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📖 用語・基礎知識

障害者差別解消法とは——「禁止」と「配慮」を定めた法律

最終更新:2026年9月8日
「合理的配慮をお願いしたら、理由もなく断られた」——そのとき根拠になっているのは、一本の法律です。
この記事では、障害者差別解消法そのものを、条文に沿って読み解きます。第7条・第8条が定める「不当な差別的取扱いの禁止」「合理的配慮の提供」という二つの義務、令和3年の改正で事業者の合理的配慮が努力義務から法的義務に変わった経緯、「過重な負担」を誰がどう判断するのか、本人が意思を伝えられないときはどうなるのかを、条文と内閣府の基本方針を分けて確かめ、相談できる窓口までを書きます。合理的配慮を実際にどう求めるかは、別記事「合理的配慮とは?」に譲ります。

結論から——この法律が定める「二つの禁止」

正式名称は「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(平成25年法律第65号)。略して障害者差別解消法と呼ばれます。この法律が条文で定めているのは、突き詰めると二つです。

この法律の芯は、この二行です

① 行政機関等・事業者は、障害を理由に不当な差別的取扱いをしてはならない(第7条第1項・第8条第1項)

② 障害者から意思の表明があり、負担が過重でなければ、合理的配慮をしなければならない(第7条第2項・第8条第2項)

この記事では、この二つの義務がそれぞれ条文でどう書かれているか、2024年4月に何が変わったか、そして「過重な負担」「意思の表明」という判断が分かれやすい言葉の中身を、条文と内閣府の公式資料だけを根拠に確かめていきます。

※ 法令は e-Gov法令検索(デジタル庁・総務省が運営する政府の法令データベース)から2026年9月8日時点の条文を確認しています。

どんな法律か——目的と、三つの定義(第1条・第2条)

第1条(目的)

この法律は……全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを踏まえ、障害を理由とする差別の解消を推進し、もって全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする。

目的の条文には、罰則や取締りの発想は出てきません。「分け隔てられることなく」「共生する社会」という、社会の側のあり方を目指す法律だと、条文自体が宣言しています。

誰が対象か——第2条の定義

この法律が誰を守り、誰に義務を課すかは、第2条の定義でまとめて決まっています。中でも押さえておきたいのは、次の三つです。

用語(第2条)定義(要旨)
障害者(第1号)身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの
社会的障壁(第2号)障害がある者にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもの
事業者(第7号)商業その他の事業を行う者(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く)

「障害者」の定義に注目してください。制限を受ける原因を、心身の機能の障害だけに置いていません。「障害及び社会的障壁により」と、障壁の側にも原因があるという書き方をしています。これは、障害者が受ける制限は本人だけでなく社会の側の障壁からも生じるという、いわゆる「社会モデル」の考え方が条文に反映されたものです。

そして「事業者」は、営利・非営利を問いません。会社だけでなく、個人事業主やNPO法人、学習塾や習い事の教室なども、「商業その他の事業を行う者」に含まれます。一方、公立の学校や役所などは「行政機関等」(第2号・第3号〜第6号)として、事業者とは別の条文で扱われます。

第7条・第8条——「不当な差別的取扱いの禁止」と「合理的配慮の提供」

この法律の中心にあるのが第7条(行政機関等)と第8条(事業者)です。どちらも構造は同じで、第1項=禁止、第2項=配慮という二階建てになっています。

条文定めている内容
第7条第1項(行政機関等)不当な差別的取扱いの禁止
第7条第2項(行政機関等)合理的配慮の提供
第8条第1項(事業者)不当な差別的取扱いの禁止
第8条第2項(事業者)合理的配慮の提供

第1項——「不当な差別的取扱いの禁止」

合理的配慮(第2項)ほど話題にのぼりませんが、第1項の禁止規定は、条件を付けずに書かれています。

第8条第1項(事業者における差別の禁止)

