利用者負担の根拠は児童福祉法 第21条の5の3第2項です。給付費の額を「第1号の額から第2号の額を控除して得た額」と定めており、この第2号が、家庭が払う額にあたります。
読み方はこうです。
| 内容 | |
|---|---|
| 原則 | 政令で定める額(=負担上限月額)を払う |
| ただし | その上限額が費用の10%を超えるときは、10%が上限になる |
上限額は児童福祉法施行令 第24条で定められています。こども家庭庁は、これを4区分にまとめて公表しています。
| 区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額(通所) |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯で、所得割28万円未満(収入が概ね890万円以下の世帯) | 4,600円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
施行令第24条を条文で見ると、次のように対応しています。
| 条文 | 該当する人 | 額 |
|---|---|---|
| 第6号 | 市町村民税世帯非課税者/被保護者(生活保護)/負担額算定基準者の全員が無償化対象通所児童である場合 | 零(0円) |
| 第2号 | 市町村民税所得割の額を合算した額が28万円未満 | 4,600円 |
| 第1号 | 第2号〜第6号以外の者 | 37,200円 |
| 第4号 | 小学校就学前児童が2人以上いる保護者 | 別に定めあり(多子の軽減) |
| 第5号 | 負担額算定基準者が2人以上で、所得割の合算が77,101円未満 | 別に定めあり(多子の軽減) |
所得を判断する世帯の範囲は、障害児の場合「保護者の属する住民基本台帳での世帯」です(こども家庭庁)。
※金額・区分は2026年9月3日にこども家庭庁および e-Gov法令検索で確認した内容です。制度は改正されることがあります。最新の額は必ずお住まいの区市町村でご確認ください。
「3〜5歳は無償」と説明されますが、施行令の定義はもう少し正確です。
つまり——
| 内容 | |
|---|---|
| 始まり | 3歳になった年度が終わった翌日から(=3歳になった年度の3月31日を過ぎた日から) |
| 終わり | 小学校に入学する前まで |
たとえば早生まれで1月に3歳になった子は、その年度の3月31日を過ぎた4月1日から対象になります。「満3歳の誕生日から」ではありません。
しくみの上では、上限額の計算から、その子にかかった費用を除くという形で無償化されます。施行令第24条第3号は、上限額を「無償化対象通所児童である障害児に係るものを除く」費用の10%と定めています。
そしてきょうだいを含めて全員が無償化対象年齢なら、第6号により上限額は0円になります。
東京都には「児童発達支援事業所等利用支援事業(利用料の無償化)」という事業があります。
| 内容 | |
|---|---|
| 目的 | 利用する児童の保護者の自己負担を、世帯収入に関わらず無償化する |
| 対象となる児童 | 0〜2歳の児童。※年度の途中で満3歳に達する場合でも、満3歳に達する日以後の最初の3月31日までは対象 |
| しくみ | 受給者証に記載の負担上限月額を上限として利用者負担額(1割部分)をいったん事業所に支払い、その額を給付することで実質0円にする |
| 無償となるサービス | 児童発達支援(旧医療型を含む)、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援 |
| 対象外 | 🔴 放課後等デイサービスは対象外 |
なお放課後等デイサービスは都の事業の対象外です。就学後は、上でご説明した負担上限月額のしくみが適用されます。
ここがいちばん見落とされやすい点です。国の無償化は手続き不要ですが、東京都の0〜2歳の無償化は、区によって手続きが違います。
東京都福祉局が公表している一覧を、そのまま整理しました。
| 区 | 無償化に必要な手続き | 受給者証への表示 |
|---|---|---|
| 新宿区 | 無し | 東京都無償化対象児童(0〜2歳) |
| 台東区 | 無し | 台東区独自減免対象児童 |
| 江東区 | 無し(対象の旨を記載した受給者証を郵送予定) | 江東区制度無償化対象児童 |
| 品川区 | 無し | 品川区独自無償化対象 |
| 大田区 | 無し | 東京都無償化対象児童(国無償対象の前日まで) |
| 杉並区 | 無し | 杉並区無償化対象児童(都制度) |
| 豊島区 | 無し | 障害児通所支援(未就学児)の自治体助成対象者 |
| 板橋区 | 無し | 区制度による無償化 |
| 練馬区 | 無し | 練馬区自治体助成対象児童 |
