健診票の判定欄には、四つしか選択肢がありません
こども家庭庁の通知「乳幼児に対する健康診査について」(令和7年9月1日 第7次改正の改正後全文)には、市区町村が使う1歳6か月児健康診査票と3歳児健康診査票の様式が、そのまま載っています。診察所見の欄の下、「判定」と書かれた枠に並んでいる選択肢は、次の四つだけです。
| 判定 | 様式の上での意味と、そのあとに起きること |
| 1 異常なし | この健診で確かめた項目に、所見が付かなかった。 → 次の健診まで、通常の予定に戻ります |
| 2 既医療 | その項目について、すでに医療機関にかかっている。 → 健診としては新たな紹介をせず、かかっている医療機関で続けます |
| 3 要経過観察 | 所見はあるが、この1回では決められない。 → 市区町村の側で期間を決めて確かめ直します |
4 要紹介 (要精密・要治療) | この場で確かめられる範囲を超えるため、外の機関に見てもらう段階。 → 様式では、この下に「紹介先」と「診査医名」を書く欄が続きます |
「要紹介」の下には、「紹介先」を書く欄があります
4に丸がついたときは、行き先も同時に決まっているのが様式の建て付けです。会場で聞きそびれてしまったら、健診票の写しか母子健康手帳を手元に置いて、担当の保健センターに電話で確かめることができます。「紹介先の欄に、どこと書かれていますか」——これがそのまま質問文になります。
「要経過観察」との違いは、確かめる場所が中か外か
3 要経過観察は、市区町村の側で確かめ直す枠です。こども家庭庁の「乳幼児健康診査事業実践ガイド」は、健診後にフォローする対象を二つに分けて定義しています。ひとつは「医師の診察や検査によるスクリーニングで精密検査のために医療機関に紹介する対象となったもの(『要紹介』と判定されたもの)」、もうひとつは「『要観察』と判定され、保健機関で経過観察されたもの」です。要経過観察は保健機関の中で、要紹介は外の機関で——確かめる場所が違います。
そして、この二つは扱いも違います。同じガイドは、要紹介と判定されたものについて「医療機関での診断結果を把握した場合に、結果把握者数に計上する」と書いています。つまり、要紹介は外で受けた結果が市区町村に戻ってきて、はじめて一件落着になる手続きです。紙を渡されて終わり、ではありません。
3歳児健康診査票では、眼科所見と耳鼻咽喉科所見に、全体の判定とは別の判定欄が付いています。そちらは「1 異常なし/2 既医療/3 要経過観察( か月位)/4 要精密検査」で、要経過観察に「( か月位)」という記入欄があります。目や耳のことで経過観察と言われたら、「何か月みますか」はその場で聞ける質問です。
「子育て支援の必要性の判定」は、まったく別の欄です
同じ健診票には、いまの判定欄とは別に「子育て支援の必要性の判定」という欄があります。選択肢は「1 特に問題なし/2 保健師による支援が必要/3 その他の支援が必要( )」の三つで、下に判定者の名前を書くようになっています。子どもの所見と、家族への支援は、別々に判定されているということです。ですから「要紹介」であっても保健師の支援が付かないことがあり、逆に「異常なし」でも支援が付くことがあります。紹介の話と、これから誰が伴走してくれるかの話は、分けて聞くことができます。
「要紹介」は、何かが確定したという意味ではありません
これは気休めではなく、国のガイドの計算式から出てくる話です。実践ガイドは、乳幼児健診の精度を測る指標として陽性的中率を次のように定義しています。
陽性的中率(乳幼児健康診査事業実践ガイド)
陽性的中率(%)= 異常あり者数 ÷ 要紹介者数
医師の診察や検査において、精密検査対象として医療機関に紹介するため「要紹介」と判定した者のうち、医療機関での診断によって「異常あり」と判定された者の割合。
この割り算が成り立つということは、要紹介と判定された人のうち、医療機関で「異常あり」とならなかった人が必ず含まれているということです。分母と分子が同じ数になることは、想定されていません。
それどころか、同じガイドはこう書いています。「陽性的中率が100%であった場合には、精密検査対象者が真の罹患者より少なく、見逃し例の存在に留意する必要がある」「陽性的中率が100%など極端に高い場合には、見逃しリスクに留意する必要がある」。要紹介が全部当たってしまう健診は、むしろ拾い漏れを疑うべき健診だ——というのが、国の側の考え方です。
健診はスクリーニングです。少し広めに網をかけて、外で確かめる。「要紹介」は、その網に入ったという合図であって、判決ではありません。
発達のことは、1回では決めない前提で組まれています
実践ガイドが書いていること
「発達障害は、1回のスクリーニングのみで専門機関へ紹介することが困難なことがある。一定期間のアセスメントと保護者への心理的支援を行いながら、診断につなげることや福祉等による支援の要否を判断していく必要がある」
ここに「保護者への心理的支援を行いながら」と書かれていることに、目を留めていただきたいと思います。保護者が不安を抱えることは、手順のなかに織り込まれています。「動揺してしまって、うまく聞けなかった」は、想定されている状況です。
同じガイドは、行き先を決めきれない段階についても書いています。「医療や福祉につなぐべき状況か判断がつかない場合や、医療や福祉につなげることに対する保護者の動機づけが未形成の場合には、母子保健のフォローアップ機能を主軸とする」。決めきれないまま保健センターとつながり続ける、という道も、はじめから用意されています。
渡された紙の名前は「精密健康診査(判定相談)受診票」です
こども家庭庁の通知の別添7に、その様式が丸ごと載っています。名前は「1歳6か月児/3歳児 健康診査 精密健康診査(判定相談)受診票」。名前に「判定相談」と入っているのが、この紙の性格を表しています。検査を受けに行くだけの紙ではなく、判定を相談しに行く紙です。
