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渋谷区:保護者の就労・長期療養で登下校に付き添えない家庭の通学支援申請

最終更新:2026年10月24日
渋谷区の移動支援事業では、単独での外出が困難な障がいのある方に対して円滑な外出を支援する各種メニューが設けられています。その中でも「通学支援」は、休日の余暇活動等を支える一般的な移動支援とは異なり、保護者や家族の就労または病気等の事情によって毎日の登校・下校時に付き添うことが困難な障がい児の家庭を支援するために、「登校・下校時にヘルパーを派遣」する専用の支援枠です。渋谷区:保護者の就労・長期療養で登下校に付き添えない家庭の通学支援申請の絵

要約・対象となる家庭の条件

この通学支援は、お子さんに障がいがあることのみをもって無条件に利用できるものではありません。利用にあたっては「次の全てに該当」することが求められており、お子さん本人の要件と保護者の送迎困難要件の双方を満たす必要があります。また、就労等の状況に変化が生じて「要件を満たさなくなった場合には、支給終了」となります。

本制度の対象となる主な基本条件は次のとおりです。

  1. お子さん本人の要件
    • 渋谷区内に居住地(住民登録)を有していること
    • 移動に著しい困難があること
    • 身体障がい、知的障がい、精神障がいのいずれかを有していること
    • 都内特別支援学校、または公立の小学校・中学校に在籍している児童・生徒であること(※公立の通常学級に在籍している場合であっても、移動に著しい困難等の条件を満たせば一律に除外されるものではありません)
  1. 保護者・家庭側の要件(いずれかに該当すること)
    • 保護者の就労により送迎が困難であること:保護者が勤務しており、登下校の時間帯に付き添うことができない場合です。申請時には就労・就職内定証明書等の就労確認書類の提出が必要となります。
    • 保護者の長期療養または入院を要する病気等により送迎が困難であること:保護者自身が疾病の治療、長期療養、入院等を余儀なくされており、物理的に登下校の付き添いを行うことができない場合です。申請時には医師の診断書等の提出が必要となります。
  1. すでに一般の移動支援を受給している家庭の扱い
    • 休日のお出かけなどで既に渋谷区の移動支援の支給決定を受けている家庭であっても、通学支援を利用するためには「改めて申請が必要」となります。既存の受給者証をお持ちでも自動的に通学支援が使えるわけではなく、通学専用の申請書と就労確認書類等を提出して区の審査・認定を受ける必要があります。

本稿では、渋谷区で登下校の通学支援を申請する際の手続き手順、必要書類、対象となる通学経路の厳密なルール、月の利用時間上限と年間枠の仕組み、すでに受給中の方が勤務先変更や退職となった際の届出義務について詳しく解説します。

渋谷区の通学支援とは(一般移動支援との明確な違い)

制度の目的と位置づけ

移動支援事業は通常、社会生活上必要不可欠な外出や、余暇活動等の社会参加のための外出を支援する地域生活支援事業の一つです。

そのため、渋谷区では一般的な移動支援(余暇活動等の支援)とは明確に区分を分け、保護者の就労や長期療養・入院といった特別な事由によってどうしても登下校の付き添いができない家庭に限定して、登下校時にガイドヘルパーを派遣する「通学支援」を位置づけています。

就労支援型と余暇外出型の厳密な分離

この通学支援は、一般の移動支援とは別の区分で、運用上のルールも異なります。

対象となる通学経路と利用ルールの詳細

通学支援で利用できる移動経路は、児童の安全な登下校および放課後の過ごし方に配慮してあらかじめ定められています。どこへでも自由に移動できるわけではなく、指定された経路の範囲内でのみ利用が可能です。

認められている基本経路

ガイドラインにおいて掲載されている主な対象経路は以下のとおりです。

  1. 自宅 ↔ 学校(登校時または下校時)
  2. 自宅 ↔ 学校送迎バス停(スクールバスの発着場所までの送迎)
  3. 学校 → 放課後等デイサービス・放課後クラブ・日中一時支援(「学校から放課後等デイサービス・放課後クラブ・日中一時支援」への移動)
  4. 放課後等デイサービス・放課後クラブ → 自宅(放課後等デイサービスや放課後クラブからの帰宅)

