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中野区で、保育園と療育を併用するときの相談先と進め方

最終更新:2026年10月23日
保育園での集団生活が始まり、先生から「お友達とのやりとりで少し気になる場面があります」「一斉指示のときに切り替えが難しいことがあります」と声をかけられたとき、保護者の方は深い戸惑いや不安を感じることがあります。「保育園に通い続けながら、個別の療育も受けられるのだろうか」「園を休ませなければいけないのか、それとも両立できる仕組みがあるのか」と悩むのは、お子さんの健やかな育ちを真剣に願っているからこそです。
中野区では、保育所等に通いながら児童福祉法に基づく児童発達支援(療育)を併用して利用することが制度上位置づけられています。園での集団生活で社会性や生活習慣を育みつつ、療育事業所で専門スタッフによる個別の関わりや少人数での丁寧なサポートを受けることは、お子さんが集団生活をより過ごしやすくするための有効な選択肢となります。ここでは、中野区における公式の相談窓口、保育園との情報共有の進め方、受給者証の申請手続き、そして家庭でできる観察のポイントを詳しく整理して解説します。中野区で、保育園と療育を併用するときの相談先と進め方の絵

01. 保育園と療育を併用する目的と進め方の全体像

保育園と療育の併用とは、平日のうち決まった曜日や時間帯に療育事業所へ通所し、それ以外の時間や曜日は通常の保育園生活を送る通所形態です。

集団生活の中では、周囲の音や視覚刺激が多いために指示が通りにくかったり、自由遊びから一斉活動への移行に時間がかかったりすることがあります。個別療育や小集団療育では、お子さん一人ひとりの発達特性や感覚の過敏さ・鈍麻に合わせた丁寧なアプローチを行い、できた体験や自信を積み重ねていきます。療育で獲得した工夫や落ち着く過ごし方を保育園の先生方と共有することで、園での困りごとの軽減に向けて園や事業所と相談しながら進めます。

併用を進めるにあたっては、園や事業所と相談しながら、以下のステップで進めます。

  1. 家庭での観察と保育園との情報共有: 園での様子や困りごとを担任の先生と確認します。
  2. 中野区の地域相談窓口への相談: 地域を担当するすこやか福祉センターへ相談します。
  3. 療育事業所の情報収集と見学: お子さんに合った事業所を見学・体験します。
  4. 受給者証の申請と支給決定: 中野区役所障害福祉課へ申請を行います。
  5. 事業所との契約と利用開始: 園と事業所のスケジュールを調整し、利用を開始します。

02. 中野区における公式の相談窓口

中野区で就学前の発達相談や療育の相談を行う場合、最初の公的な相談窓口はお住まいの地域を担当する「すこやか福祉センター」です。すこやか福祉センターで相談を行った後、必要に応じて中野区立療育センターアポロ園での専門相談や、障害福祉課での受給者証申請へと進みます。

中野区内 4か所のすこやか福祉センター

中野区には地域ごとに4か所のすこやか福祉センターがあります。障害児通所支援を利用したいときは、お住まいの地域を担当するセンターに相談します(中野区の案内)。

施設名所在地電話番号受付日時
中部すこやか福祉センター中野区中央3-19-103-3367-7788月〜土 8:30〜17:00(祝日・年末年始除く)
北部すこやか福祉センター中野区江古田4-31-1003-3388-0240
/03-3389-4321
月〜土 8:30〜17:00(祝日・年末年始除く)
南部すこやか福祉センター中野区弥生町5-11-26
(みなみらいず内)
03-3380-5551
/03-3382-1750
月〜土 8:30〜17:00(祝日・年末年始除く)
鷺宮すこやか福祉センター中野区若宮3-58-1003-3336-7111月〜土 8:30〜17:00(祝日・年末年始除く)

中野区立療育センターアポロ園

中野区立療育センターアポロ園は、さまざまな発達上の課題や障害のあるお子さんやその保護者に対して、専門の職員が支援を行っている区立の施設です。

03. 保育園との事前の相談と連携の進め方

保育園と療育を併用する際、最も大切なのは保育園との事前の相談と情報共有です。保護者が一方的に決めてしまうのではなく、園側の体制や一日の活動スケジュールを考慮しながら進めることで、円滑な協力関係を築くことができます。

園へ相談する際の具体的なステップ

  1. 面談の申し出: 送迎時の立ち話ではなく、「園での様子や今後の支援について少し相談したい」と伝え、個別面談の時間を設けてもらいます。
  2. 事実ベースでの状況共有: 「家庭では着替えに時間がかかる」「園では一斉指示のときにどのように過ごしているか」など、具体的な場面ごとの事実を共有します。
  3. 療育の検討を伝える: 「すこやか福祉センターに相談したところ、個別の療育を併用してみることを勧められた」という公的相談の経緯を伝えます。
  4. 曜日と時間帯のすり合わせ: 園の主活動(散歩、体操、行事の練習など)にできるだけ重ならない曜日や時間帯(例えば降園後や週1回の午後など)を相談します。
  5. 情報共有方法の確認: 療育事業所で作成される「個別支援計画」の共有や、連絡帳を通じた定期的な情報共有について合意します。

保育所等訪問支援の活用

中野区では、児童発達支援事業所の専門スタッフが保育園や幼稚園を直接訪問し、集団生活に適応できるよう専門的な支援を行う「保育所等訪問支援」も実施されています。園の先生方と療育の専門職が直接対話し、環境調整や関わり方の工夫を共有できるため、併用とあわせて検討される制度です。