| 様式にある欄 | そこに書かれること/保護者から見た意味 |
児童氏名及び生年月日 保護者氏名/居住地 | 誰のための紙かが特定されています。様式の注記に「この票は本人以外は使用できません」とあります |
| 有効期間 | 「令和 年 月 日 から 月 日 まで」。始まりと終わりを書き込む欄が、様式にあらかじめ用意されています |
健康診査(判定) の年月日 | どの日の健診から出た紹介なのかが記録されます |
| 依頼要旨 | 何を診てほしいのかを、市区町村の側が書く欄です。ここに何と書かれているかは、聞いて構いません |
| 宛先 | 「委託医師(児童相談所長) 殿」。行き先は医師とは限りません——様式の時点で二つ並んでいます |
| 発行者 | 「市町村長(特別区長)」と公印。紙を出すのは自治体であって、診察した医師個人ではありません |
検査(請求)内容・点数 所見又は今後の処置 | 受け取った側が記入して返す欄です。結果が戻る道が、様式に組み込まれています |
| 判定員名 | 判定した人の名前を書く欄。健診の「診査医名」とは別の人になります |
費用は無料です
様式の注記にこうあります。「この票で1歳6か月児精密健康診査及び3歳児精密健康診査を受けるときは、無料で受診できます。(医療保険の適用者はこの票と一緒に保険証を提出してください。)」
無料ですが、保険証は持って行きます。この2文は同じ注記のなかに並んでいます。
誰が書いて、いつ渡されるのか
発行者の欄が「市町村長(特別区長)」であることが、答えの半分です。この紙は自治体が交付するもので、健診会場でその場で渡されることもあれば、後日になることもあります。
東京都福祉局の『東京の母子保健(令和6年2月改訂版)』は、区市町村が行う乳幼児発達健康診査のカンファレンスの手順として、こう書いています。「精密健康診査を要する児には、精密健康診査票を発行する。年齢等の理由で精密健康診査票が発行できない場合は、医療機関あての紹介状を作成する」。紙の種類は二つある——受診票が出る場合と、医療機関あての紹介状が作られる場合です。どちらを渡されたのかは、紙の表題を見れば分かります。
実践ガイドは、健診後のフォローがうまくいかない原因のひとつとして「市町村が紹介状や精密検査依頼状を発行せず、親に口頭で受診を勧めたのみで、医療機関からの受診結果が把握できない場合」を挙げています。口頭だけで終わったと感じたら、担当の保健センターに「紙は出ますか」と聞いて構いません。紙が出るかどうかで、結果が戻る道があるかどうかが変わります。
有効期間は「診断が確定するまで」。ただし初診は1か月以内
様式に有効期間の欄があることは分かりました。では、そこに何が書き込まれるのか。『東京の母子保健』の「19 精密健康診査」の項に、受診票の有効期間という見出しで、はっきり書かれています。
受診票の有効期間(東京の母子保健)
診断が確定するまでの期間とする。ただし、初診は交付日を含めて1か月以内に受診する者とする。
読み違えやすいところなので、言い換えます。期限は「検査が終わるまで」ではなく、「最初に行くまで」にかかっています。診断が確定するまでの通院はこの紙でカバーされますが、最初の1回だけは、交付日を含めて1か月以内です。
今夜できることが、ひとつあります
紙の交付年月日を見て、その1か月後の日付をカレンダーに書き込む。予約の電話をかけるのは翌朝でかまいませんが、期限を目に見える場所に出しておくだけで、「いつまでだったか分からない」という不安がひとつ減ります。
交付の回数にも、決まりがあります
同じ項に、東京都標準要綱による交付対象年齢と交付回数の表があります。
| 健診の種別 | 交付対象年齢と交付回数(東京都標準要綱) |
| 妊婦 | 対象年齢の定めなし/1回 |
| 乳児 | 満1歳未満/2回以内 |
| 1歳6か月児 | 満2歳未満/回数の制限なし |
| 3歳児 | 満4歳未満/回数の制限なし |
1歳6か月児と3歳児は、交付の回数に制限がありません。ただし年齢の上限があります(満2歳未満/満4歳未満)。上限を超えると、受診票そのものが出せなくなります。先ほどの「年齢等の理由で発行できない場合は、医療機関あての紹介状を作成する」という手順は、ここにつながっています。
つまり、時間が経つほど手続きが増えるという構造になっています。急かすつもりで書いているのではありません。急ぐ理由がどこにあるのかを、はっきりさせておきたいだけです。
これは東京都の標準要綱に載っている数字です。精密健康診査の実施主体は区市町村なので、お住まいの自治体でどう運用されているかは、担当の保健センターにご確認ください。なお東京都は、この事業の根拠を母子保健法 第13条(第12条の健診のほか、市町村は必要に応じ健康診査を行い、又は受けることを勧奨しなければならない)に置いています。
紹介先は、行き先の種類ごとに役割が違います
「紹介先」の欄に何が書かれるかは、所見の内容によって変わります。東京都は、1歳6か月児精密健康診査・3歳児精密健康診査の対象を、次の二つに分けています。
- ア 身体面については、それぞれの診療科を標榜している医師に委託することが妥当な者
- イ 精神発達面については、医療機関又は児童相談所に依頼することが適当な者
受診票の宛先が「委託医師(児童相談所長)殿」と二つ並んでいたのは、このためです。「紹介」と言われても、行き先は病院とは限りません。
行き先ごとに、そこは何をする場所なのか
| 行き先 | 法令・要綱の上で、そこが担っていること |
専門医療機関 (各診療科) | 東京都は精密健康診査の目的を「診断の確定のために精密な検査の必要があると判断された者に対し、専門医療機関の協力を得て精密検査を行い、健診の強化を図る」と書いています。ほとんどが予約制です |