※日中一時支援事業所からの帰宅経路については、放課後等デイサービスや放課後クラブとは取り扱いが異なり、無条件に同列の帰宅経路として利用できるわけではありません。個別の経路設定については窓口での確認が必要です。

1日の利用経路数の制限

通学支援の利用は、あらかじめ定められた経路の組み合わせにより、「1日2経路まで利用可能」、またはいずれか1つの片道利用とされています。
たとえば、朝に自宅から学校まで(1経路)と夕方に放課後等デイサービスから自宅まで(1経路)の合計2経路を利用する、あるいは朝に自宅からスクールバス停まで(1経路)のみを利用するといった運用になります。独立した移動支援を1日に3回以上利用するなど、何回でも自由に利用できる制度ではありません。

長期休暇期間(夏休み等)の特例ルール

学校が休みとなる夏休み、冬休み、春休みなどの長期休暇期間中には、利用できる経路に特別なルールが適用されます。

経路の適用外となる事項(学校内移動・親族介護など)

支給時間枠の仕組みと費用負担

月の基本支給量と年間枠の運用

通学支援における利用可能時間数は、原則として月24時間が基本上限として設定されます。ただし、実際の学校生活においては、学期中と長期休暇月とで通学日数が異なったり、下校時刻の変動があったりします。そのため、年間の総時間数の範囲内で柔軟に調整できる仕組みが採られています。

利用者負担額(費用)

渋谷区の移動支援事業における利用者負担額は、区の公式案内において「サービス費用の1割相当額」と記載されています。

移動手段の原則と禁止事項

通学支援における移動手段は、徒歩、公共交通機関(電車、路線バス等)、タクシーなどが認められています。
一方で、安全確保および事業用自動車に関する法規制の観点から、「ヘルパー自らが運転する車両…原則…認められません」と規定されています。ヘルパーが自身の自家用車を運転してお子さんを同乗させて送迎することは原則としてできません。

個別支援とグループ支援

通学支援の形態には、以下の2種類があります。

申請に必要な書類

渋谷区で通学支援の申請を行う際には、一般の移動支援申請書類とは異なる、通学専用の様式を含む以下の3つの書類が必要となります。

  1. 移動支援支給申請書兼利用者月額負担上限額認定申請書(通学支援)
    通学支援専用の申請書様式です。一般的な移動支援の申請書とは分かれておりますので、必ず通学支援用の様式を使用します。
  2. 世帯状況・収入等申告書
    世帯の構成状況および住民税の課税状況等を確認し、利用者負担上限月額を正しく判定するための申告書類です。
  3. 保護者の送迎困難事由を証明する書類(いずれか必須)
    • 保護者の就労による場合:就労・就職内定証明書(勤務先が発行した勤務形態や就労時間帯を証明するもの)
    • 保護者の病気・長期療養による場合:診断書等(長期療養や入院を要し、登下校の付き添いが困難である旨が記載された医師の診断書)

※ご家庭やお子さんの状況により、追加で書類の提出を求められる場合があります。

申請から利用開始までの手続きフロー

申請書を提出してから実際にヘルパーによる通学支援が開始されるまでには、区による審査・認定、事業所との契約など段階的な手続きが必要です。電話相談をしただけですぐに翌日からヘルパーが派遣されるわけではありませんので、計画的な準備が必要です。

ステップ1:事前相談と申請書類の入手・作成

渋谷区役所本庁舎2階の障がい者福祉課(担当係)の窓口または電話にて相談を行います。

ステップ2:障がい者福祉課への申請書提出

必要書類一式を障がい者福祉課へ提出します。

ステップ3:区による審査と支給決定(約2〜3週間)

渋谷区において提出書類の内容が審査され、通学支援の対象要件を満たしているか、必要な月間支給量はどの程度かが判断されます。

ステップ4:移動支援事業所との利用契約

受給者証が手元に届いたら、渋谷区に登録されている移動支援事業所の中から、通学支援の派遣に対応可能な事業所をご家庭自身で選定し、利用契約を締結します。

ステップ5:支援計画の調整とヘルパー派遣開始

事業所と具体的な登下校のルート、集合場所、学校や放課後等デイサービスとの連携方法、緊急連絡先などを細かく打ち合わせし、ヘルパー派遣のスケジュールを決定します。契約ヘルパーによる実際の通学支援が開始されます。

勤務状況や健康状態に変更が生じた場合の手続き(転職・退職時の重要ルール)

