ポイントのまとめ
五つの領域は、国のガイドラインが、お子さんの支援を考えるときの「見る角度」として示したものです。うちの子の生活とのつながりは、プログラムの文を家での場面に置き換えて、「それは日々の活動のどの場面で行いますか」と事業所に具体例で聞いてみてください。
新宿区のページ「子ども総合センター 児童発達支援センター 愛称『あいあい』」の「お知らせ」に、支援プログラムの公表が載っています。同じページから、【児童発達支援】支援プログラムと【放課後等デイサービス】支援プログラムの二つの資料を開きます。
区のページには、令和6年4月から、児童発達支援等の総合的な支援の推進と、事業所の提供する支援の見える化を図ることを目的として、五領域との関連性を明確にした計画の作成と公表が求められている、と書かれています。五領域の名前は、「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」です。
児童発達支援のプログラム資料の冒頭には、事業所名「新宿区立子ども総合センター」、作成日「2024年11月5日」と書かれています。放課後等デイサービスのプログラム資料も、作成日は同じ日付です。内容が改められているかどうかは、資料の日付だけでは分かりません。見直しの時期は、あいあいに確認してください。
区内のほかの事業所の支援プログラムは、国のガイドラインで、事業所が作成して保護者に説明し、ホームページや会報等で公表していくことが求められる、とされています。事業所ごとに作成するものなので、通う候補の事業所には「支援プログラムを見せてください」と頼んでみてください。
国のガイドラインは、お子さんの発達上のニーズなどをつかむとき、本人支援の五領域の視点を踏まえたアセスメントを行うことが必要、と書いています。
ガイドラインは、五領域の支援内容は、お互いに関連して成り立っており、重なる部分もある、とも書いています。ですから、「この活動は健康・生活」「この活動は言語」と一つずつきれいに分かれるものとは限りません。
表:国のガイドラインが各領域に挙げている「ねらい」と、家庭の場面の見つけ方
| 領域 | ガイドラインに書かれているねらい・支援内容(抜粋) | 家庭で思い当たる場面(例) |
|---|---|---|
| 健康・生活 | 健康状態の維持・改善、生活習慣や生活リズムの形成、基本的生活スキルの獲得。睡眠、食事、排泄等の基本的な生活習慣を形成し、生活リズムを身につけられるよう支援する、とあります。 | 起きる、食べる、トイレ、着替え、寝る前の流れ |
| 運動・感覚 | 姿勢と運動・動作の基本的技能の向上、身体の移動能力の向上、感覚の特性への対応など。感覚の過敏や鈍麻を踏まえ、感覚の偏りに対する環境調整等の支援を行う、とあります。 | 座る姿勢、歩く・走る、音や触感や光の苦手さ |
| 認知・行動 | 認知の特性についての理解と対応、対象や外部環境の適切な認知と適切な行動の習得など。こだわりや偏食等に対する支援を行う、とあります。 | 見通しの持ちにくさ、こだわり、食べ物の偏り、物の大小や色の理解 |
| 言語・コミュニケーション | 言葉によるコミュニケーションだけでなく、表情や身振り、各種の機器等を用いて意思のやりとりが行えるようにする、とあります。 | 指差し、身振り、ことばでの要求、相手の話の理解 |
| 人間関係・社会性 | アタッチメント(愛着)の形成と安定、遊びを通じた社会性の発達、自己の理解と行動の調整、仲間づくりと集団への参加。 | 大人への甘え方、友だちとの遊び、順番やルール、気持ちの切り替え |
右の列は、ガイドラインの文ではなく、家庭の場面と結びつけるための見つけ方の例です。お子さんの様子に合わせて書き換えてください。
出典:[4](13頁・17頁・18頁・19頁・20頁・21頁・22頁)。
区の児童発達支援のプログラム資料には、「法人(事業所)理念」「支援方針」「開所時間」「支援内容」「家族支援」「移行支援」「地域支援・地域連携」「職員の質の向上」「主な行事等」の欄があります。支援内容の欄は、五領域ごとに分かれています。
表:区の児童発達支援プログラムの支援内容(領域ごと)
| 領域 | 資料の記載(要点) |
|---|---|
| 健康・生活 | 心身の健康状態の把握に努め、基本的生活習慣の獲得を支援する。医療的なケアを要する場合は、医療的ケア委員会で検討し、可能な医療的ケアを実施する、とあります。 |
| 運動・感覚 | 感覚の特性を把握し、遊びを通じて全身のさまざまな感覚の成長を支援する。移動や姿勢保持(着席)等を、遊びを通して定着を図る、とあります。 |
| 認知・行動 | 運動遊びや製作、音楽活動、着替えや食事等の基本的生活習慣を獲得していく中で、概念(大きさ、色、時間、物の機能)の形成に繋がるプログラムを行う、とあります。 |
