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3歳児健診で指摘されたら——健診票の見方と、就学までの道すじ

最終更新:2026年9月7日
3歳児健診は、母子保健法第12条で市町村に実施が義務づけられている健診です。検査する項目は母子保健法施行規則で13項目が決まっており、当日どんな紙に何が書き込まれるかも、国の通知に様式として示されています。

この記事では、その様式そのものを読みながら、「何を見られていたのか」「判定欄の言葉は次に何を意味するのか」「今週どこへ連絡すればよいのか」を順に整理します。あわせて、3歳から就学までのあいだにいつ何があるか——5歳児健診・就学相談・就学時健康診断の時期も、法令と自治体の案内で確かめます。

指摘は診断ではありません。健診票に書かれるのは「この子はこうだ」という結論ではなく、もう少し詳しく見る場を、いつ、どこで用意するかという段取りです。その段取りの読み方を、様式に沿ってお伝えします。

3歳児健診で見ている13の項目

3歳児健診は、市町村が「行わなければならない」と法律に書かれている健診です。対象は満3歳を超え満4歳に達しない幼児——つまり3歳のあいだの1年間です(母子保健法第12条第1項第2号)。

法律の言い方
母子保健法第12条は、市町村に対し「満一歳六か月を超え満二歳に達しない幼児」と「満三歳を超え満四歳に達しない幼児」への健康診査を行わなければならないと定めています。この2つだけが義務で、それ以外の乳幼児健診は第13条の「必要に応じ」行うものです。

では、その健診で何を見るのか。これは母子保健法施行規則 第2条第2項に、次の13項目として書かれています。

実際の会場では、この13項目が「問診・計測・診察・歯科健診・尿検査・目の検査」といった形に組み替えられて進みます。たとえば新宿区は、3歳児健診の内容を問診・計測・目の屈折検査・尿検査・診察・歯科健診・口のケアのアドバイス・育児栄養相談・骨密度測定(希望者のみ)と案内し、あわせて視力と聴力は自宅での事前検査があることを明記しています。

おむつが外れていないなど採尿が難しい場合、尿検査は後日でもできる——と新宿区は案内しています。当日うまくいかないことがある前提で組まれている、ということです。

1歳6か月児健診との違いは、目と耳です

同じ施行規則の第2条第1項には、1歳6か月児健診の項目が11項目として書かれています。13と11の差——3歳児健診にだけ加わっている2項目が、そのまま「3歳児健診とは何の健診か」を表しています。

1歳6か月児健診 / 3歳児健診
眼の疾病及び異常1歳6か月児健診:項目にない
3歳児健診あり(第2条第2項第5号)
耳、鼻及び咽頭の疾病及び異常1歳6か月児健診:項目にない
3歳児健診あり(同 第6号)
精神発達の状況1歳6か月児健診:あり
3歳児健診:あり
言語障害の有無1歳6か月児健診:あり
3歳児健診:あり
項目数1歳6か月児健診:11項目
3歳児健診:13項目

ことばと発達を見る点は1歳半と共通です。3歳で新しく入るのは、目と耳。だからこそ、3歳児健診だけは事前に家庭でやってくることがあります。

見る角度も変わります

国の通知に載っている問診票の様式を並べると、たずね方の変化がはっきり出ます。

1歳6か月児健診の問診票 / 3歳児健診の問診票
ことば1歳6か月児健診の問診票:大人の言う簡単な言葉が分かりますか。(おいで・ねんね・ちょうだいなど)
3歳児健診の問診票同年齢のこどもと会話ができますか。
人とのかかわり1歳6か月児健診の問診票:周囲の人や他のこどもたちに関心を示しますか。
3歳児健診の問診票他のこどもから誘われれば遊びに加わろうとすることを知っていますか。
身のまわり1歳6か月児健診の問診票:スプーンを使って食事ができますか。
3歳児健診の問診票:ほぼこぼさないで一人で食べますか。

1歳半は「大人の言うことが分かるか」、3歳は「同じ年の子と会話ができるか」。相手が大人から子どもへ移り、理解からやりとりへ移っています。

家庭でやってくる視力検査と、ささやき声の検査

3歳児健診の案内に、輪っかの絵と絵カードが入っていたはずです。これは各自治体が独自に作ったものではなく、国の通知に「3歳児健康診査のお知らせとお願い」(別添6)として様式が示されているものです。

