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療育手帳と精神障害者保健福祉手帳の違いは?子どもの申請先・判定・更新を確認する

最終更新:2026年10月28日
手帳の申請を勧められたとき、療育手帳と精神障害者保健福祉手帳のどちらについて相談するのか分からず、戸惑うことがあります。厚生労働省は、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を障害者手帳の総称に含めていますが、根拠となる制度や対象はそれぞれ異なります。子どもの診断名だけで、家族が対象や等級を決めるものではありません。この記事では二つの手帳を分けて説明し、担当窓口へ確認する順番を整理します。[1]手帳の対象、判定、窓口、更新をそれぞれ分けて確認しましょう。

相談前に確かめること

手続き手帳の正式名称を確かめ、自治体の担当窓口へ対象と申請方法を聞く。
資料診断書や判定の案内は、申請する手帳の制度に沿って確かめる。
相談受けたい支援について、手帳の必要性や個別の利用条件を担当機関へ聞く。

二つの手帳は対象と制度が異なる

厚生労働省の説明では、療育手帳は、児童相談所又は知的障害者更生相談所において知的障害があると判定された人に交付されます。一方、精神障害者保健福祉手帳は、一定程度の精神障害の状態にあることを認定するものです。どちらも「障害者手帳」と呼ばれることがありますが、名前が似ていることを理由に、同じ申請書、同じ判定方法で進むとは考えないようにします。[1]

相談のはじめには、紹介された制度の正式名称を確認してください。「療育に通っているので療育手帳が必要なのか」「医師に精神の手帳の相談を勧められたのか」など、きっかけも伝えると、どの担当に尋ねるか整理できます。家族が二つの制度の優劣を決めることよりも、今知りたい支援と子どもの状況を分けて説明することが、確認の出発点になります。[1]

療育手帳の判定基準や名称は自治体に確認する

療育手帳制度は、厚生労働省の概要資料では、昭和48年の通知を根拠とし、各自治体が独自に実施要綱を定めて運用するものと説明されています。国の概要には重度をA、それ以外をBとする区分が示されていますが、各自治体が区分を細分化することも可能とされています。自治体によって判定基準等を定めているため、住んでいる地域の取扱いを担当窓口へ確認します。[2・PDF1頁][1]

知能検査の数値を一つ挙げて「全国でこの数値以下なら取得できる」と説明することは適切ではありません。厚生労働省の案内も、具体的な手続きは居住する市町村の障害福祉担当窓口等へ問い合わせるよう求めています。検査結果を既に持っている場合は、提出が必要か、改めて判定を受けるか、判定先はどこかを聞きましょう。独自の名称で案内されているときも、療育手帳制度のことか確認してください。[2・PDF1頁][1]

精神の手帳は診断名だけで等級が決まらない

精神障害者保健福祉手帳について、厚生労働省は、精神疾患の状態と能力障害の状態の両面から総合的に判断すると説明しています。障害等級は1級から3級までです。このため、特定の診断名が付いたことと、手帳の交付や特定の等級に該当することは、同じ判断ではありません。子どもの診断名を聞いただけで「確実に取得できる」「この等級になる」と決めつけず、医師や窓口に相談します。[1][3・PDF3頁]

実施要領では、手帳は一定の精神障害の状態を認定して交付し、各種の支援策が講じられることを促進する目的の制度とされています。知的な遅れを伴わない発達の特性について相談したい場合も、家族だけで対象・対象外を決めるのではなく、手帳の制度として何を確認する必要があるかを尋ねてください。病名の一覧から自己判定する代わりに、現在受けている診療や、生活で困っていることを伝えます。[1][3・PDF3頁]

精神の手帳を診断書で申請するときの条件

厚生労働省の実施要領は、診断書による申請の場合、精神障害に係る初診日から6か月を経過した日以後の診断書としています。ここでいう初診日は、この手帳の申請に関係する精神障害についてのものです。家族が初診日を推測して申請日を決めず、医療機関と窓口に確認してください。診断書は所定の様式に沿って医師が作成する書類で、家庭のメモで代わりになるものではありません。[3・PDF3頁]

同じ要領には、精神障害を支給事由とする年金給付を受けていることを証する書類による申請や、マイナンバーを活用した情報連携の条件も示されています。すべての申請者が確実に同じ添付書類になるという説明にはできません。子どもの申請で何を用意するかは市町村へ確認し、診断書を依頼する場合は、様式、記載を依頼する医療機関、提出先を先に確かめましょう。[3・PDF3頁]

判定する機関と書類を出す窓口を分ける

療育手帳の対象の判定については児童相談所又は知的障害者更生相談所が示されている一方、具体的な手続きの問い合わせ先としては市町村の障害福祉担当窓口等が案内されています。判定をする機関と、最初に相談や受付をする窓口が同じとは限りません。家族は、予約が必要な手続きは何か、書類はどこへ出すかを一つずつ聞き、窓口名と連絡先を控えておくと整理しやすくなります。[1][3・PDF3頁]

精神障害者保健福祉手帳は、市町村長を経て都道府県知事等に申請する仕組みです。実施要領では、申請に係る人が18歳未満の場合、現に監護する人の氏名、住所、連絡先、続柄を申請書に記載することも示されています。申請書の本人欄と保護者等の欄で迷った場合は、独自に省略せず受付窓口へ尋ねてください。自治体の案内に沿って、提出方法と必要事項を確認します。[1][3・PDF3頁]

