📣 放課後等デイサービスは 2027年4月 開所予定です(現在、指定申請の準備を進めています)
お問い合わせ・見学予約
🌱 のびのび発達ラボ|こどもの発達と学びの情報室(記事一覧へ
ホームのびのび発達ラボ > 📋 手続き・制度 > こども家庭センターとは——設置は努力義務、できることは条文にこう書いてあります
📋 手続き・制度

こども家庭センターとは——設置は努力義務、できることは条文にこう書いてあります

最終更新:2026年9月8日
「こども家庭センターに相談してください」——健診や園、児童発達支援の窓口で、そう言われることがあります。いったい何をするところで、どこにあるのか

結論から言うと、こども家庭センターは児童福祉法第10条の2に根拠がある施設です。令和4年の児童福祉法等改正で、それまで別々だった「子育て世代包括支援センター」(母子保健)「子ども家庭総合支援拠点」(児童福祉)が一体になりました。

市町村がこのセンターを置くのは努力義務で、令和8年4月1日時点でも全国一律に設置されているわけではありません。この記事では、条文そのものと、こども家庭庁のガイドライン・設置状況調査から、何をする場所か・どこに置かれるか・サポートプランとは何かを確かめます。

結論から——こども家庭センターとは、こういう施設です

こども家庭センターは、児童福祉法(昭和22年法律第164号)が定める施設です。条文は、次のように書いています。

児童福祉法 第10条の2 第2項
こども家庭センターは、次に掲げる業務を行うことにより、児童及び妊産婦の福祉に関する包括的な支援を行うことを目的とする施設とする。

「児童及び妊産婦」が対象で、「福祉に関する包括的な支援」が目的です。子育て中の家庭であれば、妊娠中から、子どもが大きくなるまで、幅広く関わる窓口として条文に位置づけられています。

この施設は、まったく新しく作られたわけではありません。それまで別々の法律に根拠を持っていた、二つの窓口が一つにまとまったものです。

旧・二つの窓口根拠だった法律
子育て世代包括支援センター(母子健康包括支援センター)——母子保健の窓口母子保健法(旧・第22条)
子ども家庭総合支援拠点——児童福祉の窓口児童福祉法(旧・第10条の2)

令和4年の児童福祉法等改正(令和4年6月15日法律第66号)により、この二つの窓口の機能を維持したまま、組織を一体化した「こども家庭センター」に置き換えることになりました。令和6年4月1日から、この新しい仕組みが施行されています。

設置は「義務」ではなく「努力義務」です——条文で確かめます

まず、設置そのものが法律上どういう扱いなのかを、条文で確かめます。

児童福祉法 第10条の2 第1項
市町村は、こども家庭センターの設置に努めなければならない。

「努めなければならない」という言い方は、法律の世界で努力義務と呼ばれます。「しなければならない」(義務)とは違い、達成できなくても、それだけで違法にはならない規定のしかたです。設置は義務ではなく努力義務——これが、条文からまず確かめられることです。

比較——児童福祉法 第10条 第1項(こちらは「義務」です)
市町村は、この法律の施行に関し、次に掲げる業務を行わなければならない。(一 実情の把握に努めること 二 情報の提供を行うこと 三 相談に応ずること等 四 要支援児童等への計画作成等の支援を行うこと 五 その他必要な支援を行うこと)

紛らわしい点ですが、「センターという施設を設置すること」は努力義務、「相談対応や情報提供といった業務そのもの」は義務——この二つは別の条文に分かれています。第10条第1項の業務は、市町村が「行わなければならない」と定められた義務です。センターがまだ無い市町村でも、この義務そのものはなくなりません。

こども家庭センターガイドライン(案)の記述
こども家庭センターが設置されていない市町村においては、本ガイドラインを参考に、適切に相談支援体制を構築し、すべてのこどもとその家庭及び妊産婦等を対象として、必要な支援に係る業務全般を適切に実施する必要がある

つまり「センターという名前の窓口が、まだうちの市には無い」ことと、「相談に応じる義務そのものが無い」ことは別の話です。後者の義務は、センターの有無にかかわらず、すべての市町村にあります。

業務は四つの号——児童福祉法 第10条の2 第2項

こども家庭センターが行う業務は、第10条の2第2項に一号から四号まで、条文で列挙されています。

条文(原文のまま)
前条(第10条)第1項第1号から第4号までに掲げる業務を行うこと。——実情の把握・情報の提供・相談対応・支援計画の作成等
児童及び妊産婦の福祉に関する機関との連絡調整を行うこと。
支援を行う者の確保、その者どうしが有機的に連携する体制の整備その他の支援の促進を行うこと。
前三号のほか、児童及び妊産婦の福祉に関し、家庭その他につき、必要な支援を行うこと。