視力検査のやり方

  1. 楽に本が読める明るさの部屋で行う。
  2. まず1メートルで大きい輪を見せ、切れ目の向きを指か手で答える練習をする。向きは右・左・上・下の4方向。向きを変えるときは、いったん視標を隠してから変える。
  3. 1メートルでできたら、2.5メートル(できるだけ正確に測る)離れて行う。
  4. 片目を隠す練習をする。ガーゼやティッシュを5センチほどに折り、のぞけないようしっかり留める。
  5. 小さい視標を使い、2.5メートルで検査する。4方向見せて3方向以上正解したら「見えた」とする。
  6. 両目・右目・左目それぞれの結果をアンケート用紙に書いて、健診に持って行く。

アンケート用紙には「0.5の視標が2.5メートルで正しく見えたら○、見えなかったら✕」と書く欄があります。つまり、視力の数値を出す検査ではなく、0.5が見えるかどうかの検査です。

聴力(ささやき声)の検査のやり方

  1. 6つの絵が並んだシートを子どもの方に向けて置き、1メートルほど離れて向かい合って座る
  2. まず普通の声で絵の名前を言い、6個すべて正しく指させるようにする。
  3. 次に「小さな声で言うから、よく聞いて指さしてね」と伝え、口元を手などで隠して、6個の名前をささやき声で1回ずつ言う。
  4. 正しく指させれば○、指させなければ✕を記入して持って行く。
言い直しはしません
通知には「絵の名前を言うのは1回だけです。聞き返されても、繰り返し言わないでください」と書かれています。うまくいかないことも情報のうち、という作りになっています。

うまくできなかったときは

できなかった欄は、そのまま「できなかった」と書いて持って行きます。通知は聴覚の自己検査について、保護者は必ずしも正しくささやき声を出すとは限らないことを留意事項として挙げており、家庭の検査だけで判断しない前提が最初から置かれています。

また、耳のアンケート7問のうち、通知が重要項目としているのは4〜7の4問です。「呼んで返事をしなかったり、聞き返したり、テレビの音を大きくするなど、聞こえにくいと思うときがあるか」「園の保育士など、お子さんに接する人から聞こえにくいと言われたことがあるか」「話しことばについて、遅れている・発音がおかしいなど気になることがあるか」「あなたの言うことばの意味が、動作などを加えないと伝わらないことがあるか」——この4問は1項目でも当てはまれば難聴が疑われる、と留意事項に明記されています。

1〜3(家族の難聴、中耳炎の既往、鼻づまり・口呼吸)は参考項目とされています。書き忘れていた場合は、当日の問診で口頭で伝えれば足ります。

目と耳の検査が3歳で入る理由

なぜ3歳なのか。理由も、同じ通知に保護者向けの文章として書かれています。

目のこと
「子どもの目の機能は生まれてから発達を続け、6歳にほぼ完成します」。強い屈折異常(遠視・近視・乱視)や斜視があると目の機能の発達が遅れ、十分な視力が得られないことがある——だから早く見つけて小さいうちから治療や指導を受ける必要がある、という説明です。そして「3歳になると、練習をすれば、視力検査ができるようになります」。できるようになる最初の年齢だから、3歳なのです。
耳のこと
この年齢でかかりやすい滲出性中耳炎は痛みの訴えがないので保護者が気付きにくく、聞こえにくい状態が長期間続くとことばの発達に影響が出てくることがある——と書かれています。「軽い難聴でも後々大きな影響を与えることになりかねない」ため、3歳児健診は耳の聞こえを確認するちょうどよい機会だとされています。

全国の結果は、こうなっています

こども家庭庁が全国1,741市区町村を調べた「3歳児健康診査における視覚検査の実施状況等について(令和5年度)」には、実数が出ています。3歳児健診そのものの実施率は96.1%(対象876,074人/受診841,558人)でした。

