
保育園と療育の併用とは、平日のうち決まった曜日や時間帯に療育事業所へ通所し、それ以外の時間や曜日は通常の保育園生活を送る通所形態です。
集団生活の中では、周囲の音や視覚刺激が多いために指示が通りにくかったり、自由遊びから一斉活動への移行に時間がかかったりすることがあります。個別療育や小集団療育では、お子さん一人ひとりの発達特性や感覚の過敏さ・鈍麻に合わせた丁寧なアプローチを行い、できた体験や自信を積み重ねていきます。療育で獲得した工夫や落ち着く過ごし方を保育園の先生方と共有することで、園での困りごとの軽減に向けて園や事業所と相談しながら進めます。
併用を進めるにあたっては、園や事業所と相談しながら、以下のステップで進めます。
中野区で就学前の発達相談や療育の相談を行う場合、最初の公的な相談窓口はお住まいの地域を担当する「すこやか福祉センター」です。すこやか福祉センターで相談を行った後、必要に応じて中野区立療育センターアポロ園での専門相談や、障害福祉課での受給者証申請へと進みます。
中野区には地域ごとに4か所のすこやか福祉センターがあります。障害児通所支援を利用したいときは、お住まいの地域を担当するセンターに相談します(中野区の案内)。
| 施設名 | 所在地 | 電話番号 | 受付日時 |
|---|---|---|---|
| 中部すこやか福祉センター | 中野区中央3-19-1 | 03-3367-7788 | 月〜土 8:30〜17:00(祝日・年末年始除く) |
| 北部すこやか福祉センター | 中野区江古田4-31-10 | 03-3388-0240 /03-3389-4321 | 月〜土 8:30〜17:00(祝日・年末年始除く) |
| 南部すこやか福祉センター | 中野区弥生町5-11-26 (みなみらいず内) | 03-3380-5551 /03-3382-1750 | 月〜土 8:30〜17:00(祝日・年末年始除く) |
| 鷺宮すこやか福祉センター | 中野区若宮3-58-10 | 03-3336-7111 | 月〜土 8:30〜17:00(祝日・年末年始除く) |
中野区立療育センターアポロ園は、さまざまな発達上の課題や障害のあるお子さんやその保護者に対して、専門の職員が支援を行っている区立の施設です。
保育園と療育を併用する際、最も大切なのは保育園との事前の相談と情報共有です。保護者が一方的に決めてしまうのではなく、園側の体制や一日の活動スケジュールを考慮しながら進めることで、円滑な協力関係を築くことができます。
中野区では、児童発達支援事業所の専門スタッフが保育園や幼稚園を直接訪問し、集団生活に適応できるよう専門的な支援を行う「保育所等訪問支援」も実施されています。園の先生方と療育の専門職が直接対話し、環境調整や関わり方の工夫を共有できるため、併用とあわせて検討される制度です。
児童発達支援事業所を利用するためには、中野区が発行する「障害児通所受給者証」が必要です。受給者証は、医師の診断書や所定の相談記録等に基づき、支援の必要性が認められた場合に交付されます。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| ステップ1: 初回相談 | お住まいの地域を担当するすこやか福祉センターへ相談し、お子さんの様子や併用の希望を伝えます。 |
| ステップ2: 事業所の見学 | 利用を希望する児童発達支援事業所を見学し、受け入れ枠やプログラム内容、通所可能日時を確認します。 |
| ステップ3: 申請書類の提出 | 障害福祉課認定給付係へ受給者証の交付申請書、障害児支援利用計画案(セルフプランまたは相談支援事業所作成)等を提出します。 |
| ステップ4: 支給決定と交付 | 中野区による審査・面談を経て、支給量(月あたりの利用可能日数)が決定され、通所受給者証が交付されます。 |
| ステップ5: 事業所との契約 | 交付された受給者証を事業所に提示し、利用契約を締結して通所を開始します。 |
