものではありません。支援の計画は、むしろその差の形から組まれます。児童発達支援ガイドラインは、事業所の支援を健康・生活/運動・感覚/認知・行動/言語・コミュニケーション/人間関係・社会性の5領域に分け、この視点を踏まえたアセスメントを求めています。同時に「5領域の視点を網羅したアセスメントが行われないこと」を課題として挙げてもいます。=苦手なところだけを見るのではなく、全体を見たうえで差の形をつかむ、というのが国の書き方です。
もう一度検査を受けたいのですが、いつ受けられますか?
文部科学省の手引は、「同一の知能検査や発達検査の実施間隔は、検査に対する学習効果を排除するため、1年から2年程度空けることが一般的である」としています。間隔があくのは順番待ちのせいだけではなく、同じ課題を覚えてしまうと測りたいものが測れなくなるためです。なお療育手帳の制度では、交付後の障害の程度の確認を原則として2年ごとに行うとされ、東京都の愛の手帳では3歳・6歳・12歳・18歳に再判定を受けるものとされています。
結果を園や学校に伝えると、見る目が変わってしまいませんか?
伝えるかどうかを決めるのは保護者です。そのうえで、制度の側は同意を前提に組まれています。文部科学省の手引は、就学前の計画等を活用する場合に「本人及び保護者に対し、その趣旨や目的を十分に説明し、同意を得ることに留意する」とし、個別の教育支援計画についても「本人及び保護者の了解を得た上で」引き継がれることが必要としています。練馬区の就学相談でも、園や在籍校への確認は「保護者の了解のもと」と明記されています。=了解が先で、共有が後という順番です。全部を渡すのではなく、関わり方の助言だけを共有する伝え方も成り立ちます。
数値は問題ないと言われましたが、困りごとは減っていません。どうすればよいですか?
文部科学省の手引が、まさにその場合に注意を促しています。「知的機能の発達の遅れが軽度な場合は、就学時健康診断などでも『知的障害はない』と判断される場合が多く見られ、小学校入学後に授業についていけずに自己肯定感が低下し、二次的な障害が生じることもある」——手引の言葉です。手引はまた、軽度の段階にある子供の判断は「経過を追いつつ慎重にする必要がある」ともしています。数値ではなく、困っている場面のほうを書き出して相談を続けてください。
この紙は、あとでどこかに提出することがありますか?
三つの場面があります。①受給者証=国の文書は、診断書について「障害の状態や特性等を確認できる書類や情報が全くない場合など」に必要とされるものと説明しており、障害の有無の確認も「必ずしも診断名を有しなくても」よいとしています。②就学相談=新宿区は面接当日の持ち物に諸検査の結果(写し)を挙げ、江戸川区もQ&Aの第1問で「発達検査の結果、診断書、各種手帳など」を初回面談時に持参するよう案内しています。③手帳=判定は児童相談所であらためて行われますが、これまでの経過を正確に伝える材料になります。いずれの場合も写しで足りることが多いので、原本は手元に残してください。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。
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