視覚検査の結果割合
異常なし80.0%
要経過観察3.3%
要精密検査11.5%
治療中1.0%
不明4.3%

要精密検査は11.5%——およそ9人に1人です。3歳児健診の視覚検査で「もう一度みてもらってください」と言われることは、まれではありません。

ここは実際に起きていることです
要精密検査となった90,751人のうち、実際に精密検査を受けたのは67,410人、受けていないのが18,029人(受検率74.3%)。そして受けた人の結果は、異常なし19.7%・要経過観察52.5%・要治療25.7%でした。診断名では屈折異常28,612人、弱視12,725人、斜視3,213人が挙がっています。紹介状を受け取ったら、日付を決めて予約するところまでを、その週のうちに。

ことばの発達を、3歳でどう見ているのか

施行規則の項目は「精神発達の状況」と「言語障害の有無」の2つですが、実際に紙のどこに書き込まれるのかを見ると、見どころがはっきりします。

問診票(保護者が書く欄)

健康診査票(医師や保健師が書く欄)

押さえておきたい形
3歳児健診の様式では、ことばの遅れと発音(構音)が「耳鼻咽喉科所見」の欄に置かれています。聞こえと一緒に見る、という組み立てです。発音が気になるときも、まず耳の状態から確かめる順番になります。

「二語文が出ているか」は判定の基準ではありません

3歳児健診の問診票と健康診査票の様式を最後まで読んでも、二語文・三語文の数や、話せる語の数を数える欄は見当たりません。問われているのは「同年齢のこどもと会話ができるか」——単語の量ではなく、やりとりが成り立つかです。

ですから健診で伝えるときも、語数より場面で伝えるほうが正確に届きます。「三語文は出るが、質問と答えがずれる」「園では話すが家では黙る」「同じ問いを何度も返してくる」——こうした場面つきの言い方は、そのまま問診の材料になります。

1歳6か月児健診の様式には「大人の言う簡単な言葉が分かりますか」があり、3歳児健診にはありません。理解の確認は3歳では会話の中で見る、という前提に変わっています。

判定欄には何が書かれるのか——「様子を見ましょう」の正体

健診の最後に言われる言葉は、紙の上では2つの別々の欄に分かれて記録されます。この2本立てを知っておくと、その日に聞くべきことが決まります。

欄の名前選択肢
判定(医師)1 異常なし/2 既医療/3 要経過観察( か月位)/4 要紹介(要精密・要治療)+紹介先
子育て支援の必要性の判定1 特に問題なし/2 保健師による支援が必要/3 その他の支援が必要(  )
「要経過観察」には、期間を書く欄があります
様式の「3 要経過観察」の横には( か月位)という空欄が並んでいます。つまり「様子を見ましょう」は、期間を決めて見直すことを想定した言葉です。その場で「何か月後に、どこで見直しますか」と聞けば、答えが返る作りになっています。

言われた言葉ごとに、次に起きること

  1. 「様子を見ましょう」=判定欄の「要経過観察」。多くは保健センターからの再連絡や、数か月後の相談の場の案内につながります。連絡が来る時期と方法(電話か郵送か)を、その場で確かめておきます。
  2. 「発達相談へ」=子育て支援の必要性の判定で「保健師による支援が必要」等になった場合の道すじです。心理職による相談や発達検査、親子で通う教室などが案内されます。予約制のことが多いので、案内の紙に予約先の番号があるか確認します。
  3. 「専門機関へ紹介します」=判定欄の「4 要紹介」。紹介先を書く欄があるので、どの科・どの機関かがその場で決まります。紹介状(精密健康診査受診票)を受け取ったら、日付を決めて予約します。

この3番目には法律の裏づけもあります。発達障害者支援法 第5条第3項は、児童に発達障害の疑いがある場合、市町村は保護者に継続的な相談・情報の提供・助言を行うよう努め、必要に応じて早期に医学的又は心理学的判定を受けられるよう、発達障害者支援センターや都道府県が確保した医療機関などを紹介する、と定めています。

健診そのものにも、法律の注文がついています
同法 第5条第1項は、市町村に対し「母子保健法第12条及び第13条に規定する健康診査を行うに当たり、発達障害の早期発見に十分留意しなければならない」と定めています。3歳児健診で発達の話が出るのは、担当者の判断ではなく、法律がそう求めているからです。同条第4項は、その際に児童及び保護者の意思を尊重し、必要な配慮をしなければならない、とも書いています。