事業者は、その事業を行うに当たり、障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。

第7条第1項(行政機関等)も、主語が「行政機関等」になるだけで、まったく同じ文言です。こちらには「負担が過重でないとき」のような限定はありません。正当な理由なく、障害を理由にサービスの提供を拒んだり、場所や時間帯を制限したりすることは、この第1項で最初から禁止されています。

第2項——「合理的配慮の提供」

第8条第2項(事業者における合理的配慮)

事業者は、その事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない

こちらは第1項と違い、「意思の表明があった場合」「負担が過重でないとき」という二つの条件つきです。この条件の中身——「意思の表明」とは何か、「過重な負担」とは何か——は、このあと順番に確かめます。実際にどう伝えれば話が進みやすいかという場面ごとの工夫は、別記事「合理的配慮とは?」にまとめてあります。この記事では条文の構造だけを扱います。

令和3年改正——事業者の合理的配慮は「努力義務」から「法的義務」へ

先ほど引用した第8条第2項の文末は「しなければならない」でした。ところがこの一文、少し前まで違う言葉で終わっていました。

2024年3月31日まで(改正前)の第8条第2項・文末

……社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならない

2024年4月1日から(改正後・現行)の第8条第2項・文末

……社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない

条文のうち変わったのは、この文末の一句だけです。「するように努めなければならない」(努力義務)から、「しなければならない」(法的義務)へ——事業者の合理的配慮が、「できればやる」ものから「やらなければならない」ものに変わりました。行政機関等(第7条第2項)の合理的配慮は、2016年の法施行時点からすでに法的義務でした。今回の改正で、行政機関等と事業者の義務の重さが揃ったことになります。

いつ、どの法律で変わったか

e-Gov法令検索の法令沿革で確認すると、この改正は次の通りです。

項目内容
改正法障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の一部を改正する法律(令和3年法律第56号
公布日2021年(令和3年)6月4日
施行日2024年(令和6年)4月1日

内閣府の報道発表(2023年3月31日付)も、「『合理的配慮の提供』は、これまで行政機関等は義務、事業者は努力義務とされていましたが、改正法により、令和6年4月1日から事業者も義務化される」と説明しており、条文の変更内容と一致しています。

※ 施行日をあわせて定める政令・改正法本体の附則は、現行の法律本文には残っていません(改正が完了し、経過措置の期間も過ぎているため)。ここでの施行日は、e-Gov法令検索が法令ごとに保持している沿革(改正履歴)のデータで確認しました。

「過重な負担」とは何か。誰が判断するのか

第7条第2項・第8条第2項は、「その実施に伴う負担が過重でないとき」にだけ、合理的配慮を義務としています。では「過重」の中身は、条文のどこに書かれているのでしょうか。

条文にはありません
第7条・第8条の条文自体には、「過重な負担」の具体的な基準や金額は一切書かれていません。中身を定めているのは、法律ではなく、政府が閣議決定する基本方針(第6条にもとづく)です。

障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針(令和5年3月14日閣議決定・令和6年4月1日施行)は、過重な負担にあたるかどうかを判断する要素として、次の5つを挙げています。

誰が判断するのか

基本方針の記述

過重な負担については、行政機関等及び事業者において、個別の事案ごとに、以上の要素等を考慮し、具体的場面や状況に応じて総合的・客観的に判断することが必要である。

判断するのは、裁判所でも第三者機関でもなく、求められた側(学校・事業所・お店など)自身です。ただし「主観的に、なんとなく重い」という判断は許されず、上の5要素にもとづいた客観的な説明ができることが前提になります。基本方針は続けて、「過重な負担に当たると判断した場合は、障害者に丁寧にその理由を説明するものとし、理解を得るよう努めることが望ましい」とも書いています。断って終わりではなく、理由の説明と、代替できる案を一緒に探す建設的対話が前提とされています。

