お子さんの発達に心配があるとき、療育を受けるには何から始めればよいのか、迷う方は多いと思います。練馬区の公式ページには、通所による療育等を受けるためには、受給者証の交付を受けた後、事業者との契約が必要だと書かれています。受給者証の申請の窓口は、管轄の総合福祉事務所の障害者支援係と案内されています。
このページでは、練馬区の公式ページに書かれている内容だけをもとに、受給者証の申請の流れ、利用者負担の上限、無償化、こども発達支援センターの相談事業を順に整理します。公式ページに載っていないことは、分かったように書かず、「載っていません」と示します。
障害児通所支援は、どんな人のための支援か
練馬区の公式ページでは、障害児通所支援は、障害のあるお子さんや発達に心配があるお子さんが、療育等を受けることができるものと説明されています。対象は、療育等が必要な児童です。毎月ごと、サービスを受けるために必要な費用から利用者負担を差し引いた額を、区が障害児通所給付費として支給します。
サービスの種類は、公式ページに四つ挙がっています。児童発達支援は、障害のある未就学児で、通所による療育等の支援が必要なお子さんが対象です。放課後等デイサービスは、障害のある就学児で、通所による療育等の支援が必要なお子さんが対象です。居宅訪問型児童発達支援は、重度の障害等により外出が困難なお子さんが対象で、居宅を訪問して発達支援を提供します。保育所等訪問支援は、障害のある未就学児および就学児で、集団生活を営む施設での適応のために専門的な支援が必要なお子さんが対象で、その施設を訪問して支援を行います。
受給者証の相談と申請の窓口
サービスの利用の相談と支給申請は、管轄の総合福祉事務所の障害者支援係が窓口です。窓口では、申請に必要な書類等の案内があるため、事前に相談するよう公式ページに書かれています。
どの総合福祉事務所が管轄になるのか、事務所の所在地や電話番号、受付の時間は、今回確認した公式ページには載っていません。区役所の代表電話は03-3993-1111ですが、これは代表の番号です。公式サイトには「組織と業務案内」のページがあるので、そこで確かめるか、代表電話で尋ねてください。
申請から受給者証が届くまでの流れ
公式ページに書かれている流れは、次のとおりです。まず、窓口で申請に必要な書類等の案内を受けます。申請を受け付けた後、お子さんの様子やご家族の状況等について聞き取り調査が行われます。聞き取り調査のあと、支給量、期間、負担額(原則1割)などが決まり、内容を記載した受給者証が交付されます。
申請に必要な書類の細目、申請から交付までにかかる日数、聞き取り調査の時間や場所については、公式ページには載っていません。管轄の総合福祉事務所の障害者支援係に尋ねてください。また、予約が必要かどうかも載っていないので、「事前にご相談をお願いします」という案内にそって、先に連絡をしておくと安心です。
事業者を決めて契約する流れと、支払い
受給者証の交付を受けたあと、サービスの提供を受ける事業者が決まったら、受給者証を提示して利用契約を結びます。利用者と事業者の双方が契約書に署名と押印をして、一通ずつ保管します。このとき、契約内容の重要事項について、書面で説明を受けることができます。
サービスを利用したあとは、事業者に、受給者証に書かれている利用者負担額を支払います。残りの費用は事業者が区に請求します。契約とサービスの内容が違うなど疑問があるときは、事業者の苦情受付担当者に確認します。区役所にある保健福祉サービス調整委員でも、苦情や相談を受け付けています。
事業者の情報は、総合福祉事務所の担当窓口のほか、東京都障害者サービス情報、とうきょう福祉ナビゲーション、WAM-net(ワムネット)の各ホームページからも得られます。自分で探すことが難しい方は、総合福祉事務所の担当に相談できると書かれています。
利用者負担の上限月額
児童福祉法では、障害児通所支援を使った場合、原則としてサービスにかかった費用の1割を負担します。ただし、月ごとの利用者負担には上限があり、ひと月に使ったサービスの量にかかわらず、所得に応じた四つの区分の負担上限月額までの負担になります。
公式ページの表では、生活保護を受けている世帯は0円です。区市町村民税が非課税の世帯(低所得)も0円です。区市町村民税が課税の世帯で、合計所得割が28万円未満の場合(一般1)は4,600円です。それ以外の場合(一般2)は37,200円です。所得を判断するときの世帯の範囲は、保護者の属する住民基本台帳での世帯です。
世帯に障害のあるお子さんが複数いる場合は、合算した負担額が1人分の負担額となるように軽減されます。このほか、就学前のお子さんには多子軽減措置があり、一定の条件に当てはまると利用者負担が軽減されます。世帯での合算額が基準額を上回るときは、高額障害福祉サービス等給付費等による軽減もあり、対象になる場合は毎年1月ごろに申請を勧める案内があると書かれています。これらの問い合わせ先は、上限額と多子軽減措置は管轄の総合福祉事務所の障害者支援係、高額障害福祉サービス等給付費等は障害者サービス調整担当課の障害者給付係です。
児童発達支援等の利用者負担の無償化