気になることは、健診票のどこに現れるか

「集団行動が苦手」「こだわりが強い」「落ち着かない」——これらは日常の言い方です。国の様式にはこの言い方はありませんが、対応する欄はあります。どこに入るかが分かると、伝え方が決まります。

家での言い方様式のどこに入るか
じっとしていられない/注意が続かない問診票「ひどく落ち着かず注意が集中できなくて困ることがありますか」/健診票 情緒行動上の問題「ウ 多動
こわがり・不安が強い問診票「ひどく不安を示したり、恐れることはありますか」/健診票 情緒行動上の問題「エ 不安・恐れ
手が出る・乱暴に見える問診票「ひどく乱暴で困ることはありますか
指しゃぶり・爪かみ・強い人見知り問診票「指しゃぶり、爪かみ、ひどい人見知りをするなど困っていることがありますか」/健診票「ア 指しゃぶり」
友だちの輪に入らない問診票「他のこどもから誘われれば遊びに加わろうとすることを知っていますか」(保護者の見立てを聞く形)
会話がかみ合わない問診票「同年齢のこどもと会話ができますか」/健診票「イ 言語発達遅滞」
発音が気になる健診票 耳鼻咽喉科所見「構音障害 無・有
ことばがつまる・くり返す健診票 情緒行動上の問題「イ 吃音

「こだわり」に当たる欄はありません

様式を通して読むと、「こだわり」という語そのものは3歳児健診の問診票にも健康診査票にも出てきません。そのため、この言葉だけで伝えると記録に残りにくくなります。

代わりに、起きている場面をそのまま伝えます。「同じ道順でないと家に帰れず、20分泣く」「服の袖の長さが違うと着替えられない」「終わりの合図で遊びを切り上げられず、毎回ひっくり返る」。こうした形なら、情緒行動上の問題の欄や、健康相談の内容・特記事項の欄に書き取ってもらえます。

問診票は、保護者が書く紙です
様式の冒頭には「問診票は、主にお子さんの世話をなさっている方が記入してください」とあります。つまり、健診で何が話題になるかの半分は、事前に保護者が何を書いたかで決まります。困っていることは、書いて出したほうが早く進みます。

入園を控えている場合、健診の結果はどう関わるか

3歳は、入園や進級と時期が重なります。「健診で言われたことが入園に影響するのでは」という心配は、実際の手続きを見ると、思っているのとは少し違う形になっています。

新宿区の「障害児等保育」の案内を例に取ります。認可保育園・認定こども園の全園で実施され、原則として障害児は2名まで、各園の定員内で受け入れるとされています。流れはこうです。

  1. 申込み——各月の締切日までに保育課へ。事前に電話で日時を予約し、子どもと一緒に来庁する。必要書類は、入園申込書一式のほか「子どもの状況」(区様式)・主治医意見書(区様式)・手帳の写し・子どもの状況がわかる書類
  2. 内々定した園での観察会——保護者と子どもが園へ行き、園長や担当者が様子を見る。
  3. 入園及び保育環境検討会——医師・園長・担当者、必要に応じて子ども総合センター職員が出席し、書類と観察会の様子をもとに園での集団保育が可能かどうかを判定する。
  4. 内定した園での面接・健康診断を経て、入園月の前月下旬に利用決定通知書が届く。
確認できた範囲で言えること
この案内に並ぶ提出書類は、区の様式と主治医意見書であり、3歳児健診の結果票そのものを出すようには書かれていません。健診の判定が自動的に入園の可否につながる、という記述も見当たりませんでした。一方で案内には「入園申込みにあたって、お子さんの健康状況、発育状況について、気になることがありましたらご相談ください」とあります。隠すより先に相談する、という前提です。

手続きは自治体によって違います。ここに書いたのは新宿区の公式案内を読んで確認した内容です。お住まいの区市町村の保育課・子ども家庭課の案内で確かめてください。

すでに園に通っている場合

在園中であれば、園に出向いて支援する仕組みが児童福祉法にあります。保育所等訪問支援(児童福祉法 第6条の2の2)です。新宿区の案内では、保育園・幼稚園・子ども園を利用する配慮を必要とする子どもが集団生活を送れるよう、訪問支援員が園を訪問して子どもへの専門的な支援と、園のスタッフへの関わり方の助言を行う、と説明されています。これも次に述べる受給者証を使うサービスです。