| 児童相談所 | 児童福祉法は、児童相談所が行う業務として「児童及びその家庭につき、必要な調査並びに医学的、心理学的、教育学的、社会学的及び精神保健上の判定を行うこと」を挙げています(第11条第1項第2号ハ・第12条第3項)。 五つの側面から見る場所です。「相談所」という名前ですが、法令上の役割は判定と、その判定にもとづく指導です |
| 発達障害者支援センター等 | 発達障害者支援法 第5条第3項は、市町村は必要に応じ、児童が早期に医学的又は心理学的判定を受けることができるよう、発達障害者支援センターや、都道府県が確保した医療機関その他の機関を紹介し、又は助言を行うものとすると定めています |
児童発達支援センター 児童発達支援事業所 | 実践ガイドは「発達障害が強く疑われ、医療や福祉による支援が必要と判断される場合は、子どもの状況に合わせて医療機関、児童発達支援センター、児童発達支援事業所などの機関へ紹介していく」と書いています。 ここは診断をつける場所ではなく、支援を受ける場所です |
保健センター (地区担当保健師) | 紙を出した側です。東京都は受診票発行時の留意点に「受診票交付の際、保健師に相談できることを伝え、心配ごとや相談したいことはないか確認する」を挙げ、不安が強い等で継続的なフォローが必要なら地区担当保健師を紹介するとしています |
紹介は、意思を尊重したうえで行うものだと法律に書かれています
発達障害者支援法 第5条第4項——市町村は、前三項の措置を講じるに当たっては、当該措置の対象となる児童及び保護者の意思を尊重するとともに、必要な配慮をしなければならない。
迷っている、と言ってよい根拠がここにあります。
「精密健診を要するほどではない」ときの受け皿もあります
東京都には、区市町村が行う乳幼児発達健康診査という事業があります。目的の欄にこう書かれています。
乳幼児発達健康診査(東京の母子保健)
「精密健診を要するほどではない発達上の問題について、直ちに専門医療機関を受診させるのではなく、身近な区市町村で発達健診を行うことにより、保護者に心理的・物理的負担をかけずに適切なフォローをすることができる」
対象には「3〜4か月児健診、6・9か月児健診、1歳6か月児健診、3歳児健診、乳幼児経過観察健診等の結果、運動発達遅滞・精神発達遅滞、発達障害等が疑われ、発達面での経過観察が必要と判断された者」が挙げられており、内容は身体計測、小児神経学的診察、保健指導等です。診察は小児神経科医又は児童精神科医が行い、神経学・児童精神学的な診察と発達の評価をします。遠くの大きな病院に行くことだけが「紹介」ではない、ということです。
予約はいつ取るか。待つ間にできること
『東京の母子保健』には、精密健康診査受診票を発行するときの留意点という囲みがあります。これは市区町村の職員に向けて書かれたものですが、裏返せば保護者の側が受け取ってよいことの一覧でもあります。
- 保護者には精密健康診査の対象となった意味を十分理解してもらい、不安を取り除き、受診を勧奨する必要がある。特に納得していない場合は、再度診査医に説明してもらう
- 精密健康診査を実施できる専門医療機関は複数あり、その中から希望するところを選択できることを説明する。診査医の意見、専門性、保護者の希望等を十分に考慮する
- ほとんどの専門医療機関は予約制なので、事前に予約をとることを勧める
- 疑問や不安なことがあったらいつでも相談できることを伝える。不安が強い等、継続的なフォローが必要なら地区担当保健師を紹介する
ここから、今週やることが三つ決まります。
- 紙の交付日を見て、1か月後の日付を書き出す。初診の期限がそこです
- 行き先を1か所に決めつけない。「複数あり、その中から希望するところを選択できる」と要綱に書かれています。候補と予約の取り方は、担当の保健センターに聞けます
- 納得していないなら、納得していないと言う。「特に納得していない場合は、再度診査医に説明してもらう」は、市区町村側の手順として明文化されています。わがままではありません
待ち時間はどのくらいを見ておくか
率直に書きます。全国で通用する待ち日数は、確かめられませんでした。予約の取りやすさは医療機関ごとに違い、公表されているものでもありません。推測で日数を書くことはしません。
確かめられたのは二つです。専門医療機関はほとんどが予約制であることが前提として要綱に書かれていること。そして初診の期限が交付日から1か月であること。この二つを重ねると、電話をかけるのが早いほど、選べる余地が残る——そこまでは言えます。
待つ間にできること
- 家でのふだんの様子を書き留めておく。健診の会場は、子どもにとっては非日常の場面です。その場で出なかったことは、記録があれば伝えられます。短い動画、「いつ・どんな場面で・どうだったか」の箇条書きで十分です
- 聞きたいことをメモにしておく。東京都こども医療ガイドは、健診の日について「質問したいことを忘れないようにメモをしておくと便利です」と書いています。精密検査の日も同じです
- 母子健康手帳の記録を確かめておく。母子保健法 第16条第2項は、乳児又は幼児が健康診査又は保健指導を受けたとき、その保護者はその都度、母子健康手帳に必要な事項の記載を受けなければならないと定めています。健診の記載が入っているか、いま開いて見られます
- 保健センターに一度、電話をしておく。母子保健法 第10条は、市町村が幼児の保護者に対して必要な保健指導を行うことを定めています。健診の日でなくても相談できる根拠です
こども家庭庁は、「特別な配慮が必要な児に対する乳幼児健康診査のかかり増し経費支援事業」で、「発達障害のため集団健診会場に行くことが困難な児や医療的ケア児などの特別な配慮が必要な児に対する健診を推進するため、市町村への支援を行っています」と書いています。会場に行くこと自体が難しい子がいることは、国の側で前提になっています。「うちの子は、あの場に長くいられません」は、伝えてよい情報です。