※ 「過重」にあたるかどうかの結論そのものは、この記事では出せません。個別の場面ごとに、上の5要素に沿って、求める側と求められる側の対話で決まるものだからです。

「意思の表明」——本人が言えないときは

もう一つの条件が「意思の表明があった場合」です。第7条第2項・第8条第2項の条文を読み直すと、主語は一貫して「障害者から」となっています。

条文にはありません
「本人が言えない場合に、家族が代わりに意思を表明してよいか」——この点は、第7条・第8条の条文自体には書かれていません。条文の文言だけを見れば、主語は「障害者から」です。

この空白を埋めているのが、やはり基本方針です。基本方針は、意思の表明の方法についてこう定めています。

基本方針の記述(意思の表明の方法)

意思の表明に当たっては、具体的場面において、社会的障壁の除去を必要としている状況にあることを言語(手話を含む。)のほか、点字、拡大文字、筆談、実物の提示や身振りサイン等による合図、触覚による意思伝達など、障害者が他人とコミュニケーションを図る際に必要な手段(通訳を介するものを含む。)により伝えられる。

また、障害者からの意思表明のみでなく、障害の特性等により本人の意思表明が困難な場合には、障害者の家族、介助者等、コミュニケーションを支援する者が、本人を補佐して行う意思の表明も含む。

つまり、「家族が代わりに言えるか」という問いへの答えは「条文」ではなく「基本方針」の中にあり、そこでは家族・介助者・コミュニケーション支援者が本人を補佐して行う意思の表明も、正式な「意思の表明」に含まれると定められています。

意思の表明そのものが無い場合は

基本方針はさらに一歩踏み込み、意思の表明が困難な障害者が家族や支援者を伴っていないなど、意思の表明そのものが無い場合についても触れています。

基本方針の記述(意思の表明が無い場合)

意思の表明が困難な障害者が、家族、介助者等を伴っていない場合など、意思の表明がない場合であっても、当該障害者が社会的障壁の除去を必要としていることが明白である場合には、法の趣旨に鑑みれば、当該障害者に対して適切と思われる配慮を提案するために建設的対話を働きかけるなど、自主的な取組に努めることが望ましい。

※ ここは「義務」ではなく「望ましい」という言葉で書かれています。第7条・第8条の法的義務は、あくまで意思の表明があった場合の規定であることに変わりはありません。

法律を実効あるものにするしくみ——対応要領・対応指針・勧告・罰則

第7条・第8条を「守らせる」ために、この法律は何段階かのしくみを条文で用意しています。守らなかった場合に何が起きるかまで、順番に見ていきます。

職員・事業者向けの手引き——対応要領と対応指針

条文内容
第9条(国等職員対応要領)国の行政機関の長等は、職員向けの対応要領を定めるものとする(義務的)
第10条(地方公共団体等職員対応要領)地方公共団体等は、対応要領を定めるよう努めるものとする(努力義務)
第11条(事業者のための対応指針)主務大臣は、事業者向けの対応指針を定めるものとする(義務的)

見落とされがちですが、第9条(国)と第10条(地方公共団体)は、条文上の重さが違います。国の行政機関には対応要領の作成を義務として課している一方、地方公共団体には地方分権の観点から努力義務にとどめています。

従わない事業者に対して——報告徴収・助言・指導・勧告

第12条(報告の徴収並びに助言、指導及び勧告)

主務大臣は、第八条の規定の施行に関し、特に必要があると認めるときは、対応指針に定める事項について、当該事業者に対し、報告を求め、又は助言、指導若しくは勧告をすることができる。

ここで定められているのは「報告を求める」「助言・指導・勧告をする」という行政上の対応までです。主務大臣とは、その事業者の事業を所管する大臣、または国家公安委員会を指します(第21条)。