診断がなくても、支援は始められます

「診断がつかないと何も使えない」と思われがちですが、法律の条文はそうなっていません。順に確かめます。

何を使うのか

児童発達支援は、児童福祉法 第6条の2の2第2項に定められたサービスです。障害児を児童発達支援センターなどに通わせ、日常生活における基本的な動作及び知識技能の習得並びに集団生活への適応のための支援を行うもの、と書かれています。

誰が対象なのか

その「障害児」は、同法 第4条第2項で「身体に障害のある児童、知的障害のある児童、精神に障害のある児童(発達障害者支援法第2条第2項に規定する発達障害児を含む。)……」と定義されています。条文には「医師の診断書があること」という要件は置かれていません

どう申請するのか

  1. 保護者が市町村に申請する(第21条の5の6第1項)。
  2. 市町村の職員が子どもまたは保護者に面接し、心身の状況や環境を調査する(同条第2項)。
  3. 市町村が通所支給要否決定を行う(第21条の5の7第1項)。必要があれば児童相談所等の意見を聴くことができ(同第2項)、障害児支援利用計画案の提出を求めることがある(同第4項)。
  4. 決定するときは、月を単位として支給量(ひと月に使える回数)を定める(同第7項)。
  5. 通所受給者証が交付される(同第9項)。事業所にこれを提示して利用します(同第10項)。
ここが実務の分かれ目です
法律は「診断書が要る」とは書いていませんが、市町村が要否を決めるために医師の意見書や相談機関の記録を求めることはあります。何が必要かは区市町村ごとに違うので、窓口に電話して「うちの区では何が要りますか」と聞くのが最短です。

利用料のこと

利用料には世帯の所得に応じた月額の上限額があり、上限までは1割の負担です。そのうえで、満3歳になって最初の4月1日から3年間は、児童発達支援の利用者負担が無償化されています。3歳児健診の時期に相談を始めると、多くの場合この無償の期間に重なります。

東京都には0〜2歳を対象とした独自の無償化もあります。新宿区の児童発達支援センターの案内では、令和7年9月利用分から東京都の制度により0〜2歳児の第1子以降も無償となり、この無償化について東京都への申請は不要と説明されています。

この0〜2歳の無償化は児童発達支援等が対象で、放課後等デイサービスは対象外です。手続きの要否も区によって違います(新宿区は都への申請不要と案内)。金額と手続きは必ず区の窓口で確認してください。

新宿区の入口

新宿区の場合、最初の連絡先は子ども総合センターの発達相談です。電話相談は月〜金 8:30〜18:00/土 8:30〜17:00、番号は03-6273-8701。電話の内容に応じて、後日の来所相談(予約制)や、発達検査、通所支援の案内につながる、と区は説明しています。

3歳から就学まで、いつ何があるか

3歳児健診の次は、しばらく間があきます。何がいつ来るのかを、法令と自治体の案内で確かめておきます。

時期何があるか
満3歳〜4歳未満3歳児健診。母子保健法第12条の義務健診。市町村から個別に通知が来ます
4歳台〜5歳台5歳児健診。法第12条の義務健診ではありません。国が費用を補助して実施体制の整備を進めている段階です
年長の春〜秋就学相談の受付。市区町村の教育委員会が窓口で、健診とは別の入口です
年長の秋就学時健康診断。学校保健安全法第11条にもとづき、市町村の教育委員会が行います
年長の冬〜春就学先の決定・入学通知書の送付

5歳児健診について

こども家庭庁は、1歳6か月児健診と3歳児健診は法第12条で実施年齢が明記され、地方交付税措置により全国で実施されていると説明する一方、1か月児健診と5歳児健診については国庫補助を行っていると書いています。つまり5歳児健診はいま全国展開を進めている途中で、実施の有無や時期は自治体によって違います。