通学支援は保護者が就労または病気療養等により送迎できないことを前提として支給されている特別な支援枠です。そのため、申請時に提出した就労状況や健康状態に変更が生じた場合は、速やかに区へ届け出る義務があります。

勤務先や勤務地が変更になった場合

保護者が転職した場合や、同じ勤務先であっても勤務地・勤務時間帯が変更になり、登下校時間帯の送迎可否に影響が出る可能性がある場合は、変更後の新しい就労証明書を速やかに障がい者福祉課へ提出する必要があります。

退職した場合(最も重要な注意点)

保護者が仕事を退職した場合、通学支援の支給要件を満たさなくなるため、直ちに支給終了(取消)の手続きが必要となります。

疾病が回復した場合

保護者の病気療養や入院を理由に通学支援を受けていた場合で、病状が回復して付き添いが可能となった場合にも、同様に支給終了の届出が必要となります。

申請窓口案内・受付方法

通学支援の申請受付および相談は、渋谷区役所本庁舎2階の障がい者福祉課で受け付けています。障がいの種別によって担当係が分かれていますので、該当する係へご連絡ください。

担当窓口と連絡先

受付方法と開庁時間

公式案内では、「窓口及び電話にて随時受付」と記載されています。

よくある質問(FAQ)

Q1. すでに休日の余暇支援として渋谷区の移動支援受給者証を持っています。学校の登下校でもそのまま使えますか?

そのまま使うことはできません。「改めて申請が必要」となります。
休日の余暇活動等に利用する一般的な移動支援と、登下校に利用する通学支援は制度上明確に区分されています。すでに受給者証をお持ちの方であっても、通学支援を利用するためには、通学支援用の申請書および保護者の就労証明書や診断書等を提出し、区の審査を経て受給者証に通学支援の支給決定を受ける必要があります。また、一般移動支援の余り時間を通学支援に充てることも認められていません。

Q2. 祖母の介護で朝夕忙しく、子どもの登下校に付き添うことができません。通学支援を申請できますか?

親族の介護を理由とした申請は認められていません。
渋谷区の移動支援事業ガイドラインでは、「親族の介護…理由では…利用することはできません」と明確に定められています。通学支援の対象となる保護者要件は、保護者自身の就労、または保護者自身の長期療養・入院を要する病気等に限定されています。

Q3. 仕事を退職し、いま次の仕事を探しています。求職活動中も通学支援を継続して利用できますか?

求職活動中は利用できません。支給終了の手続きが必要です。
ガイドラインにおいて「退職後の求職活動中は通学支援を利用できません」と定められています。退職した時点で通学支援の利用要件を満たさなくなりますので、速やかに障がい者福祉課へ連絡して支給終了の手続きを行ってください。もし退職後に無届けのまま通学支援を利用し続けた場合、退職日以降に利用したサービス費用は全額自己負担となりますので十分にご注意ください。

Q4. 通学支援の帰りに、そのままヘルパーさんと一緒に公園に寄って遊んでから帰ることはできますか?

通学支援の枠だけで余暇活動へ立ち寄ることはできません。
通学支援は学校や放課後等デイサービス等から自宅へ直接帰宅するための移動を支援するものです。通学の帰りに余暇活動を行う場合は、通学支援の支給とは別に一般的な移動支援(余暇外出)の支給決定を受けている必要があり、さらに「通学支援の支給に加え、移動支援の支給が必要」となるとともに保護者の明確な同意が必要です。

Q5. 申請してから実際にヘルパーさんが利用できるようになるまで、どのくらいの日数がかかりますか?

区の審査・支給決定までに「約2~3週間」かかり、その後に事業所との契約が必要です。
申請書を提出した後、区が書類を審査して支給決定通知書および受給者証を郵送交付するまでに約2〜3週間を要します。受給者証が届いた後にご家庭自身で登録移動支援事業所を選んで契約を結び、ヘルパーの配置や運行ルートの調整を行う必要があります。事業所の空き状況によっては契約や派遣開始までにさらに日数がかかる場合もありますので、利用開始を希望する時期に向けて余裕をもって早めに手続きを始めてください。

出典・参考情報

本稿の記載内容は、渋谷区が公表している以下の公式情報に基づいています。

てらぴぁぽけっと早稲田教室の案内

この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

制度のこと、見学のときに一緒に確認できます

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