当日、何を持って行き、そこで何をするのか
持ち物は、様式の注記に書いてあります
通知の様式の注記に、はっきり書かれています。「この票及び母子健康手帳を必ず定められた医療機関にお渡しください」「(医療保険の適用者はこの票と一緒に保険証を提出してください。)」。ここに、あなたの側から足すものがあります。
- 精密健康診査(判定相談)受診票——渡された紙そのもの。本人以外は使えません
- 母子健康手帳——様式が名指ししています
- 健康保険証——医療保険の適用者
- 健診票の写し、または当日に言われたことのメモ
- 家でのふだんの様子の記録(短い動画・書き付け)
- 聞きたいことのメモ
そこで行われること
行き先によって中身が変わります。東京都の乳幼児発達健康診査では、身体計測、小児神経学的診察、保健指導等が行われ、小児神経科医又は児童精神科医が神経学・児童精神学的な診察と発達の評価を行います。個別相談を要する場合や、保護者が希望する場合には、保健師・栄養士が相談を行います。
福祉の側の窓口では、また違います。新宿区の児童発達支援センターの案内では、まず電話での発達相談(ことばや生活面、友だちとのかかわり方等)を受け付け、その内容によって後日、来所での相談を案内する流れになっています(来所は予約制)。来所相談の内容として挙げられているのは発達検査の実施、福祉サービス利用の案内、通所支援の案内・関係機関の情報提供等です。
個別相談で見られていること
東京都の手引きは、個別相談の留意点として「医師等の説明を保護者がよく理解したか、子供の問題点を受け入れてそれに対処していく行動がとれているか等に注意を払う」と書いています。
裏を返せば、分からなかったときに分からないと言うことは、手順のうちに入っているということです。聞き返して構いません。
結果は、いつ、どんな形で返るのか
受診票の様式には、受け取った側が記入する「所見又は今後の処置」の欄と「判定員名」の欄があります。書き込まれた紙は市区町村に戻ります。そして健康診査票の側にも「記事(精密健診の結果等)」という欄があり、精密健診の結果が健診票に書き戻される作りになっています。
保健センターの側の手順も決まっています。東京都は、健診後のカンファレンスの検討事項として「精密健診票を発行した者については、その後の経過や受診結果を必ず確認するように、担当保健師に引き継ぐ」と書き、事後フォローとして「定期的に精密健診票交付台帳をチェックし、結果の把握を行い」と書いています。
その台帳の様式も、こども家庭庁の通知の別添4に載っています。「乳児/1歳6か月児/3歳児 精密健康診査受診票交付台帳」で、欄は交付番号/申請年月日/交付年月日/氏名/保護者氏名/居住地/事後指導の状況/備考。「事後指導の状況」という列がある——それが、渡しっぱなしにしない仕組みの正体です。
保護者の側から連絡してもかまいません
東京都は、事後フォローの手順にこう書いています。「受診後、保護者から連絡があったときには、内容を聞くと同時に困っていることや不安なことはないかを確認する」。
連絡先は、紙を出した保健センターです。医療機関から自治体に結果が返るのを待つあいだにも、こちらから電話をかけて構いません。
行かないままになる人がいることは、国の側でも把握されています
この記事でいちばん書きにくいところですが、書きます。実践ガイドは、フォローアップ率(フォローアップ対象者のうち、結果を把握した者の割合)について「フォローアップ率の目標値は、100%である」と書いたうえで、そこに届かない理由を挙げています。「例えば3歳児健診の視覚検査や検尿など、健康課題によってはフォローアップ率の低い市町村が認められる」——その原因は三つです。
- 「要紹介」と判定されても、親に検査の重要性が理解されずに医療機関を受診しない場合
- 市町村が紹介状や精密検査依頼状を発行せず、親に口頭で受診を勧めたのみで、医療機関からの受診結果が把握できない場合
- 地域に専門的な医療機関がなく、診断できないことや回答しない場合
三つのうち、保護者の側だけに原因があるのは一つです。残りの二つは、紙が出なかったことと、行ける場所がなかったこと。ガイドはこのあと「フォローアップ率の低い市町村では、疾病ごとに原因を分析し、医療機関の体制については保健所や都道府県と連携して体制を整える」「こうした取り組みにより、転居などを除いて100%を目指す必要がある」と続けます。行けなかったことは、行政の側の課題としても扱われています。
全国で何人が受診しなかったのか、という数字は、この記事で確かめられた一次資料の範囲では示せませんでした。推計を書くことはしません。ここで書けるのは、国のガイドが未受診を織り込んだうえで100%を目標に置いていること、そして市区町村の側に未受診者へ再度勧める手順が定められていることです。東京都の手引きは、精密健診の事後フォローについて「未受診者については、再度、精密検査の必要性を伝え、受診を勧める」と書いています。
期限が過ぎてしまった。行きそびれた。そのときに閉じてしまう扉ではありません。連絡先は、紙を出した保健センターです。「一度行きそびれました」から始めて構いません。
集団健診か、医療機関での個別健診かで、相談のしかたが変わります
こども家庭庁が公表している令和6年度の乳幼児健康診査の実施状況によると、1歳6か月児健診(一般健康診査)を実施している1,739市区町村のうち1,650(94.9%)が集団方式、3歳児健診は1,692(97.3%)が集団方式です。つまり全国では、健診はほとんどが集団で行われています。
一方で、たとえば新宿区の1歳6か月児健診は、区内の委託医療機関で受ける方式です(1歳6か月児歯科健診と3歳児健診は保健センター)。集団健診の会場には保健師がいますが、医療機関で受ける個別健診では、その場に保健師がいるとは限りません。相談したいことがあるなら、担当の保健センターに自分から電話をかける——変わるのは、そこです。