新宿区は令和8年7月から5歳児健診を実施しており、対象は満4歳6か月〜6歳未満、内容は集団遊び・問診・計測・診察・個別相談、希望制・予約制と案内しています。お住まいの区市町村に5歳児健診があるかどうかは、母子保健の担当課で確かめてください。

就学相談の受付は、思ったより早く始まります

新宿区の令和8年度の案内では、就学相談の受付期間は令和8年4月1日〜9月30日、電子申請での申込みです。年長の4月にはもう始まり、秋には締め切られます。流れは相談受付 → 面接・発達検査 → 医師の面接 → 在籍園訪問 → 就学支援委員会 → 保護者への連絡 → 就学先の決定

面接当日に持って行くものとして案内されているのは、就学相談票・面談票A・面談票B(いずれも区の様式)、母子健康手帳、過去に受けた発達検査・知能検査の結果の写し、手帳の写し、医師診察記録(主治医がいる場合)です。

3歳の今日から、ひとつだけ効くこと
就学相談の面接では「乳幼児期からのお話も伺います」として母子健康手帳を持参します。また、療育機関や医療機関で受けた検査結果の写しを参考にする、とも書かれています。つまり、3歳から年長までのあいだに残した記録が、そのまま就学相談の材料になります。健診の指摘、相談の日付、検査の結果を、母子健康手帳と同じ場所にまとめて置いておくと、4年後に効きます。

就学時健康診断の時期と中身

就学時健康診断は、学校保健安全法第11条にもとづき市町村の教育委員会が行います(保健センターではありません)。時期は学校保健安全法施行令第1条で、学齢簿が作成された後、翌学年の初めから4か月前まで(手続きに支障がない場合は3か月前まで)の間と定められています。学齢簿は学校教育法施行令第2条により毎学年の初めから5か月前までに作られるので、秋の実施になります。日時・場所はあらかじめ保護者に通知されます(同施行令第3条)。

検査項目は施行令第2条に7つ定められています。栄養状態/脊柱及び胸郭/視力及び聴力/眼の疾病及び異常/耳鼻咽頭疾患及び皮膚疾患/歯及び口腔/その他の疾病及び異常。3歳児健診と違うのは方法で、施行規則第3条により視力は視力表で左右別に、聴力はオージオメータを用いて調べます。また「その他の疾病及び異常」には知能が含まれ、言語障害などの発見にも努める、と書かれています。

そして発達障害者支援法 第5条第2項は、教育委員会に対しても「学校保健安全法第11条に規定する健康診断を行うに当たり、発達障害の早期発見に十分留意しなければならない」と定めています。3歳児健診と就学時健診は、別の法律・別の窓口ですが、同じ注文が両方にかかっています。

自動ではつながりません
3歳児健診は市町村の母子保健の担当課、就学相談と就学時健康診断は教育委員会です。3歳児健診で指摘を受けても、それが自動的に就学相談の申込みになるわけではありません。年長の年度が始まったら、保護者から教育委員会に連絡する——ここは自分で動く場面です。

健診の帰り道と、今週のうちにできること

  1. 言われた言葉を、そのまま書き留める——要約せずに。「もう少し様子を」なのか「相談を受けてみては」なのか「紹介します」なのかで、次が変わります。
  2. 「何か月後に、どこで見直しますか」と確かめる——健診票の要経過観察欄には期間を書く場所があります。当日聞けなかった場合は、保健センターに電話で聞けます。
  3. 問診票の控えを残す——提出前に写真を撮っておくと、次の相談や就学相談のときに「3歳のときはこう書いた」が残ります。
  4. 家庭の視力・聴力検査の結果を、母子健康手帳に挟んでおく——精密検査に進んだときの経過が追えます。
  5. 紹介状を受け取っていたら、日付を決めて予約する——全国では要精密検査となった子の4人に1人が未受検です。予約だけ先に取ってしまうのが確実です。
  6. 園に通っていれば、担任の先生に集団での様子を聞く——家庭では見えない姿(活動の切り替え、友だちとの関わり)が、次の相談の材料になります。
  7. 区市町村の発達相談の番号を、電話帳に登録しておく——新宿区なら子ども総合センターの発達相談(03-6273-8701)。今日かけなくても、番号があるだけで動き出しは早くなります。
今日の指摘は、診断ではありません
3歳児健診の様式に並ぶのは、判定紹介先期間です。そこで書かれるのは「この子はこうだ」という結論ではなく、「もう少し詳しく見る場を、いつ、どこで用意するか」という段取りです。段取りが決まった、と受け取っていただければ十分です。