一号が指す「前条第1項第1号から第4号まで」とは、第10条第1項にある五つの号のうち、最初の四つ(一号〜四号)のことです。条文どうしを重ねると、こども家庭センターの業務の骨格は、次の四つだと分かります。

児童福祉法 第10条の2 第3項
こども家庭センターは、前項各号に掲げる業務を行うに当たつて、次条(第10条の3)第1項に規定する地域子育て相談機関と密接に連携を図るものとする。

「地域子育て相談機関」とは、保育所や認定こども園、地域子育て支援拠点など、住んでいる地域により身近な相談先を市町村が区域ごとに整備するものです(児童福祉法第10条の3第1項、こちらも設置は努力義務)。こども家庭センターと、この身近な相談機関は、条文上は別の仕組みとして書き分けられています。

母子保健の側の業務——母子保健法 第22条

こども家庭センターは、児童福祉法の業務に加えて、母子保健法にもとづく業務も行います。旧・子育て世代包括支援センターが担っていた役割が、ここに引き継がれています。

母子保健法 第22条 第1項
こども家庭センターは、児童福祉法第10条の2第2項各号に掲げる業務のほか、母性並びに乳児及び幼児の健康の保持及び増進に関する包括的な支援を行うことを目的として、第一号から第四号までに掲げる事業又はこれらの事業に併せて第五号に掲げる事業を行うものとする。
事業の内容(原文のまま)
母性並びに乳児及び幼児の健康の保持及び増進に関する支援に必要な実情の把握を行うこと。
母子保健に関する各種の相談に応ずること。
母性並びに乳児及び幼児に対する保健指導を行うこと。
母性及び児童の保健医療に関する機関との連絡調整を行うこと。
健康診査、助産その他の母子保健に関する事業を行うこと(前各号を除く)。

一号から四号までは必ず行う事業です。五号(健康診査・助産その他)は、こども家庭センターガイドライン(案)によると、センターで実施するかどうかは各市町村の判断とされており、五号にあたる事業を別の機関(保健センター等)が担うこと自体は差し支えないとされています。

母子保健法 第22条 第2項
市町村は、こども家庭センターにおいて、第9条の指導及び助言、第9条の2第1項の相談並びに第10条の保健指導を行うに当たつては、児童福祉法第21条の11第1項の情報の収集及び提供、相談並びに助言並びに同条第2項のあつせん、調整及び要請と一体的に行うように努めなければならない

保護者は何を相談できるのか——業務を、暮らしの場面に置き換えると

こども家庭センターガイドライン(案)は、業務を三つの柱にまとめています。

①は、支援が特に必要でなくても、すべての妊産婦・子育て家庭が対象です。「今のところ困っていることは無いけれど、聞いておきたい」という相談も、条文・ガイドラインの範囲では排除されていません。

名称は自治体によって違うことがあります
こども家庭庁の設置・配置に関するFAQ(令和7年10月6日更新)によると、「こども家庭支援課」「こども相談課」など、「センター」を含まない部署名でも、役割や業務を担っていると広く周知できていれば設置要件を満たすとされています。また、旧「子育て世代包括支援センター」「子ども家庭総合支援拠点」という名称も、使用そのものを一律に禁止されてはいません。窓口を探すときは、「こども家庭センター」という名前で見つからなくても、あきらめずに市区町村のこども・子育て担当課に聞くのが確実です。

サポートプランとは何か——根拠は児童福祉法施行規則

「サポートプラン」という言葉に、正式な定義があります。児童福祉法施行規則(昭和23年厚生省令第11号)第1条の39の2です。

児童福祉法施行規則 第1条の39の2 第1項
法第10条第1項第4号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 要支援児童等その他の者の意向
二 要支援児童等その他の者の解決すべき課題
三 要支援児童等その他の者に対する支援の種類及び内容
四 前三号のほか、市町村長が必要と認める事項

この条文の中で、「法第10条第1項第4号に規定する計画」に、「サポートプラン」という略称が与えられています。つまりサポートプランとは、児童福祉法第10条第1項第4号にある「支援の種類及び内容等を記載した計画」の、正式な呼び名です。必ず書かれるのは、本人・家庭の意向、解決すべき課題、支援の種類及び内容の三つで、それ以外の項目(作成日、氏名など)を加えるかどうかは市町村の判断とされています。

児童福祉法施行規則 第1条の39の2 第2項
サポートプランを作成する場合において、対象者が母子保健法施行規則第1条第1項に規定する包括的支援対象者であるときは、サポートプランの作成を担当する職員は、同項に規定する計画の作成を担当する職員と連携してサポートプランを作成しなければならない