3歳から5歳までは、令和元年10月1日から、児童発達支援等の利用者負担が無償化されています。無償化の対象になる期間は、満3歳になって初めての4月1日から小学校入学までの3年間です。無償化の対象のサービスとして、3歳から5歳の無償化の公式ページには、児童発達支援、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援が挙がっています。放課後等デイサービスは、この一覧には出てきません。
0歳から2歳までは、東京都の制度により、令和5年10月1日から第2子以降が無償化されました。さらに令和7年9月1日から第1子も対象に加わり、0歳から2歳まですべての児童の利用者負担が無償化されています。対象のサービスは、児童発達支援、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援です。
どちらの年齢でも、無償化のための手続きは必要ないと書かれています。ただし、事業所が無償化の対象であることを通所受給者証の記載で確認するため、受給者証の提示が求められます。また、無償化の対象になるのは利用者負担です。食費など、いま実費で負担しているものは、引き続き支払うことになります。
こども発達支援センターの相談事業
練馬区立のこども発達支援センターは、発達に心配のあるお子さんや障害のあるお子さんと家族を支援する施設です。対象は、発達に心配のある18歳までの児童です。所在地は光が丘三丁目1番1号で、連絡先は電話03-3975-6251です。開館日時は、月曜から土曜(祝休日、年末年始を除く)の午前9時から午後5時30分(土曜は5時まで)で、土曜は一部の事業のみの開館と書かれています。
公式ページには、「ことばが出ない、ことばが増えない」「名前を呼んでも振り向かない」「落ち着きがなく、集中して遊べない」「友だちとうまく遊べない」「運動面の発達が心配」といった例が挙げられ、気になることがあれば、まず相談してほしいとあります。
相談事業は予約制で、電話または来所で随時受け付けています。医師、心理士などの専門の職員が、発達相談や医療相談を行います。申し込みのときには、相談の内容やお子さんの様子などの聞き取りがあります。相談の流れの中で、来所のほかにオンライン相談ができることがあります。
発達相談では、相談員がお子さんの発達の様子をうかがいます。1時間から1時間30分程度かかり、「お子さんについて(相談票)」に記入して持参します。医療相談は、医師による相談です。初めての医療相談では、事前に発達検査があり、おおむね1時間かかります。発達検査や知能検査だけの申し込みはできません。医療相談では在籍園などでの様子もうかがうため、その項目を書面にまとめる場合の記入例と参考様式が公式ページにあります。二回目以降の医療相談の申し込みは、相談希望月の3か月前の初日(平日)の8時30分から受け付けます。
センターの通所支援・訪問支援・医療的ケア児相談窓口
発達相談や医療相談の結果、支援が必要と判断されたお子さんには、センターで通所支援が行われます。年齢等によってクラスが分かれていて、公式ページには、つぼみ組(0歳児・月1日)、つくし組(1歳半・週1日)、たんぽぽ組(2から5歳児・週2日)、就園児クラス(2歳児から・月2から4日)、ちゅうりっぷ組(2から5歳児)、ひかり(小学生から高校生・週1日)、そら組(未就園児・週1日)が挙がっています。児童福祉法に基づく児童発達支援と放課後等デイサービスのクラスには、法令上の規定による自己負担があります。クラスの空き状況は、お問い合わせくださいと書かれています。ひかりの新小学1年生の申し込みは、5月ごろに案内が掲載されます。
訪問事業としては、居宅訪問型児童発達支援と保育所等訪問支援があり、こちらも法令上の規定による自己負担があります。居宅訪問型児童発達支援の対象は、練馬区にお住まいで、重い障害や医療的ケアがあり、通所型の児童発達支援等を利用していない主に未就学のお子さんです。保育所等訪問支援の対象は、練馬区にお住まいで、保育園、幼稚園等に通園するお子さんです。
たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要なお子さんと家族のために、医療的ケア児相談窓口があります。平日午前9時から午後5時に、電話、オンライン、訪問、来所で相談でき、申し込みは03-3975-6251へ電話します。このほか、保護者の病気や休養などのときに、お子さんを一時的に預かる障害児一時預かり事業「なないろ」があります。
公式ページに載っていないことと、準備のしかた
次の点は、今回確認した練馬区の公式ページには載っていません。申請書類の細目、申請から交付までの日数、総合福祉事務所ごとの電話番号と受付時間、予約の要否、事業所の空き状況です。センターの通所支援のクラスの空き状況は、センターに問い合わせるよう書かれています。
準備のしかたとして、一つの例を挙げます。当ページの整理であり、自治体の義務や様式ではありません。お子さんの気になる様子を、いつ、どんな場面で見られたかという形で短いメモにしておくと、窓口やセンターでの聞き取りのときに話しやすくなります。センターの発達相談では相談票の記入があるため、公式ページからダウンロードして記入しておくこともできます。
迷ったときは、申請については管轄の総合福祉事務所の障害者支援係、発達の相談や通所支援についてはこども発達支援センターに連絡してください。