利用したい支援の条件は制度ごとに聞く

厚生労働省は、手帳の交付を受けた人が障害者総合支援法に基づく支援の対象となることや、自治体・事業者が独自に提供するサービスもあることを案内しています。ただし、一つの手帳を取得すると、交通、公共施設、学校などのすべての支援が全国一律に利用できるという説明ではありません。利用したい制度やサービスの担当者へ、対象となる手帳の種類、等級、有効期限などの条件を確認してください。利用前の申込みが必要か、当日に提示する物があるかも、受けたいサービスの案内に沿って確かめます。相談時には制度の正式名称を控え、説明された内容が手帳そのものの手続きなのか、個別のサービスの条件なのかを分けておくと、後で担当者へ聞き直す際にも役立ちます。[1]

家族で整理する際には、「知りたい支援」「担当する機関」「確認した条件」「次に用意するもの」を分けて書く方法があります。手帳の申請窓口で受けた案内と、サービス提供先での利用手続きも区別しましょう。割引や助成の有無をほかの家庭の例だけで判断せず、現在の案内を確認します。学校への相談を希望する場合も、手帳の提示が必要なのか、別の資料で状況を伝えられるかを学校等へ尋ねます。[1]

通所受給者証は障害者手帳と別の確認

児童発達支援や放課後等デイサービス等の通所給付決定は、手帳の交付とは別の手続きです。こども家庭庁の令和8年3月版の事務資料では、医学的診断名又は障害者手帳を有することは必須要件ではなく、支援の必要性等を確認する取扱いが示されています。「受給者証を持っているので手帳も取得済み」「手帳がないので通所支援は申請できない」と、二つの書類を同一のものとして扱わないようにします。[4・PDF3,4頁]

ただし、手帳が必須でないことは、通所支援の対象確認や必要な情報の提出がないという意味ではありません。市町村が状態や支援の必要性を確認します。窓口には、手帳の申請について聞きたいのか、通所支援の申請について聞きたいのかを伝えてください。複数の書類を持っている場合は、それぞれの正式名称と有効期間を並べて確かめると、どの更新や変更を相談するのか分けやすくなります。[4・PDF3,4頁]

更新と再判定の時期を同じにしない

精神障害者保健福祉手帳の実施要領は、有効期限を2年間とし、延長を希望する場合は更新手続きが必要としています。更新申請は有効期限の日の3か月前から行うことができ、有効期限を超過している場合も更新申請を行うことができます。手帳の記載を見ながら、次の手続きの相談時期と、診断書等の準備が必要かを窓口へ確認してください。申請済みと更新が認められたことも区別します。[3・PDF7頁][1]

療育手帳は自治体が判定基準等を定めて運用する制度なので、精神の手帳と同じ2年更新だとは説明できません。再判定等の案内については交付元の自治体へ確認します。引っ越しや氏名変更などがある場合も、それぞれの手帳の担当窓口で手続きの有無を聞きましょう。家族の予定表には、手帳の正式名称、記載されている期限や次回の案内、問い合わせ先を別々に残す方法があります。[3・PDF7頁][1]

取得への迷いは具体的な心配を窓口へ伝える

「周囲への伝え方が心配」「将来どのように使うのか分からない」と感じる場合は、何が心配かを分けて窓口へ相談してください。ここで確認した手帳の制度説明だけから、進学・就職での取扱いや情報の伝わり方について、すべての場面で不利益がない、確実に秘密になると断定することはできません。特定の手続きで提示が必要か、情報がどの目的で使われるかを、その担当機関に確認することが必要です。[3・PDF9頁]

また、精神の手帳は、認定対象となる精神障害の状態がなくなった場合の返還についても実施要領に定めがあります。「いつでも自由に手放せる」「期限を過ぎれば何も相談しなくてよい」と一律に考えず、状態の変化や今後の手続きは交付窓口へ相談しましょう。取得、更新、変更、返還はそれぞれ別の確認事項です。子どもの成長に伴って状況が変わったときは、以前の説明から何が変わったかを伝えてください。[3・PDF9頁]

よくある質問

診断名だけで手帳の種類や等級は決まりますか?

決まりません。療育手帳は知的障害の判定等について自治体の取扱いを確認します。精神障害者保健福祉手帳は精神疾患の状態と能力障害の状態の両面から総合的に判断されます。[1]

精神の手帳の診断書はいつのものですか?

診断書による申請では、精神障害に係る初診日から6か月を経過した日以後の診断書とされています。年金書類等による申請の取扱いもあるため、用意する書類は市町村へ確認してください。[3・PDF3頁]

手帳がなければ通所受給者証も申請できませんか?

通所給付決定では医学的診断名又は障害者手帳は必須要件とされていません。ただし、市町村による対象や支援の必要性の確認があります。手帳と受給者証は別の手続きです。[4・PDF3,4頁]

二つの手帳の更新時期は同じですか?

同じとは限りません。精神の手帳は2年の有効期限と更新手続きが定められています。療育手帳の再判定等は交付元の自治体へ確認してください。[3・PDF7頁][1]

出典

公式原本の確認日:2026年10月28日。申請の必要書類や個別の取扱いは、お住まいの自治体・関係機関へ確認してください。

てらぴぁぽけっと早稲田教室の案内

この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

制度のこと、見学のときに一緒に確認できます

のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・都電早稲田駅徒歩1分)では、受給者証の申請や利用料のしくみについても、見学・ご相談の際にご案内しています。手続きが不安な段階からお声がけいただけます。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。