実施方法(集団/個別)は自治体ごとに違い、同じ自治体でも健診の種類によって違います。お住まいの地域の方式は、届いた通知でご確認ください。
診断がついた場合/つかなかった場合、それぞれの次
診断がついた場合
- 医療費の助成につながることがあります。東京都は事後フォローの手順として「医療費助成制度の対象となる疾患があった場合には、その手続等について紹介する」と書いています。案内するのは保健センターの側の仕事です
- 治療や訓練が始まります。受診票の有効期間は「診断が確定するまでの期間」なので、確定したあとの通院は、通常の医療の枠に移ります
- 福祉の支援は、これとは別の手続きです。診断がついたからといって自動的に始まるものではありません。次の項に進みます
診断がつかなかった場合
「異常なし」で戻ってくることは、珍しいことではありません。陽性的中率の考え方が、そもそもそれを前提にしています。そのうえで、次の二つは続けられます。
- 要経過観察としてのフォロー。実践ガイドは、医療や福祉につなぐべきか判断がつかない場合について「母子保健のフォローアップ機能を主軸とする」と書いています。経過観察健診や二次健診の活用、親子教室などの集団的支援を組み合わせる形も示されています
- 福祉サービスの利用相談。診断名がつかなくても、児童発達支援の利用を相談することはできます。根拠は次のとおりです
受給者証と、児童発達支援への道すじ
児童発達支援などの障害児通所支援を使うには、市区町村の通所給付決定を受け、通所受給者証の交付を受けます。条文の順に並べると、こうなります。
- 保護者が、住んでいる市区町村に申請します。通所給付決定は障害児の保護者の居住地の市町村が行い(児童福祉法 第21条の5の5第2項)、決定を受けようとする保護者が市町村に申請します(第21条の5の6第1項)
- 市区町村の職員が面接して、調査します。市町村は職員に、申請に係る障害児又は保護者に面接をさせ、その心身の状況、その置かれている環境その他の事項について調査をさせます(第21条の5の6第2項)
- 支給の要否が決められます。勘案されるのは心身の状態、介護を行う者の状況、障害児通所支援の利用に関する意向その他の事項です(第21条の5の7第1項)。必要があると認めるときは、市町村は児童相談所等の意見を聴くことができます(同条第2項)
- 受給者証が交付されます。市町村は、支給量・通所給付決定の有効期間その他の事項を記載した通所受給者証を交付しなければなりません(同条第9項)。記載事項は児童福祉法施行規則 第18条の18に列挙されており、負担上限月額等も含まれます
この一連の条文に、「診断書」という文言は出てきません
第21条の5の6と第21条の5の7が挙げているのは、面接調査と、心身の状態・介護を行う者の状況・利用に関する意向などの勘案事項です。「医師の診断書」という語は、これらの条文には書かれていません。
ただし、申請のときに実際に何を提出してもらうかは市区町村が定めており、自治体によって違います。お住まいの区市町村の窓口でご確認ください。
受給者証にも有効期間があります
児童福祉法施行規則 第18条の17は、通所給付決定の有効期間を、「通所給付決定を行った日から当該日が属する月の末日までの期間」と「一月間から十二月間までの範囲内で月を単位として市町村が定める期間」を合算した期間と定めています(決定日が月の初日である場合は、後者だけになります)。長くても1年強で区切られ、更新の手続きが要ります。精密健康診査受診票にも有効期間があり、受給者証にも有効期間がある——この道のりは、期限のある紙をいくつか継いでいく道のりです。
利用料のこと
障害児通所支援の利用者負担には世帯の所得に応じた月額の上限額があり、上限に達するまでは費用の1割を負担します。そのうえで、国の制度により満3歳になって最初の4月1日から3年間は児童発達支援の利用料が無償です。東京都はさらに、令和7年9月利用分から0〜2歳児の第1子以降も無償としています(新宿区の案内では、この0〜2歳の第1子以降の無償化について「東京都への申請は不要」、令和5年10月からの第2子以降の無償化については「東京都への申請が必要」と書き分けられています)。手続きの要否も申請先も、区市町村によって違います。
受給者証の申請から利用開始までの流れは、受給者証とは?——法律が定める「通所受給者証」のしくみに、条文にあたりながらまとめています。
出典
- こども家庭庁「乳幼児に対する健康診査について」(改正後全文・令和7年9月1日 第7次改正)1歳6か月児健康診査票・3歳児健康診査票の判定欄=「1 異常なし/2 既医療/3 要経過観察/4 要紹介(要精密・要治療)」で、その下に「紹介先」「診査医名」の記入欄が続くこと/別欄「子育て支援の必要性の判定」=「1 特に問題なし/2 保健師による支援が必要/3 その他の支援が必要( )」+「判定者」/健診票に「記事(精密健診の結果等)」欄があること/3歳児健康診査票の眼科所見・耳鼻咽喉科所見にある個別の判定欄=「1 異常なし 2 既医療 3 要経過観察( か月位) 4 要精密検査」/別添7=「1歳6か月児・3歳児 健康診査 精密健康診査(判定相談)受診票」の様式。欄は 児童氏名及び生年月日・保護者氏名・居住地・有効期間(令和 年 月 日 から 月 日 まで)・健康診査(判定)の年月日・依頼要旨・宛先「委託医師(児童相談所長)殿」・発行者「市町村長(特別区長)」印・検査(請求)内容・点数・所見又は今後の処置・判定員名/同注記=「この票及び母子健康手帳を必ず定められた医療機関にお渡しください」「無料で受診できます。(医療保険の適用者はこの票と一緒に保険証を提出してください。)」「この票は本人以外は使用できません」/別添4=「乳児/1歳6か月児/3歳児 精密健康診査受診票交付台帳」の様式。欄は 交付番号・申請年月日・交付年月日・氏名・保護者氏名・居住地・事後指導の状況・備考(同じ別添4の「乳児一般健康診査受診票交付台帳」にも「事後指導の状況」欄がある)