| 言語・コミュニケーション | 身振り、指差し、サイン、写真カードなど、一人ひとりの子どもに合った方法で支援する。発声や発語を引き出し、言葉の意味に結び付けるよう支援する、とあります。 |
| 人間関係・社会性 | 大人に対して安心して関われる環境を作り、愛着の形成を図る。ルールのある遊びを楽しみ、社会性を拡げる。気持ちのコントロールをできる方法を見つける、とあります。 |
放課後等デイサービスのプログラム資料にも、同じ五領域の欄があります。たとえば認知・行動には、状況に合った適切な行動が習得出来るよう支援する、一人ひとりの認知を理解し、どのような方法、環境であれば取り組みやすいか考え支援する、と書かれています。
プログラムの文は短い言葉でまとめられているので、お子さんの毎日にどう当てはまるのかは、事業所に聞いてみてください。次の節で、聞き方を整理します。
まず、お子さんの生活の場面を横に並べ、プログラムの領域を結びつけます。ガイドラインは、五領域それぞれで一対一に別々の目標を立てる必要はない、と書いています。メモでは、関係しそうな領域を複数書いてみて、事業所に確かめてください。
表:家庭の場面と領域をつなぐメモ(空欄に書き込む)
| 場面 | 家での様子(記入) | 関係しそうな領域 | 事業所に聞くこと |
|---|---|---|---|
| 朝の支度・着替え | ____ | 健康・生活/運動・感覚 | 着替えは日々の活動のどこで、どう手伝いますか |
| 食事 | ____ | 健康・生活/認知・行動 | 食べ物の好みや偏りへの対応は、どの場面でしますか |
| 音・触感・人混み | ____ | 運動・感覚/認知・行動 | 苦手な刺激があるとき、環境をどう変えますか |
| 要求や気持ちの伝え方 | ____ | 言語・コミュニケーション | ことば以外の伝え方(指差し、写真カード等)を使いますか |
| 友だちとの遊び・順番 | ____ | 人間関係・社会性 | ルールのある遊びは、何人で、どのくらいの回数ですか |
| 予定の変更・気持ちの切り替え | ____ | 認知・行動/人間関係・社会性 | 見通しを持つための工夫は何ですか |
記入の目安は、「いつ」「どこで」「どんなとき」に起きるかです。「ことばが少ない」より、「お茶がほしいとき、親の手を引く」のほうが、事業所に伝わります。うまくいく場面と、落ち着く声かけも書いておくと、プログラムのどの欄と結びつくかを一緒に考えやすくなります。
ガイドラインは、保護者のニーズとこども本人のニーズは必ずしも一致するものではないため、まずはこどものニーズを明確化していくことが求められる、とも書いています。ご家庭の困りごとだけでなく、お子さんが楽しそうにしている場面もメモに入れてください。
出典:[4](17頁・18頁・33頁・35頁)。
領域ごとに、聞く順番の例を並べます。見学や面談のとき、メモを見ながら一つずつ聞いてください。答えが出なかった項目は、空欄のまま持ち帰ってかまいません。
ガイドラインは、支援内容は「いつ」「どこで」「誰が」「どのように」「どのくらい」支援するかが計画に明確になっている必要がある、と書いています。この五つを聞いて、プログラムの短い言葉を、日々の活動に置き換えてみてください。
出典:[4](17頁・18頁・35頁・50頁)。
支援プログラムは、国のガイドラインでは、五領域との関連性を明確にした事業所等における支援の実施に関する計画として説明されています。事業所が作成し、保護者に説明し、公表していくことが求められています。
お子さん個別の計画は、児童発達支援計画です。ガイドラインは、その記載項目に「支援目標」「支援内容(5領域との関連性を含む。)」「達成時期」「担当者・提供機関」「留意事項」を挙げています。
ガイドラインは、本人支援における五領域との関連性は、五領域全てが関連付けられるよう記載することを基本とする、と書いています。同時に、単に五領域に対応する支援への当てはめを行うだけの計画にならないよう留意することが必要、とも書いています。
計画については、保護者に示しながら説明を行い、必要な内容になっているかについて同意を得ることが必要、とされています。利用申込時には、運営規程や支援プログラム、支援の内容を理解しやすいように説明を行う必要がある、ともあります。説明の中で分からない言葉があれば、その場で聞き返してください。
個別と集団の関係について、ガイドラインは、支援手法は、個別活動と集団活動をそのこどもに応じて適宜組み合わせることが必要、と書いています。区の児童発達支援のクラスには、小集団クラスや個別指導の説明があります(次の節)。
区のページには、発達の相談について次のように書かれています。言葉や生活面、友だちとのかかわり方等、お子さんの発達へのご不安、ご心配について、専門スタッフが電話にて相談を受けつけています。
表:あいあいの発達相談(区のページの記載)
| 項目 | 記載 |
