児童(18歳未満)の利用においては、通常の余暇活動等の外出支援に加え、条件を満たすことで「通学等」の支援を利用することができます。ただし、通常の外出支援の支給決定を受けているだけでは通学に利用することはできず、通学のための利用手続きをあらためて行う必要があります。また、利用できる時間や日数、保護者の状況に関する要件、自己負担の仕組みなどが細かく定められています。
本稿では、豊島区の公式案内および「移動支援の手引き」に基づき、児童の対象条件、通学利用の要件と上限、申請から利用までの流れ、費用負担のルールについて詳しく解説します。
豊島区の移動支援において、児童(18歳未満)の対象者は以下のように定められています。
移動支援は、社会生活上必要不可欠な外出や余暇活動等の社会参加を目的とするサービスです。
区の公式案内において、「通年かつ長期にわたる外出(通所先の送迎含む)等の外出は対象外です。」と明記されています。
ただし、手引きには状況に応じた例外的な取り扱いも記載されているため、すべてが一律不可となるわけではありません。そして、通常は長期的な外出として対象外となる外出のうち、一定の要件を満たす場合に例外として認められているのが「通学等」の支援です。
児童が小・中学校、高等学校、特別支援学校などへ通学する際に移動支援を利用する場合、通常の移動支援とは異なる特別な利用要件と制限が設けられています。
通学支援の対象となるのは、小・中・高校、特別支援学校等に通う児童・生徒です。
利用が認められるためには、「保護者の就労等の要件があり」と手引きに明記されています。具体的には、保護者や同居家族が以下の事由等により、自力での送迎が著しく困難であると認められる必要があります。
通学支援には、1回あたりの利用時間および月ごとの日数に明確な基準が定められています。
既に通常の余暇活動などで移動支援の支給決定を受けている場合であっても、「通学で利用する場合には、あらためて利用手続きが必要となります。」
通学利用の申請を行い、区から承認されると、決定通知書および移動支援受給者証の備考欄等に通学のための利用時間や日数が個別に記載されます。受給者証に通学の記載がない状態では、通学目的でヘルパーを利用することはできません。
豊島区の移動支援では、利用時間に応じた「サービス費の自己負担」と、世帯の所得状況に応じた「負担上限月額」が設定されています。
区の公式案内における利用料の規定は以下のとおりです。
サービス費の3%の自己負担が発生する場合でも、世帯の所得区分に応じて1か月あたりの支払上限額(負担上限月額)が定められています。手引きの負担基準は以下のとおりです。
| 世帯区分 | 負担上限月額 | 備考 |
|---|---|---|
| 生活保護受給世帯 | 0円 | 費用負担なし |
| 住民税非課税世帯 | 12,300円 | 「12,300円」 |
| 住民税課税世帯 | 18,600円 | 一般世帯 |
豊島区の移動支援に関する時間・日数・金額の基準は、それぞれ異なる目的で定められています。混同を防ぐための整理は以下のとおりです。
| 項目区分 | 公式の数値・基準 | 適用条件・留意点 |
|---|---|---|
| 全体の利用上限 | 月50時間 | 手引き4頁・15頁Q14。「月50時間を上限として」設定(個別の支給決定による)。 |
| 通学支援の原則 | 1回30分・月23日まで | 手引き15頁Q14。片道30分を超える場合は事前相談が必要。 |
| 生活保護世帯負担 | 無料(上限0円) | 利用料負担なし。 |
| 一般の無料利用枠 | 月20時間まで | 月20時間までのサービス費自己負担は0円。 |
| 20時間超の負担率 | サービス費用の3% | 20時間超〜50時間までの利用分についてサービス費用の3%を負担。 |
| 非課税世帯の上限 | 月額12,300円 | 3%負担の合計がこの額に達した場合はそれ以上の支払いは不要。 |
| 課税世帯の上限 | 月額18,600円 | 3%負担の合計がこの額に達した場合はそれ以上の支払いは不要。 |
| 実費(交通費等) | 公費対象外(実費負担) | ヘルパー分の交通費や施設入場料等を含め自己負担。 |
公式手引き第6頁に記載されている、移動支援の申請からサービス利用開始までの標準的な手順は以下のとおりです。
```
【ステップ1:相談・申請・聞き取り調査】
・障害福祉課児童・障害児支援グループへ相談し、利用申請を行う。
・申請後、本人および家族からの聞き取り調査が実施される。
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【ステップ2:審査・支給決定】