04. 中野区の通所受給者証申請と利用者負担

児童発達支援事業所を利用するためには、中野区が発行する「障害児通所受給者証」が必要です。受給者証は、医師の診断書や所定の相談記録等に基づき、支援の必要性が認められた場合に交付されます。

受給者証の申請窓口

申請から利用開始までの手続き

手順内容
ステップ1: 初回相談お住まいの地域を担当するすこやか福祉センターへ相談し、お子さんの様子や併用の希望を伝えます。
ステップ2: 事業所の見学利用を希望する児童発達支援事業所を見学し、受け入れ枠やプログラム内容、通所可能日時を確認します。
ステップ3: 申請書類の提出障害福祉課認定給付係へ受給者証の交付申請書、障害児支援利用計画案(セルフプランまたは相談支援事業所作成)等を提出します。
ステップ4: 支給決定と交付中野区による審査・面談を経て、支給量(月あたりの利用可能日数)が決定され、通所受給者証が交付されます。
ステップ5: 事業所との契約交付された受給者証を事業所に提示し、利用契約を締結して通所を開始します。

利用者負担額(中野区独自無償化を含む)

国の制度により、満3歳になって初めての4月1日から小学校入学前の3年間(3歳児〜5歳児)は、児童発達支援の利用者負担が無償化されています。

さらに中野区では、令和7年9月分より中野区独自の助成制度が導入され、0歳から2歳までの児童発達支援等の利用者負担についても無償化されました。これにより、中野区において対象サービスを利用する就学前のすべての児童の利用者負担額が無償化されています(教材費やおやつ代などの実費負担を除く)。

なお、所得区分に応じた国の利用者負担上限月額(参考基準)は以下のとおりです。

05. 家庭・保育園・事業所をつなぐ「3分観察メモ」

保育園と療育の併用を効果的に進めるためには、日々のちょっとした気づきや変化を記録し、関係者間で共有することが大切です。忙しい日常の中でも無理なく記録できるよう、要点を絞った「3分観察メモ」の例を作成しました。

家庭での観察記録シート例

観察場面お子さんの様子(具体例)家庭での関わり・工夫保育園・事業所への共有事項
朝の登園時・着替え衣服のタグを嫌がり、着替えに時間がかかる。急かすとパニックになる。前日に着る服を本人が2択で選ぶ。絵カードで順番を示す。感覚過敏の傾向があるため、肌着の素材に配慮している旨を共有。
集団活動・指示理解全体への呼びかけでは動かないが、個別で肩を優しく叩いて名前を呼ぶと注目できる。1対1で視線を合わせ、短い言葉で「靴を履こう」と伝える。園の先生にも全体指示の後に個別で声をかけてもらうよう依頼。
降園後・帰宅時園を出た直後にぐずりやすかったり、床に寝そべったりする。園で頑張った疲れを受け止め、静かな部屋で15分ほど落ち着く時間を取る。帰宅後の疲労度を療育事業所に伝え、通所日の課題量を調整してもらう。

06. 就学を見据えた相談(学務課 特別支援教育係)

保育園と療育を併用しながら年長(5歳児)を迎えると、小学校就学に向けた準備が本格化します。通常学級、特別支援学級(固定学級・通級指導学級)、特別支援学校など、お子さんの特性に最も適した教育環境を考えるための公的な相談が「就学相談」です。

FAQ(よくある質問)

Q1. 保育園に通いながら療育に通う場合、園を休む扱いになりますか?

A: 園の運営方針や通所時間帯により扱いが異なります。例えば、午後の時間帯に早退して療育へ向かう場合や、週に1日療育の通所日として園をお休みする場合などがあります。保育園の出席扱いや送迎のルールについては、必ず通園中の保育園と事前にご相談・ご確認ください。

Q2. 利用する児童発達支援事業所はどのように探せばよいですか?

A: 中野区の公式ホームページに「障害児通所支援事業所一覧」が掲載されています。また、サービスの利用を考えるときは、お住まいの地域を担当するすこやか福祉センターに相談すると、支援の方法を一緒に考えてもらえます(中野区の案内)。

Q3. 併用を始めるにあたり、医師の診断書は必ず必要ですか?

A: 中野区における児童発達支援の利用申請では、医師の診断書のほか、すこやか福祉センターや相談機関での相談記録、専門機関の意見書などに基づいて支給決定が行われる場合があります。診断書の要否や有効な確認書類については、申請前に各地域のすこやか福祉センターまたは障害福祉課認定給付係へご確認ください。

Q4. 保育園の先生に療育の利用を反対されることはありませんか?

A: 園の行事予定や一日の流れに配慮しながら、「園での生活をより過ごしやすくするために、専門機関の力も借りたい」と伝えて、園と相談しましょう。児童発達支援には、保育園や幼稚園と連携する「保育所等訪問支援」もあります(中野区の案内)。

てらぴぁぽけっと早稲田教室のご案内

中野区にお住まいのご家庭で、保育園と両立しながら丁寧な個別療育をご検討中の方は、「てらぴぁぽけっと早稲田教室」へもぜひご相談ください。

未就学児(0〜6歳)を対象に、言語聴覚士・公認心理師・精神保健福祉士・保育士など多職種の専門スタッフが、お一人おひとりの発達ペースに寄り添う療育を提供します(教室の案内ページより)。

出典・参考リンク

この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

制度のこと、見学のときに一緒に確認できます

のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・都電早稲田駅徒歩1分)では、受給者証の申請や利用料のしくみについても、見学・ご相談の際にご案内しています。手続きが不安な段階からお声がけいただけます。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。