- こども家庭庁「乳幼児健康診査事業実践ガイド」フォローアップ対象者の定義=「精密検査のために医療機関に紹介する対象となったもの(『要紹介』と判定されたもの)」と「『要観察』と判定され、保健機関で経過観察されたもの」/「要紹介」と判定されたものは医療機関での診断結果を把握した場合に結果把握者数に計上する/フォローアップ率=結果把握者数÷フォローアップ対象者数、目標値は100%/フォローアップ率が低い原因の3類型=「『要紹介』と判定されても親に検査の重要性が理解されずに医療機関を受診しない場合」「市町村が紹介状や精密検査依頼状を発行せず、親に口頭で受診を勧めたのみで、医療機関からの受診結果が把握できない場合」「地域に専門的な医療機関がなく、診断できないことや回答しない場合」/「3歳児健診の視覚検査や検尿など、健康課題によってはフォローアップ率の低い市町村が認められる」/「転居などを除いて100%を目指す必要がある」/陽性的中率(%)=異常あり者数÷要紹介者数、「要紹介者のうち医療機関での診断によって『異常あり』と判定された者の割合」/「陽性的中率が100%であった場合には、精密検査対象者が真の罹患者より少なく、見逃し例の存在に留意する必要がある」「陽性的中率が100%など極端に高い場合には、見逃しリスクに留意する必要がある」/「発達障害は、1回のスクリーニングのみで専門機関へ紹介することが困難なことがある。一定期間のアセスメントと保護者への心理的支援を行いながら、診断につなげることや福祉等による支援の要否を判断していく必要がある」/「発達障害が強く疑われ、医療や福祉による支援が必要と判断される場合は、子どもの状況に合わせて医療機関、児童発達支援センター、児童発達支援事業所などの機関へ紹介していく」/「医療や福祉につなぐべき状況か判断がつかない場合や……保護者の動機づけが未形成の場合には、母子保健のフォローアップ機能を主軸とする」/フォローアップには経過観察健診や二次健診等の活用、親子教室などの集団的支援の組み合わせ
- 東京都福祉局「東京の母子保健(令和6年2月改訂版)」「19 精密健康診査」=意義・目的「医療機関や区市町村で実施する健康診査の結果、診断の確定のために精密な検査の必要があると判断された者に対し、専門医療機関の協力を得て精密検査を行い、健診の強化を図る」/実施主体は区市町村/根拠法令に母子保健法第13条/受診票の有効期間=「診断が確定するまでの期間とする。ただし、初診は交付日を含めて1か月以内に受診する者とする」/受診票の交付対象年齢及び交付回数(東京都標準要綱)=妊婦1回/乳児 満1歳未満・2回以内/1歳6か月 満2歳未満・制限なし/3歳 満4歳未満・制限なし/1歳6か月児・3歳児精密健康診査の対象「ア 身体面については、それぞれの診療科を標榜している医師に委託することが妥当な者」「イ 精神発達面については、医療機関又は児童相談所に依頼することが適当な者」/「精密健康診査受診票発行時の留意点」=保健師に相談できることを伝える/対象となった意味を十分理解してもらい不安を取り除き受診を勧奨する、特に納得していない場合は再度診査医に説明してもらう/専門医療機関は複数ありその中から希望するところを選択できることを説明する/ほとんどの専門医療機関は予約制なので事前に予約をとることを勧める/不安が強い等継続的なフォローが必要なら地区担当保健師を紹介する/「17 乳幼児発達健康診査」=「精密健診を要するほどではない発達上の問題について、直ちに専門医療機関を受診させるのではなく、身近な区市町村で発達健診を行うことにより、保護者に心理的・物理的負担をかけずに適切なフォローをすることができる」、対象・健診内容(身体計測、小児神経学的診察、保健指導等)、小児神経科医又は児童精神科医による診察と発達の評価、個別相談は保健師・栄養士/個別相談の留意点「医師等の説明を保護者がよく理解したか、子供の問題点を受け入れてそれに対処していく行動がとれているか等に注意を払う」/カンファレンス「精密健康診査を要する児には、精密健康診査票を発行する。年齢等の理由で精密健康診査票が発行できない場合は、医療機関あての紹介状を作成する」/健診後カンファレンス「精密健診票を発行した者については、その後の経過や受診結果を必ず確認するように、担当保健師に引き継ぐ」/事後フォロー「定期的に精密健診票交付台帳をチェックし、結果の把握を行い、未受診者については、再度、精密検査の必要性を伝え、受診を勧める」「受診後、保護者から連絡があったときには、内容を聞くと同時に困っていることや不安なことはないかを確認する」「医療費助成制度の対象となる疾患があった場合には、その手続等について紹介する」
- こども家庭庁「乳幼児健診に関する取組み」母子保健法第12条で1歳6か月児健診・3歳児健診の実施が市町村に義務づけられていること/同第13条で必要に応じた健診の実施・勧奨が定められていること/第12条の健診は地方交付税措置により全国で実施されていること/「特別な配慮が必要な児に対する乳幼児健康診査のかかり増し経費支援事業」=「発達障害のため集団健診会場に行くことが困難な児や医療的ケア児などの特別な配慮が必要な児に対する健診を推進するため、市町村への支援を行っています」/掲載資料「令和6年度 乳幼児健康診査の実施状況」=1歳6か月児健診(一般健康診査)は実施1,739市区町村のうち集団1,650(94.9%)・個別52(3.0%)、3歳児健診は集団1,692(97.3%)・個別19(1.1%)。福島県の2自治体が実施していないため実施市区町村数は1,739