・豊島区による審査を経て、支給時間・内容が決定される。
・決定通知書および「移動支援受給者証」が自宅へ送付される。
(通学利用の場合は、受給者証に通学の利用条件が記載される)
▼
【ステップ3:事業者への申し込み・契約】
・区の指定事業者へ利用者が直接申し込みを行う。
・移動支援受給者証を事業者に提示し、重要事項の説明を受けて契約を締結。
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【ステップ4:利用開始と自己負担金の支払い】
・契約に基づきヘルパーの派遣を受けて外出・通学支援を利用。
・利用実績に応じた自己負担金(3%分や実費等)を事業者に支払う。
```
豊島区役所の「障害福祉課児童・障害児支援グループ」に相談し、移動支援の利用申請を行います。通学利用を希望する場合は、保護者の就労状況等(勤務証明書など)を併せて伝えます。「申請後、ご本人、ご家族から聞き取り調査を行います。」と定められており、日常の外出状況や移動の困難さ、通学ルート等の詳細なヒアリングが行われます。
区による審査が行われ、必要と認められた利用時間や日数(月上限50時間以内)が決定されます。決定通知書とともに「移動支援受給者証」が交付されます。受給者証には、支給量(時間数)や負担上限月額、通学利用が認められた場合はその旨が記載されます。
利用者は、豊島区の移動支援事業者リスト等から事業者を自身で選択し、直接サービスの利用申し込みを行います。面談時に移動支援受給者証を提示し、具体的な支援計画(通学時間や待ち合わせ場所、交通手段など)を確認した上で事業者と利用契約を結びます。
契約に基づき、ガイドヘルパーによる付き添い支援が開始されます。月ごとの利用実績に応じて、自己負担金(20時間超の3%分など)およびヘルパーの交通費等の実費を事業者へ支払います。
移動支援事業は地域生活支援事業に位置づけられているため、国の障害福祉サービス(同行援護、行動援護、重度訪問介護等)や施設入所等の状況によって利用制限が設けられています。
以下のような状況にある場合は、原則として移動支援を利用できません。
ただし、視覚障害等により「同行援護」の支給決定を受けている児童について、手引きには重要な例外規定が明記されています。
国の制度である同行援護では通学への利用が認められないため、通学目的に限って区の移動支援事業を利用できる特例措置がとられています。該当する場合は窓口へご相談ください。
児童(18歳未満)の移動支援に関する申請手続き・相談窓口は、成人(18歳以上)の窓口とは異なり「児童・障害児支援グループ」が担当しています。
※窓口のフロア階数や専用の受付時間については、区役所の総合案内等でご確認いただくか、事前にお電話にてお問い合わせください。
すぐには利用できません。手引きに「通学で利用する場合には、あらためて利用手続きが必要となります。」と明記されているとおり、通常の余暇支援等とは別に通学利用のための審査と手続きが必要です。保護者の就労等の要件を満たしているか確認された後、受給者証に通学の利用時間や日数が記載されて初めて通学利用が可能となります。
別枠で追加されるわけではありません。移動支援全体の月上限は「月50時間を上限として」定められており、通学支援の利用時間もこの50時間の枠内に含まれます。通学利用は原則「1回30分(※)、月23日まで利用できます。」とされており、これを超える利用が必要な場合は事前相談が必要です。
生活保護受給世帯は無料です。その他の世帯では、毎月「20時間まで」の利用は無料(自己負担0円)となります。20時間を超えて50時間までの利用分については、「サービスに要した費用の3%」が自己負担となります。さらに、住民税非課税世帯の場合は「12,300円」、課税世帯の場合は「18,600円」の負担上限月額が設定されているため、3%の合計がこの上限を超えることはありません。ただし、ヘルパーの電車賃やバス代などの実費は公費対象外のため別途自己負担となります。
そのような利用はできません。手引きQ&Aにおいて、「本人から離れたところから見守りだけを行うことを目的とする利用はできません。」と明確に禁止されています。移動支援はガイドヘルパーが常時付き添い、安全を直接確保することを目的としたサービスです。
のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・都電早稲田駅徒歩1分)では、受給者証の申請や利用料のしくみについても、見学・ご相談の際にご案内しています。手続きが不安な段階からお声がけいただけます。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。