|---|---|
| 電話相談の時間 | 【月~金】8:30~18:00、【土】8:30~17:00 |
| 電話番号 | 03-6273-8701 |
| 来所での相談 | 電話での発達相談の内容によって、後日来所での相談・サービス利用相談等のご案内をいたします。来所での相談は予約制です。 |
| 来所相談の内容 | 発達検査の実施、福祉サービス利用のご案内、通所支援のご案内、関係機関の情報提供等 |
区のページには、児童発達支援のクラスとして、通所クラス、小集団クラス、個別指導が載っています。小集団クラスには「ルールのある遊びや活動を通じて、お友達との関わり方や気持ちのコントロール等の経験を積み重ねます」とあります。これは、人間関係・社会性の欄に出てくる内容と重なります。
保育園や幼稚園などに通うお子さんには、保育所等訪問支援があります。区のページには、保育所等を利用する配慮を必要とするお子さんが楽しい集団生活を送れるように、訪問支援員が保育所等を訪問し、専門的な支援や、訪問先のスタッフへの助言を行う、と書かれています。園での場面を領域とつなげて相談したいときの参考になります。
電話で伝える文の例です。
クラスの空きや、どのクラスが合うかは、区のページには書かれていません。あいあいに確認してください。
出典:[1]。
ガイドラインは、日頃からこどもの状況を保護者と伝え合い、こどもの発達の状況や発達上のニーズについて共通理解を持つことが重要、と書いています。連絡ノート等を通じて保護者と共有することが必要、ともあります。聞いたことは、次の面談のために残しておきましょう。
表:面談記録の例
| 日付 | 相手(事業所・担当) | 聞いた領域 | 答えの要点 | 次に確認すること |
|---|---|---|---|---|
| _月_日 | ____ | ____ | ____ | ____ |
| _月_日 | ____ | ____ | ____ | ____ |
| _月_日 | ____ | ____ | ____ | ____ |
ガイドラインは、こどもの状態や家庭状況等に変化があった場合には、6か月を待たずしてモニタリングを行う必要がある、と書いています。変化があったときは、その場面と領域をメモに足して、事業所に伝えてください。
出典:[4](36頁・50頁)。
公式のページや資料に書かれていないことは、ここでは言い切りません。次の項目は、あいあい、または利用を考えている事業所に確認してください。
「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の五つです。国のガイドラインは、お子さんの発達上のニーズ等をつかむとき、本人支援の五領域の視点を踏まえたアセスメントを行うことが必要、と書いています。
ガイドラインは、五領域の支援内容は、お互いに関連して成り立っており、重なる部分もある、と書いています。また、五領域それぞれで、一対一対応で異なる支援目標や支援内容を設定する必要はない、とも書いています。
新宿区のページ「子ども総合センター 児童発達支援センター 愛称『あいあい』」の「お知らせ」から、【児童発達支援】支援プログラムと【放課後等デイサービス】支援プログラムの資料を開きます。
あいあいは、発達の相談について、専門スタッフが電話にて相談を受けつけています。電話相談は【月~金】8:30~18:00、【土】8:30~17:00で、電話番号は03-6273-8701です。利用を考えている事業所には、支援プログラムの説明を求めてください。
家での場面(朝の支度、食事、遊び、友だちとのやりとり、気持ちの切り替え)を一つ選び、「それは日々の活動のどの場面で、誰が、どのように、どのくらい支援しますか」と聞きます。ガイドラインは、支援内容は「いつ」「どこで」「誰が」「どのように」「どのくらい」が明確になっている必要がある、と書いています。
制度の文言と窓口は次の公式資料で確かめられます。確認日は2026-10-13です。
[1]:新宿区「子ども総合センター 児童発達支援センター 愛称あいあい」。
[2]:新宿区「【児童発達支援】支援プログラム」(作成日2024年11月5日)。
[4]:こども家庭庁「児童発達支援ガイドライン」。13、14、17〜22、33〜36、43、50頁。
5領域とは?——児童発達支援ガイドラインが定める5つの視点と、その使われ方
掲載した公式資料の閲覧日・最終確認日:2026年10月13日。
のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・都電早稲田駅徒歩1分)では、受給者証の申請や利用料のしくみについても、見学・ご相談の際にご案内しています。手続きが不安な段階からお声がけいただけます。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。