国の制度により、満3歳になって初めての4月1日から小学校入学前の3年間(3歳児〜5歳児)は、児童発達支援の利用者負担が無償化されています。
さらに中野区では、令和7年9月分より中野区独自の助成制度が導入され、0歳から2歳までの児童発達支援等の利用者負担についても無償化されました。これにより、中野区において対象サービスを利用する就学前のすべての児童の利用者負担額が無償化されています(教材費やおやつ代などの実費負担を除く)。
なお、所得区分に応じた国の利用者負担上限月額(参考基準)は以下のとおりです。
保育園と療育の併用を効果的に進めるためには、日々のちょっとした気づきや変化を記録し、関係者間で共有することが大切です。忙しい日常の中でも無理なく記録できるよう、要点を絞った「3分観察メモ」の例を作成しました。
| 観察場面 | お子さんの様子(具体例) | 家庭での関わり・工夫 | 保育園・事業所への共有事項 |
|---|---|---|---|
| 朝の登園時・着替え | 衣服のタグを嫌がり、着替えに時間がかかる。急かすとパニックになる。 | 前日に着る服を本人が2択で選ぶ。絵カードで順番を示す。 | 感覚過敏の傾向があるため、肌着の素材に配慮している旨を共有。 |
| 集団活動・指示理解 | 全体への呼びかけでは動かないが、個別で肩を優しく叩いて名前を呼ぶと注目できる。 | 1対1で視線を合わせ、短い言葉で「靴を履こう」と伝える。 | 園の先生にも全体指示の後に個別で声をかけてもらうよう依頼。 |
| 降園後・帰宅時 | 園を出た直後にぐずりやすかったり、床に寝そべったりする。 | 園で頑張った疲れを受け止め、静かな部屋で15分ほど落ち着く時間を取る。 | 帰宅後の疲労度を療育事業所に伝え、通所日の課題量を調整してもらう。 |
保育園と療育を併用しながら年長(5歳児)を迎えると、小学校就学に向けた準備が本格化します。通常学級、特別支援学級(固定学級・通級指導学級)、特別支援学校など、お子さんの特性に最も適した教育環境を考えるための公的な相談が「就学相談」です。
A: 園の運営方針や通所時間帯により扱いが異なります。例えば、午後の時間帯に早退して療育へ向かう場合や、週に1日療育の通所日として園をお休みする場合などがあります。保育園の出席扱いや送迎のルールについては、必ず通園中の保育園と事前にご相談・ご確認ください。
A: 中野区の公式ホームページに「障害児通所支援事業所一覧」が掲載されています。また、サービスの利用を考えるときは、お住まいの地域を担当するすこやか福祉センターに相談すると、支援の方法を一緒に考えてもらえます(中野区の案内)。
A: 中野区における児童発達支援の利用申請では、医師の診断書のほか、すこやか福祉センターや相談機関での相談記録、専門機関の意見書などに基づいて支給決定が行われる場合があります。診断書の要否や有効な確認書類については、申請前に各地域のすこやか福祉センターまたは障害福祉課認定給付係へご確認ください。
A: 園の行事予定や一日の流れに配慮しながら、「園での生活をより過ごしやすくするために、専門機関の力も借りたい」と伝えて、園と相談しましょう。児童発達支援には、保育園や幼稚園と連携する「保育所等訪問支援」もあります(中野区の案内)。
中野区にお住まいのご家庭で、保育園と両立しながら丁寧な個別療育をご検討中の方は、「てらぴぁぽけっと早稲田教室」へもぜひご相談ください。
未就学児(0〜6歳)を対象に、言語聴覚士・公認心理師・精神保健福祉士・保育士など多職種の専門スタッフが、お一人おひとりの発達ペースに寄り添う療育を提供します(教室の案内ページより)。
のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・都電早稲田駅徒歩1分)では、受給者証の申請や利用料のしくみについても、見学・ご相談の際にご案内しています。手続きが不安な段階からお声がけいただけます。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。