罰則——差別行為そのものへの罰則は、条文にはありません

条文にはありません
「不当な差別的取扱い」や「合理的配慮の不提供」そのものに対する刑罰・罰金の規定は、この法律の条文にはありません。第25条・第26条にある罰則は、次の2つの行為に限られます。
条文対象・罰則
第25条第19条(協議会の秘密保持義務)に違反した者——一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金
第26条第12条の報告をせず、又は虚偽の報告をした者——二十万円以下の過料

つまり、差別を受けた人が「相手を刑事罰に問える」条文には設計されていません。この法律が用意しているのは、報告徴収・助言・指導・勧告という行政の関与と、次の節で見る相談・協議のしくみです。「罰する法律」ではなく「解消を推進する法律」だという性格が、この条文の並びからも読み取れます。

相談先——地域協議会と「つなぐ窓口」

差別を受けた、あるいは合理的配慮を断られた——そう感じたとき、法律上どこに相談する仕組みがあるかを確かめます。

第14条(相談及び紛争の防止等のための体制の整備)

国及び地方公共団体は、障害者及びその家族その他の関係者からの障害を理由とする差別に関する相談に的確に応ずるとともに、……人材の育成及び確保のための措置その他の必要な体制の整備を図るものとする。

相談できるのは本人だけでなく「その家族その他の関係者」も含まれると、条文に明記されています。この責務を具体化する仕組みが、第17条〜第20条の障害者差別解消支援地域協議会です。国・地方公共団体の機関が、医療・介護・教育など関係機関を集めて組織することができる(第17条第1項)任意設置の仕組みで、相談事例の共有や解決に向けた協議を行います(第18条)。協議会の事務に従事する者には、第19条で秘密保持義務が課されています。

国レベルの窓口——「つなぐ窓口」

地域協議会は市区町村ごとの仕組みですが、2024年4月の法改正にあわせて、国の窓口も新しく整備されました。内閣府の説明を、そのまま引用します。

内閣府「障害者差別に関する相談窓口『つなぐ窓口』」

令和5年3月に基本方針が改定され(令和6年4月1日施行)、障害者や事業者、都道府県・市区町村等からの相談に対して、法令の説明や適切な相談窓口等につなぐ役割を担う国の相談窓口について検討を進めることが明記されました。これに伴い、内閣府は……「つなぐ窓口」を設置しました。

「障害を理由にサービスの提供を断られた」「障害を理由に配慮を求めたら理由もなく断られた」——そうした困りごとを相談すると、内閣府が法令の説明を行うほか、自治体や各府省庁など、より適切な相談窓口へつなぐ調整・取次を行います。事業者からの相談も受け付けています。

つなぐ窓口の連絡先内容
電話相談0120-262-701(毎日10時〜17時、祝日・年末年始を除く)
専用サイトsabekai-tsunagu.go.jp(メール相談・相談フォーム・手話リンクにも対応)

※ 雇用・就業に関する差別・合理的配慮は、この法律ではなく「障害者の雇用の促進等に関する法律」が定めており、つなぐ窓口の案内対象からも外れます(第13条・つなぐ窓口の案内より)。

確かめられなかったこと

この記事の範囲を超えること、一次資料だけでは確かめきれなかったことを、先に挙げておきます。

今日から確認しておけること

法律の条文を知っておくと、実際に配慮を断られた場面でも、次の一歩を判断しやすくなります。

  1. 断られた理由が、「過重な負担」の5要素(影響の程度・実現可能性・費用・事業規模・財政状況)のどれに当たるかを、相手に確認してみる——理由の説明を受ける権利は、基本方針で位置づけられています
  2. 断られた=終わりではなく、「別の案は無いか」を建設的対話として尋ねてみる——過重な負担がある場合も、代替措置の検討が基本方針で求められています
  3. 相手が「行政機関等」か「事業者」かを確認する——公立の学校・園は行政機関等(第7条)、私立の学校・園や学習塾、習い事の教室は事業者(第8条)に当たります。どちらも合理的配慮は法的義務です
  4. 本人が意思を伝えにくい場面では、家族や支援者が補佐して伝えてよいことを、基本方針を根拠に伝える
  5. 学校・園・事業者との話し合いで解決しない場合は、お住まいの地域の障害者差別解消支援地域協議会、または内閣府「つなぐ窓口」(0120-262-701)に相談する