- 母子保健法(昭和40年法律第141号)/e-Gov法令検索第10条=市町村は幼児の保護者に対して、育児に関し必要な保健指導を行い、又は医師等について保健指導を受けることを勧奨しなければならない/第12条=市町村は「満一歳六か月を超え満二歳に達しない幼児」「満三歳を超え満四歳に達しない幼児」に健康診査を行わなければならない/第13条=前条の健康診査のほか、市町村は必要に応じ、乳児若しくは幼児に対して健康診査を行い、又は健康診査を受けることを勧奨しなければならない/第16条第2項=乳児又は幼児の健康診査又は保健指導を受けた当該乳児又は幼児の保護者は、その都度、母子健康手帳に必要な事項の記載を受けなければならない
- 母子保健法施行規則(昭和40年厚生省令第55号)/e-Gov法令検索第2条第1項=1歳6か月児健診の項目11個(身体発育状況/栄養状態/脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無/皮膚の疾病の有無/歯及び口腔の疾病及び異常の有無/四肢運動障害の有無/精神発達の状況/言語障害の有無/予防接種の実施状況/育児上問題となる事項/その他の疾病及び異常の有無)/同第2項=3歳児健診の項目13個(上記に「眼の疾病及び異常の有無」「耳、鼻及び咽頭の疾病及び異常の有無」が加わる)
- 児童福祉法(昭和22年法律第164号)/e-Gov法令検索第11条第1項第2号ハ=「児童及びその家庭につき、必要な調査並びに医学的、心理学的、教育学的、社会学的及び精神保健上の判定を行うこと」/同ニ=ハの調査又は判定に基づく指導/第12条=都道府県は児童相談所を設置しなければならず、児童相談所は第11条第1項第2号(イを除く)に掲げる業務を行う/第21条の5の5=通所給付決定は障害児の保護者の居住地の市町村が行う/第21条の5の6第1項=通所給付決定を受けようとする保護者は市町村に申請しなければならない/同第2項=市町村は当該職員をして障害児又は保護者に面接をさせ、その心身の状況、その置かれている環境その他の事項について調査をさせる/第21条の5の7第1項=勘案事項は「障害児の心身の状態、当該障害児の介護を行う者の状況、当該障害児及びその保護者の障害児通所支援の利用に関する意向その他の事項」(「医師の診断書」の文言はない)/同第2項=必要があると認めるときは児童相談所等の意見を聴くことができる/同第9項=市町村は支給量・通所給付決定の有効期間その他の事項を記載した通所受給者証を交付しなければならない
- 児童福祉法施行規則(昭和23年厚生省令第11号)/e-Gov法令検索第18条の17=通所給付決定の有効期間は「通所給付決定を行つた日から当該日が属する月の末日までの期間」と「一月間から十二月間までの範囲内で月を単位として市町村が定める期間」を合算して得た期間(決定日が月の初日である場合は後者のみ)/第18条の18=通所受給者証の記載事項(保護者の氏名・居住地・生年月日、障害児の氏名・生年月日、交付の年月日及び通所受給者証番号、障害児通所支援の種類及び支給量、通所給付決定の有効期間、障害児通所支援負担上限月額等に関する事項ほか)
- 発達障害者支援法(平成16年法律第167号)/e-Gov法令検索第5条第1項=市町村は母子保健法第12条・第13条の健康診査を行うに当たり、発達障害の早期発見に十分留意しなければならない/第5条第3項=児童に発達障害の疑いがある場合、市町村は保護者に対し継続的な相談・情報の提供及び助言を行うよう努めるとともに、必要に応じ、当該児童が早期に医学的又は心理学的判定を受けることができるよう、発達障害者支援センター、都道府県が確保した医療機関その他の機関を紹介し、又は助言を行うものとする/第5条第4項=措置を講じるに当たっては児童及び保護者の意思を尊重するとともに必要な配慮をしなければならない/第6条=市町村は発達障害児が早期の発達支援を受けることができるよう、保護者の相談に応じ、センター等を紹介し、又は助言を行う
- 新宿区「子どもの健診」(2026年4月1日更新)1歳6か月児健診=対象は満1歳6か月〜2歳未満、実施場所は「区内委託医療機関」、内容は計測・診察、1歳6か月の頃に受診票を個別送付/1歳6か月児歯科健診=担当の保健センターで実施/3歳児健診=満3歳〜4歳未満、担当の保健センター、問診・計測・目の屈折検査・尿検査・診察・歯科健診・育児栄養相談、視力聴力は自宅での事前検査/5歳児健診=満4歳6か月〜6歳未満、希望・予約制/保健センターは牛込・四谷・東新宿・落合の4か所で、それぞれ電話番号が掲載されている
- 新宿区 子ども総合センター 児童発達支援センター「あいあい」(2026年9月4日更新)発達相談は電話が入口(ことばや生活面、友だちとのかかわり方等について専門スタッフが電話で受付)/電話相談の内容によって後日、来所での相談・サービス利用相談を案内(来所は予約制)/来所相談の内容=発達検査の実施、福祉サービス利用のご案内、通所支援のご案内・関係機関の情報提供等/児童発達支援の利用には受給者証が必要/令和7年9月利用分から東京都の制度により0〜2歳児の第1子以降も無償化、「東京都への申請は不要」/令和5年10月からの第2子以降の無償化は「東京都への申請が必要」/3〜5歳児は令和元年10月からの幼児教育・保育の無償化により児童発達支援の利用料負担が無償
- 東京都保健医療局 東京都こども医療ガイド「健診の受け方-解説-」健診当日は「なるべく着脱が簡単な衣類で、母子健康手帳を持参してください」/「質問したいことを忘れないようにメモをしておくと便利です」/保健センターで受ける健診では医師・歯科医師・保健師・栄養士・心理士など多職種の専門スタッフがチームになっていること
※上記の出典は2026年9月7日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。
よくあるご質問
「要紹介」と言われました。病気が決まったということですか?