母子保健と児童福祉、両方に関わる家庭については、担当職員どうしが連携してサポートプランを作ることが、省令上の義務として書かれています。

誰を対象に作られるのか(こども家庭センターガイドライン案より)
母子保健法の「母性並びに乳児及び幼児の心身の状態に応じ、健康の保持及び増進に関する支援を必要とする者」、児童福祉法の「要支援児童等その他の者」が対象です。特定妊婦・要支援児童・要保護児童に当てはまらなくても、本人が作成を希望する場合や、予防的観点から早期の支援開始が児童の福祉に資すると考えられる場合も、対象に含まれ得るとされています。

ガイドライン(案)は、「サポートプランの作成について説明したが同意が得られない、しかし継続的な支援が必要と判断される場合」には、まず対象者のニーズを把握し、定期的な家庭訪問等を通じて信頼関係を築く対話を続けることとしています。「同意なしに一方的に作る」ものではない、という位置づけです。

サポートプランと、個別支援計画・障害児支援利用計画の違い

児童発達支援を利用していると、「計画」という名前の書類が複数出てきます。作る人も、根拠になる法律も違うため、混同しないよう整理しておきます。

計画の名前根拠・作る人・目的
サポートプラン(こども家庭センターが作成)根拠=児童福祉法第10条第1項第4号・同法施行規則第1条の39の2。作成=こども家庭センターの職員。目的=地域の子育て支援全体の中で、本人・家庭の意向と課題、支援の種類・内容を整理すること。
個別支援計画(児童発達支援計画)根拠=児童福祉法にもとづく運営基準。作成=契約した児童発達支援事業所の児童発達支援管理責任者。目的=その事業所で、日々どう支援するかの計画。詳しくは個別支援計画は、どこを見ればよいのかにまとめています。
障害児支援利用計画根拠=児童福祉法にもとづく給付の仕組み。作成=相談支援事業所の相談支援専門員(またはセルフプラン)。目的=受給者証の申請に必要な、サービス全体の組み合わせの設計図。詳しくは障害児支援利用計画とは?にまとめています。

三つとも「困りごとを整理して、支援につなげる」という役割は似ていますが、作る主体(センター職員/事業所/相談支援専門員)と、根拠になる条文が違います。「もう計画は作ってあるから、サポートプランは要らない」と決めつけず、それぞれ何のための書類かを窓口で確認するのが確実です。

サポートプランと、児童発達支援の個別支援計画・障害児支援利用計画を、どちらか一方に統合しなければならないという規定は、確認した条文の範囲では見当たりませんでした。ガイドライン(案)は、サポートプランと他の記録・計画との関係性について、「作成主体によって整理のしかたが異なる」とだけ述べています。

どこに置かれているのか——設置は自治体ごとに違います

🔴 ここが誤解しやすいところです。こども家庭センターは、全国どこの市区町村にもある、というわけではありません。こども家庭庁が令和8年6月8日に公表した調査結果(令和8年4月1日時点)を見ます。

こども家庭センターの設置状況について(令和8年4月1日時点・こども家庭庁)
設置済の市区町村 1,496自治体(85.9%)
未設置の市区町村 245自治体(14.1%)
設置済の箇所数 1,683箇所(全国。複数箇所設置した自治体あり)
全自治体が設置済の都道府県 栃木県・神奈川県・富山県・石川県・福井県・福岡県・熊本県

設置の割合は、自治体の規模によっても差があります。同じ調査結果から、市区町村の分類別に見ると、次のとおりです。

市区町村の分類設置済みの割合
指定都市(20自治体)100.0%(20/20)
中核市・特別区(85自治体)100.0%(85/85)
市(指定都市・中核市・特別区を除く。710自治体)97.5%(692/710)
町(743自治体)79.4%(590/743)
村(183自治体)59.6%(109/183)

指定都市・中核市・特別区ではすでに100%設置されている一方、町村では、まだ設置されていない自治体が一定数残っています。同じ調査によれば、未設置の245自治体のうち、設置予定時期が「未定」と答えた自治体が66(26.9%)ありました。

こども家庭庁は「令和8年度末までの全市町村設置」を目標に掲げていますが、この記事の時点(令和8年4月1日時点のデータ)で、全国一律にはまだ達していません。お住まいの市区町村に設置されているかどうか、名称も含めて、必ず市区町村のホームページや窓口でご確認ください。