※ ここに挙げたのは、条文と内閣府の基本方針から確かめられた範囲の一般的な情報です。個別の状況でどう進めるのが良いかは、学校・園・事業者や自治体の窓口、つなぐ窓口にご相談ください。

出典

※上記の出典は2026年9月8日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。

よくあるご質問

この法律に、差別行為そのものへの罰則はありますか。
ありません。第25条・第26条の罰則は、障害者差別解消支援地域協議会の秘密保持義務違反(第19条)と、事業者が主務大臣への報告をしない・虚偽報告をしたこと(第12条)の2つに限られます。不当な差別的取扱いや合理的配慮の不提供そのものへの刑罰・罰金の規定は、条文にはありません。
行政機関等と事業者で、義務の重さに違いはありますか。
現在はほぼ同じです。不当な差別的取扱いの禁止(第7条・第8条それぞれ第1項)は、どちらも制定当初から法的義務です。合理的配慮の提供(同第2項)も、行政機関等は2016年の施行時点から法的義務でしたが、事業者は令和3年の改正(令和6年4月1日施行)により、努力義務から法的義務に引き上げられ、現在は同じ重さになっています。
「過重な負担」に当たるかどうかは、誰が決めるのですか。
一次的には、配慮を求められた行政機関等・事業者自身が判断します。ただし、内閣府の基本方針が挙げる「事務・事業への影響」「実現可能性」「費用・負担」「事務・事業規模」「財政・財務状況」という5つの要素にもとづいて、総合的・客観的に判断することが求められており、断る場合は理由を丁寧に説明することが望ましいとされています。
意思の表明は、本人が言えなくても大丈夫ですか。
条文(第7条第2項・第8条第2項)の主語は「障害者から」で、家族が代われるかどうかは条文には書かれていません。これを補っているのが内閣府の基本方針で、障害の特性等により本人の意思表明が困難な場合は、家族・介助者等が本人を補佐して行う意思の表明も含むと明記されています。書面である必要も、決まった言葉づかいをする必要もありません。
対応要領・対応指針とは何ですか。
どちらも、この法律を現場で使うための手引きです。対応要領(第9条・第10条)は行政機関等の職員向け、対応指針(第11条)は事業者向けで、各主務大臣が分野ごとに作成します。国の行政機関には対応要領の作成が義務づけられていますが、地方公共団体は地方分権の観点から努力義務です。
「つなぐ窓口」に相談すると、どうなりますか。
内閣府が、障害者差別解消法に関する質問に答えるほか、内容に応じて自治体や各府省庁など、より適切な相談窓口へつなぐ調整・取次を行います。障害者本人・家族だけでなく、事業者からの相談も受け付けています。電話(0120-262-701、毎日10時〜17時)のほか、専用サイトでメール相談・相談フォーム・手話リンクにも対応しています。
令和3年の改正で、具体的に何が変わったのですか。
条文の変更点は、第8条第2項(事業者の合理的配慮)の文末だけです。「するように努めなければならない」(努力義務)から「しなければならない」(法的義務)に変わりました。公布は令和3年6月4日、施行は令和6年4月1日です。第7条(行政機関等)の条文はこの改正で変わっていません。
学校や園への「配慮のお願いの仕方」も、この記事に書いてありますか。
この記事では扱っていません。ここで書いたのは第7条・第8条の条文の構造、令和3年改正の経緯、「過重な負担」「意思の表明」の中身、相談先という法律そのものの骨組みです。実際にどう伝えると話が進みやすいか、子どもの場面での具体例は、別記事「合理的配慮とは?」にまとめてあります。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

制度のこと、見学のときに一緒に確認できます

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