| 足立区 | 無し | 足立区による利用者負担助成対象児童 |
| 葛飾区 | 無し | 葛飾区療育施設利用幼児保護者負担軽減助成制度 |
| 目黒区 | 無し。ただし令和7年9月以降は受給者証の申請の際に手続きが必要 | 目黒区無償化対象児童 |
| 港区 | 保護者の申請が必要(対象者には申請書類を郵送) | 港区独自減免対象 |
| 渋谷区 | 対象者へは申請書類を郵送 | 渋谷区独自減免対象 |
| 中野区 | 対象者へは申請書類を郵送 | 中野区無償化対象児童 |
| 北区 | 対象者へは申請書類を郵送 | 東京都無償化対象児童 |
| 文京区 | 対象サービス利用の際に申請 | 障害児通所支援利用者負担額助成(対象期間あり) |
| 墨田区 | 支給申請(新規または更新)の際に併せて | 墨田区独自助成対象 |
| 千代田区 | 区ホームページ参照(申請時に案内) | 千代田区独自減免対象 |
| 中央区 | 区ホームページ参照(支給申請時に案内) | 中央区独自減免対象(要綱事業) |
| 世田谷区 | 区ホームページ参照 | 世田谷区独自減免対象 |
| 荒川区 | 区ホームページ参照 | 利用者負担助成事業対象児童 |
| 江戸川区 | 区ホームページ参照/無し(対象の方に案内予定) | 江戸川区独自助成対象 |
東京都からの給付となる自治体にお住まいの場合、東京都は次のように案内しています。
各区の受給者証そのものの申請窓口は東京23区の申請窓口 一覧・比較にまとめています。
※上の表は2026年9月3日に東京都福祉局のページで確認した内容です。手続きや表示は変更されることがあります。必ずお住まいの区の窓口でご確認ください。
児童福祉法 第21条の5の3第1項は、給付の対象となる費用から「食事の提供に要する費用その他の日常生活に要する費用のうち内閣府令で定める費用」(=通所特定費用)を除くと定めています。
東京都も「利用者負担以外の費用(食費等の現在実費で負担しているもの)は引き続きお支払いいただきます」と明記しています。
| 扱い | |
|---|---|
| 支援そのものの費用 | 上限額のしくみが適用され、無償化の対象になる |
| 食費・おやつ代など | 実費。無償化の対象外 |
| 教材費・行事費などの実費 | 事業所ごとに扱いが異なります。見学の際にご確認ください |
「無償化」と聞いてまったく費用がかからないと考えると、行き違いが起きます。実費の部分は、契約の前に金額を確かめておくことをお勧めします。
これは知られていない救済の規定です。
つまり申請してから受給者証が届くまでの間に利用した分も、市町村が必要と認めれば給付の対象になりえます。
また同項第2号は、都道府県の条例で定める基準を満たす事業所による基準該当通所支援を受けたときも対象になりうると定めています。
「受給者証が届くまで待つしかない」とあきらめる前に、区市町村の窓口に相談してみる価値があります。※支給されるかどうかは市町村の判断です。
こども家庭庁は、児童福祉法に基づく障害児対象のサービスが契約方式であると説明しています。
受給者証そのものについては受給者証とは?、更新については受給者証の更新手続きをご覧ください。
※18歳以上の入所者や放課後等デイサービスの利用者については障害者総合支援法に基づくサービスとなり、引き続き必要と認められるときは満20歳に達するまで利用できるとされています(こども家庭庁)。
| 内容 | 連絡先 |
|---|---|
| 東京都の無償化の手続き | 児童発達支援事業無償化コールセンター 0120-612-898(平日9時〜17時) |
| 東京都の制度の概要 | 東京都福祉局障害者施策推進部療育課 障害児通所支援担当 03-5320-4380 |
| 新宿区 | 福祉部障害者福祉課支援係 03-5273-4583 |
そのほかの区の窓口は、上の23区の表と東京23区の申請窓口 一覧・比較をご覧ください。
※電話番号は2026年9月3日に東京都福祉局のページで確認した内容です。東京都のページには「令和8年4月より電話番号が変更となりました」との記載があります。かけ間違いを避けるため、最新の番号は各公式ページでご確認ください。
※上記の出典は2026年9月3日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。
のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・早稲田駅徒歩1分)では、受給者証の申請や利用料のしくみについても、見学・ご相談の際にご案内しています。手続きが不安な段階からお声がけいただけます。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。