設備の中心は「発達支援室」です
省令 第9条(児童発達支援/センターであるものを除く)
第1項 指定児童発達支援事業所は、
発達支援室のほか、指定児童発達支援の提供に
必要な設備及び備品等を備えなければならない。
第2項 前項に規定する
発達支援室は、
支援に必要な機械器具等を備えなければならない。
放課後等デイサービスも同じ構成です。
省令 第68条(放課後等デイサービス)
第1項 指定放課後等デイサービス事業所は、
発達支援室のほか、指定放課後等デイサービスの提供に
必要な設備及び備品等を設けなければならない。
第2項 発達支援室は、支援に必要な機械器具等を備えなければならない。
条文が名指ししているのは発達支援室だけで、あとは「提供に必要な設備及び備品等」という書き方です。
※面積や仕様の具体的な基準は、この省令の条文には数値として書かれていません。所管自治体の条例・手引きでご確認ください。
🔴 設備は「専ら当該事業の用に供する」のが原則です
省令 第9条第3項/第68条第3項
第1項に規定する
設備及び備品等は、専ら当該指定児童発達支援(指定放課後等デイサービス)の事業の用に供するものでなければならない。ただし、障害児の支援に支障がない場合は、この限りでない。
| 内容 |
| 原則 | 設備・備品等はその事業専用 |
| 例外 | 障害児の支援に支障がない場合に限り、専用でなくてよい |
多機能型・併設を考えるときの分かれ目
児童発達支援と放課後等デイサービスを同じ場所で行う、ほかの事業と場所を共用する——といった計画は、この条文の
ただし書きに乗るかどうかで決まります。
「支障がない場合」の判断は
所管自治体の運用です。
物件を決める前に確認してください。あとから覆ると、費用の損失が大きい項目です。
児童発達支援センターの場合は、必要な部屋が具体的に列挙されています
事業所ではなく児童発達支援センターの場合、省令第10条が部屋を名指ししています。
省令 第10条第1項
指定児童発達支援事業所(
児童発達支援センターであるものに限る)は、
発達支援室、遊戯室、屋外遊戯場(付近にある屋外遊戯場に代わるべき場所を含む)、
医務室、相談室、調理室、便所、静養室並びに指定児童発達支援の提供に必要な設備及び備品等を
設けなければならない。
さらに第2項は、治療を行う場合には、上記の設備(医務室を除く)に加えて医療法に規定する診療所として必要な設備を設けなければならないとしています。
事業所とセンターは別物です
第9条(事業所)は
発達支援室+必要な設備・備品だけですが、第10条(センター)は
8つの部屋を名指ししています。
調べるときに、
どちらの条文を見ているかを取り違えないようにしてください。
利用定員——放課後等デイサービスは10人以上
省令 第69条(放課後等デイサービスの利用定員)
指定放課後等デイサービス事業所は、その
利用定員を十人以上とする。
ただし、
主として重症心身障害児を通わせる指定放課後等デイサービス事業所にあつては、
利用定員を五人以上とすることができる。
| 利用定員 |
| 原則 | 10人以上 |
| 主として重症心身障害児を通わせる場合 | 5人以上 |
🔴 利用定員は「標準」です
児童福祉法第21条の5の19第3項
第4号は、
利用定員を
「標準」として都道府県が条例を定めるとしています。
つまり
合理的な理由があれば、自治体が異なる定めをすることができます。人員基準(従うべき基準)と違い、
省令の数字がそのまま適用されるとは限りません。必ず所管自治体の条例をご確認ください。
利用定員は収支の前提になる数字です。ここを国の省令だけで決めてしまうと、あとで計画の作り直しになります。
どこを見ればよいかの整理
| 調べたいこと | 見る場所 | 層 |
| 発達支援室が要ること | 省令第9条・第68条 | 設備のうち発達に密接に関連する部分は従うべき基準 |
| 設備が専用であること | 省令第9条第3項・第68条第3項 | 同上(ただし書きの判断は自治体運用) |
| 部屋の面積・仕様の数値 | 所管自治体の条例・手引き | 省令の条文には数値がありません |
| 利用定員の下限 | 省令が標準/所管自治体の条例で確認 | 標準 |
| センターの設備 | 省令第10条(8つの部屋を列挙) | 事業所とは別の条文 |
層の考え方は指定基準の3層構造にまとめています。
※本記事は省令の条文を整理したものです。面積基準、共用の可否、定員の設定など、実際の判断は所管自治体によります。物件の契約前に必ずご相談ください。
出典
※上記の出典は2026年9月4日に閲覧して内容を確認しました。各団体の記載は更新される場合があります。最新の情報は各サイトでご確認ください。
よくあるご質問
必要な部屋は何ですか?
省令第9条(児童発達支援の事業所)・第68条(放課後等デイサービス)は、発達支援室のほか、提供に必要な設備及び備品等を備える(設ける)こととしています。条文が名指ししているのは発達支援室だけです。なお児童発達支援センターの場合は第10条が8つの部屋を列挙しています。
部屋の広さの基準はどこにありますか?
省令の当該条文には数値としての面積基準は書かれていません。面積など具体の基準は所管自治体の条例・手引きでご確認ください。
児童発達支援と放課後等デイサービスで部屋を共用できますか?
省令第9条第3項・第68条第3項は、設備及び備品等は専らその事業の用に供するものでなければならないとし、ただし障害児の支援に支障がない場合はこの限りでないとしています。「支障がない場合」の判断は所管自治体の運用です。物件を決める前にご確認ください。
放課後等デイサービスの定員は何人からですか?
省令第69条は10人以上とし、主として重症心身障害児を通わせる事業所は5人以上とすることができるとしています。ただし利用定員は児童福祉法第21条の5の19第3項第4号により「標準」とされており、自治体が異なる定めをしている可能性があります。
利用定員は自治体で変わりますか?
変わる可能性があります。人員基準が「従うべき基準」で全国共通なのに対し、利用定員は「標準」で、合理的な理由があれば都道府県が異なる内容を定められます。収支の前提になる数字ですので、必ず所管自治体の条例をご確認ください。
この記事について:本記事は、障害児通所支援の指定申請に関する全国共通の枠組みを、法律・政令・省令の条文にもとづいて整理したものです。指定の権限は都道府県知事等にあり、具体的な基準は都道府県・指定都市・中核市の条例で定められます。条例には国の基準を「参酌」して独自に定められる部分があり、申請の様式・添付書類・事前協議の要否・受付時期は自治体ごとに異なります。実際の手続きは、必ず所管の自治体の担当課にご確認ください。制度は改正されます。本記事の確認日をご確認のうえ、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
この記事について
指定申請の道しるべは、東京都新宿区で児童発達支援事業所を運営する株式会社士心が、法令の条文を出典として明記しながらまとめている情報です。自社が指定申請の実務に向き合う中で調べたことを、同じ立場の方に開いています。
記載の誤りにお気づきの場合や、お尋ねになりたいことがあれば、お気軽にご連絡ください。