いいえ。国の乳幼児健康診査事業実践ガイドは、健診の精度を測る指標として陽性的中率(%)=異常あり者数÷要紹介者数を定義しています。この割り算が成り立つ以上、要紹介と判定された人のうち、医療機関で「異常あり」とならなかった人が含まれていることが前提です。同じガイドは「陽性的中率が100%であった場合には、精密検査対象者が真の罹患者より少なく、見逃し例の存在に留意する必要がある」とも書いています。健診は少し広めに網をかけるスクリーニングで、「要紹介」はその網に入ったという合図です。
渡された紙をなくしてしまいました。どうすればいいですか?
紙を発行しているのは市町村長(特別区長)です(受診票の様式の発行者欄)。また、こども家庭庁の通知の別添4には「精密健康診査受診票交付台帳」の様式があり、交付番号・申請年月日・交付年月日・児氏名などが自治体側に記録される仕組みになっています。再交付をどう扱うかは自治体の運用によりますので、紙を出した保健センターにご連絡ください。「いつ交付されたか」は台帳の側に残っています。
有効期間が過ぎてしまいました。もう受けられませんか?
東京都の要綱では、受診票の有効期間は「診断が確定するまでの期間とする。ただし、初診は交付日を含めて1か月以内に受診する者とする」と定められています。期限がかかっているのは初診です。また1歳6か月児・3歳児の精密健康診査は交付回数に制限がなく、年齢の上限(満2歳未満/満4歳未満)の範囲で扱われます。実際にどう扱われるかは自治体の運用によりますので、担当の保健センターにそのまま事情をお伝えください。国のガイドも「未受診者については、再度、精密検査の必要性を伝え、受診を勧める」ことを市区町村の手順としています。
紹介先を、自分で選ぶことはできますか?
東京都は、受診票を発行するときの留意点として「精密健康診査を実施できる専門医療機関は複数あり、その中から希望するところを選択できることを説明する」「診査医の意見、専門性、保護者の希望等を十分に考慮する」と明記しています。希望を伝えてよい前提で組まれた手順です。あわせて「ほとんどの専門医療機関は予約制なので事前に予約をとることを勧める」とも書かれていますので、候補と予約の取り方は、担当の保健センターに聞くのが早道です。
紙はもらえず、口頭で「一度診てもらって」と言われただけです。
国のガイドは、健診後のフォローがうまくいかない原因のひとつとして「市町村が紹介状や精密検査依頼状を発行せず、親に口頭で受診を勧めたのみで、医療機関からの受診結果が把握できない場合」を挙げています。紙が出るかどうかで、結果が自治体に戻る道があるかどうかが変わります。担当の保健センターに「精密健康診査受診票は出ますか」「出ない場合、紹介状は作っていただけますか」と聞いて構いません。東京都の手引きも、年齢等の理由で受診票が発行できない場合は医療機関あての紹介状を作成するとしています。
精密検査を受けたのに、結果の連絡がありません。
受診票の様式には、受け取った側が記入する「所見又は今後の処置」と「判定員名」の欄があり、健康診査票の側にも「記事(精密健診の結果等)」の欄があります。結果が戻る道は様式に組み込まれています。東京都は事後フォローの手順として「定期的に精密健診票交付台帳をチェックし、結果の把握を行い」「受診後、保護者から連絡があったときには、内容を聞くと同時に困っていることや不安なことはないかを確認する」と書いています。保護者の側から保健センターに電話をかけて構いません。待つ必要はありません。
診断がつきませんでした。児童発達支援は使えませんか?
児童福祉法の条文では、通所給付決定にあたって市町村が勘案するのは
障害児の心身の状態、介護を行う者の状況、障害児通所支援の利用に関する意向その他の事項です(第21条の5の7第1項)。申請から決定までの条文に
「医師の診断書」という文言は出てきません。ただし、申請時に実際に何を提出してもらうかは市区町村が定めており、自治体によって違います。手続きの流れは
受給者証とは?にまとめています。
費用はいくらかかりますか?
精密健康診査については、受診票の様式の注記に「この票で1歳6か月児精密健康診査及び3歳児精密健康診査を受けるときは、無料で受診できます。(医療保険の適用者はこの票と一緒に保険証を提出してください。)」とあります。無料ですが保険証は持参します。そのあと児童発達支援などを利用する場合の利用者負担には世帯の所得に応じた月額の上限額があり、上限までは1割を負担します。国の制度により満3歳になって最初の4月1日から3年間は児童発達支援の利用料が無償で、東京都は令和7年9月利用分から0〜2歳児の第1子以降も無償としています(新宿区の案内では、この分は「東京都への申請は不要」)。手続きの要否や申請先は区市町村で異なります。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。
お子さまのこと、専門スタッフに相談してみませんか
のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・早稲田駅徒歩1分)には、言語聴覚士・公認心理師・精神保健福祉士・保育士など多職種の専門スタッフが在籍しています。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。