📣 放課後等デイサービスは 2027年4月 開所予定です(現在、指定申請の準備を進めています)
お問い合わせ・見学予約
🌱 のびのび発達ラボ|こどもの発達と学びの情報室(記事一覧へ)
ホーム > のびのび発達ラボ > 📋 手続き・制度 > 子どもの発達記録を生成AIに入力してよい?——相談文を作る前に隠したい情報
📋 手続き・制度

子どもの発達記録を生成AIに入力してよい?——相談文を作る前に隠したい情報

最終更新:2026年10月27日
「療育の相談文をうまくまとめたいけれど、生成AIを使っても大丈夫?」
「連絡帳の下書きをChatGPTで作るとき、子どもの様子を入力してもいいの?」
「子どもの発達記録が、AIの学習に使われて外部に出ないか心配」
ChatGPTなどの生成AIは、文章を要約したり考えを整理したりする際に便利な道具です。発達に関する困りごとを短い文章にまとめたり、園や療育の先生への連絡文を下書きしたりする際に、活用したいと考える保護者が増えています。
一方で、子どもの発達状況や特性、検査結果は、将来にも関わる慎重に扱うべき個人情報です。
結論として、生成AIを活用して相談文を下書きすること自体は可能ですが、子どもや家族が特定される情報や詳細な記録をそのまま入力してはいけません。
公的な指針を踏まえ、入力前に情報を適切に加工(マスキングや仮名化)し、安全に活用するためのルールを押さえておきましょう。子どもの発達記録を生成AIに入力してよい?——相談文を作る前に隠したい情報の絵

個人情報保護委員会の注意喚起と知っておくべきこと

個人情報保護委員会は、2023年6月に「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」を公表しています。この中では、利用者が個人情報を入力する際のリスクや注意点についても示されています。

特に注意したいのは、入力したプロンプト(指示文)がAIの機械学習に利用される可能性がある点です。初期設定のままでは、入力したテキストがAIの再学習に用いられ、別の利用者への回答として出力されるリスクがゼロではありません。

子どもの発達に関する記録は、プライバシーの中でも慎重な配慮が求められる情報です。「万が一外部に見られても個人が特定されない状態」にしてから入力することが鉄則です。

入力前に必ず隠したい5つの情報

生成AIに相談文の下書きを頼むときは、以下の5つの情報を削除するか別の表現に置き換えてください。

  1. 本人・家族・関係者の氏名(仮名にする)
    実名や友達の名前、担当者名はすべて伏せ、「本人(5歳男児)」「母」「担当の先生」などに置き換えます。
  2. 施設名・具体的な地域名(伏せる)
    園名、療育事業所名、市区町村名、病院名は削除し、「認可保育園」「療育事業所」「小児神経科」と一般化します。
  3. 生年月日・正確な日付(時期の表現にする)
    生年月日は特定につながるため、「年中(5歳)」「小学2年生」など学年や年齢の大まかな表現にします。
  4. 手帳番号・受給者証番号・詳細な検査スコア(伏せる)
    手帳や受給者証の番号は入力しません。発達検査の数値も詳細な表ではなく、「言葉の理解に比べ手先の作業に課題がある」など特徴の要約にとどめます。
  5. 顔写真や書類の撮影画像(添付しない)
    子どもの写真や検査結果票、連絡帳の原本写真をそのままアップロードするのは避けます。背景の名札や室内の様子から場所が特定される恐れがあります。

安全に入力するための置き換えチェック表

入力前の原文(避ける例)AIに入力する表現(安全な例)置き換えのポイント
「〇〇保育園に通う太郎(5歳3か月)」「都内在住の年中男児(5歳)」園名や実名を伏せ、学年と大まかな年齢にする
「〇〇療育センターの鈴木先生に相談した」「療育先の児童発達支援管理責任者」施設名や支援員の実名を伏せ、職種名にする
「WISC-IVの言語理解〇〇、処理速度〇〇」「言葉の理解に比べ作業の処理速度に差がある」詳細な数値を伏せ、支援で考慮したい傾向にする
「〇〇病院の小児科で診断書をもらった」「医療機関の発達外来を受診した」具体的な病院名を伏せ、受診した科の区分にする

相談文を作るための実践プロンプト例

個人情報を伏せたうえで、生成AIを思考整理の道具として使うための指示文の例です。

【目的】療育の担当者へ、家庭での最近の困りごとを相談する連絡帳の下書きを作成してください。
【対象】5歳(年中)の男児
【相談したい事実】
・園から帰宅後、靴をそろえることや着替えに強いこだわりがあり、思い通りにいかないとパニックになりやすい。
・家では落ち着くまで見守るようにしているが、対応に迷っている。
【依頼事項】
・家庭の現状が客観的に伝わる文章にしてください。
・200〜300字程度で、先生への相談の言葉で結んでください。

状況の骨組みだけを入力することで、プライバシーを守りながら相談文を整えられます。

利用時の設定と最終確認

AIサービスを利用する際は、設定画面で「履歴を学習データとして利用させない設定(オプトアウト)」を確認しておくと安心です。

また、生成AIが出力した文章は「たたき台」に過ぎません。医学的な助言の正確性が保証されているわけではないため、必ず保護者自身の目で確かめてください。

実際の支援方針や関わり方は、AIの出力だけで判断せず、担当の児童発達支援管理責任者や主治医、相談支援専門員と直接対話して決めていくことが大切です。

公式出典・参考情報

この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

制度のこと、見学のときに一緒に確認できます

のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・都電早稲田駅徒歩1分)では、受給者証の申請や利用料のしくみについても、見学・ご相談の際にご案内しています。手続きが不安な段階からお声がけいただけます。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。