今夜・今週、確かめられること

  1. 市区町村のホームページで「こども家庭センター」を検索する——見つからない場合は、「子育て世代包括支援センター」「子ども家庭総合支援拠点」「こども家庭支援課」など、旧称・別称でも探してみます。
  2. 見つからなければ、保健センターや子育て支援課に電話する——「こども家庭センターにあたる窓口はどこですか」と聞けば、案内してもらえます。
  3. 相談したい内容を、先に一言でまとめておく——「実情の把握」「情報提供」「相談」のどれに近い話かを意識すると、案内される窓口が早く決まります。
  4. 児童発達支援を利用している場合は、事業所にも伝えておく——個別支援計画や利用計画と、サポートプランは別の書類です。両方の窓口に同じ事情を伝えておくと、支援の重なりや抜けを防ぎやすくなります。
聞き方の一例
「うちの市に、こども家庭センターにあたる窓口はありますか。名前が違っていたら教えてください」——この一言なら、名称が分からなくても、担当窓口にたどり着きやすくなります。

この記事で書かないこと

出典

※上記の出典は2026年9月8日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。

よくあるご質問

こども家庭センターの設置は、市区町村の義務ですか?
義務ではなく努力義務です。児童福祉法第10条の2第1項は「市町村は、こども家庭センターの設置に努めなければならない」と定めています。「努めなければならない」は、達成できなくてもただちに違法にはならない努力義務の言い回しです。ただし、実情把握・情報提供・相談対応・計画作成といった業務そのものは、同法第10条第1項で市区町村の義務とされています。
こども家庭センターでは、具体的に何を相談できますか?
こども家庭センターガイドライン(案)は、業務を①すべての妊産婦・子育て家庭への支援(実情把握・情報提供・相談・連絡調整等)、②支援が必要な家庭への支援(相談・通告受付、合同ケース会議、サポートプランの策定等)、③地域の体制づくり、の三つに整理しています。困っていることがまだ無い段階の相談も、条文・ガイドラインの範囲では排除されていません。
サポートプランとは何ですか?
児童福祉法施行規則第1条の39の2に定義された計画です。児童福祉法第10条第1項第4号にある「支援の種類及び内容等を記載した計画」に、この省令で「サポートプラン」という略称が与えられました。必ず記載するのは、本人・家庭の意向、解決すべき課題、支援の種類及び内容の三つです。
サポートプランと、児童発達支援の個別支援計画は同じものですか?
違います。サポートプランは、こども家庭センターの職員が作成する、児童福祉法第10条第1項第4号にもとづく計画です。一方、個別支援計画(児童発達支援計画)は、契約した児童発達支援事業所が作成する、事業所内での支援計画です。作る人も根拠になる条文も異なります。詳しくは個別支援計画は、どこを見ればよいのかをご覧ください。
こども家庭センターは、全国どの市区町村にもありますか?
いいえ。こども家庭庁の調査(令和8年4月1日時点、令和8年6月8日公表)によると、全国1,741市区町村のうち、設置済みは1,496自治体(85.9%)、未設置は245自治体(14.1%)でした。指定都市・中核市・特別区では100%設置済みですが、町(79.4%)・村(59.6%)では、まだ未設置の自治体が残っています。お住まいの市区町村によって状況が違います
住んでいる市に「こども家庭センター」という名前の窓口が見当たりません
こども家庭庁のFAQ(令和7年10月6日更新)によると、「こども家庭支援課」「こども相談課」など、「センター」を含まない名称でも設置要件を満たせるとされています。また、旧称の「子育て世代包括支援センター」「子ども家庭総合支援拠点」を使い続けている自治体もあります。名前で見つからない場合は、市区町村の子育て・保健担当課に直接お尋ねください。
こども家庭センターと児童相談所は、同じところですか?
違います。こども家庭センターは市区町村が設置する窓口です。児童相談所は、原則として都道府県・指定都市が設置する、より専門的な行政機関です。児童福祉法第10条第2項・第3項は、市町村長が専門的な知識・技術や判定を要する場合に、児童相談所の技術的援助や判定を求めなければならないと定めており、両者は連携する別の機関として条文上も区別されています。
こども家庭センターへの相談は無料ですか?
確認した児童福祉法・母子保健法・こども家庭センターガイドライン(案)の範囲では、利用料についての記載は見当たりませんでした。市区町村の行政窓口としての相談業務であることから、通常は料金が発生しない性質のものと考えられますが、断定はできません。心配な場合は、相談を申し込む際に窓口で直接ご確認ください。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

制度のこと、見学のときに一緒に確認できます

のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・早稲田駅徒歩1分)では、受給者証の申請や利用料のしくみについても、見学・ご相談の際にご案内しています。手続きが不安な段階からお声がけいただけます。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。