出典

※上記の出典は2026年9月7日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。

よくあるご質問

家での視力検査がうまくできませんでした。健診は受けられますか?
受けられます。国の様式のアンケートには「視力検査をしましたか」「視力検査の方法を理解できましたか」という設問があり、できなかった場合の答え方が用意されています。空欄のままにせず「できなかった」と書いて持って行き、当日その旨を伝えてください。新宿区の3歳児健診では会場で目の屈折検査も行われます。家庭の検査は、会場での確認を助けるためのものです。
「様子を見ましょう」と言われました。何もしなくてよいということですか?
健康診査票の判定欄では、これは「3 要経過観察」に当たります。その欄には( か月位)という期間を書く空欄が並んでおり、期間を決めて見直すことが前提になっています。「何か月後に、どこで見直しますか」と確かめておくと、次の予定が具体的になります。当日聞けなかった場合は、保健センターに電話で確認できます。
二語文は出ていますが、会話がかみ合いません。健診で言うべきですか?
伝えてください。3歳児健診の問診票がたずねているのは語の数ではなく「同年齢のこどもと会話ができますか」です。「三語文は出るが、質問と答えがずれる」のように場面つきで伝えると、そのまま問診の材料になります。また3歳児健診の様式では、ことばの遅れと発音(構音)は耳鼻咽喉科所見の欄にあり、聞こえと一緒に見る組み立てになっています。
「こだわりが強い」と伝えたいのですが、うまく伝わりません。
3歳児健診の問診票・健康診査票の様式には「こだわり」という語そのものがありません。そのため、起きている場面をそのまま伝えるほうが記録に残ります。「同じ道順でないと帰れず20分泣く」「終わりの合図で切り上げられない」のように、いつ・何が・どのくらいを添えると、情緒行動上の問題の欄や特記事項の欄に書き取ってもらえます。
診断がないと、児童発達支援は使えませんか?
児童福祉法の条文には、申請の要件として医師の診断書を求める定めは置かれていません。手続きは保護者が市町村に申請し(第21条の5の6)、職員の面接調査を経て市町村が支給の要否を決め(第21条の5の7)、通所受給者証が交付されるという流れです。ただし市町村が判断のために医師の意見書や相談機関の記録を求めることはあります。何が必要かは区市町村ごとに違うので、窓口に電話で確かめるのが確実です。
入園の申込みに、健診の結果は影響しますか?
新宿区の障害児等保育の案内を読むかぎり、提出を求められているのは入園申込書一式・子どもの状況(区様式)・主治医意見書(区様式)・手帳の写しなどで、3歳児健診の結果票そのものを出すようには書かれていません。健診の判定が自動的に入園の可否につながるという記述も見当たりませんでした。一方で案内には「気になることがありましたらご相談ください」とあります。手続きは自治体で違うため、お住まいの区市町村の保育課で確かめてください。
5歳児健診は、どこの自治体でも受けられますか?
いいえ。こども家庭庁は、1歳6か月児健診と3歳児健診は母子保健法第12条に年齢が明記され地方交付税措置により全国で実施されている一方、5歳児健診は国庫補助により実施体制の整備を進めている段階だと説明しています。実施の有無や時期は自治体で異なります。新宿区は令和8年7月から、満4歳6か月〜6歳未満を対象に希望制・予約制で始めています。
3歳児健診で指摘を受けたら、就学相談は自動的に始まりますか?
始まりません。3歳児健診は市町村の母子保健の担当課、就学相談と就学時健康診断は教育委員会で、窓口が別です。新宿区の令和8年度の案内では、就学相談の受付は令和8年4月1日〜9月30日の電子申請でした。年長の年度が始まったら保護者から申し込みます。なお面接には母子健康手帳と過去の検査結果の写しを持参するため、3歳からの記録がそのまま材料になります。
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

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