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🧭 年齢・場面別

発達に特性のある子の災害避難はどう備える?福祉避難所と個別避難計画の相談手順

最終更新:2026年10月28日
災害のとき、子どもが慣れない場所で過ごせるか、どこへ避難すればよいか、心配になることがあります。内閣府のガイドラインは、知的障害や精神障害、発達障害のある人の中には、急な環境の変化などにより一般の避難所で過ごすことに困難を伴う場合があるとしています。ただし、診断名だけで避難先が一律に決まるわけではありません。福祉避難所の受入対象、名簿の扱い、個別避難計画の相談を、住んでいる市町村で確かめる順番に整理します。[1・PDF26頁]避難先、必要な配慮、連絡と情報共有の方法を平時に相談しましょう。

相談前に確かめること

手続き市町村に福祉避難所の受入対象と、直接避難の事前調整を確認する。
資料避難に必要な支援を伝え、名簿や個別避難計画の相談先を聞く。
相談名簿と計画の情報を誰にどう提供するか、説明を受けて確認する。

子どもに必要な配慮を場面から整理する

福祉避難所の確保・運営ガイドラインは、障害特性により急激な環境の変化に対応することが難しい場合など、一般の避難所で過ごすことに困難を伴う人がいることを示しています。すべての子どもが同じ困難を抱えると決めるのではなく、家族は普段の生活で本人が困っている場面を整理してみましょう。場所、周囲の音、説明の受け方など、具体的に話せる内容から相談の準備をします。[1・PDF26,37頁]

例えば、「大人数の場所では説明を聞き取りにくい」「予定を写真で伝えると確認しやすい」といった、家庭が把握している様子をメモする方法があります。これは相談で伝える内容の例で、特定の方法がどの子にも確実に有効だと決めるものではありません。ガイドラインにも、分かりやすい言葉、絵カードや写真等を用いた情報伝達の配慮例が示されています。本人に合う方法や、避難先で相談したい配慮を担当者へ伝えます。[1・PDF26,37頁]

福祉避難所の受入対象と一般避難所を確認する

指定福祉避難所は、より専門的な支援や援護の必要性の高い避難者のために確保されるものです。市町村は受入対象者等を公示し、周知することが求められています。福祉避難所という名前が付いているだけで、希望する人が誰でも同じように利用できるとは限りません。子どもがどの施設の受入対象に当たるか、家族はどう扱われるかなど、自治体の現在の案内を確認してください。[1・PDF24,26頁]

また、福祉避難所を確実に「一般避難所を経た後にしか行けない場所」と説明することもできません。ガイドラインには直接避難する人の事前調整が示される一方、全員が直接避難できない場合には、一般の避難所に要配慮者スペースを設けて一時的に避難し、その後移送する方法を検討することも示されています。自分の家族について、どの避難先と移動方法を相談するかを確認します。[1・PDF24,26頁]

避難行動要支援者名簿の相談をする

内閣府の取組指針は、自ら避難することが困難で、円滑かつ迅速な避難の確保のために特に支援を要する人を避難行動要支援者とする法律の規定を説明しています。名簿に掲載する人の範囲は、市町村の地域防災計画で定める事項です。障害の診断や手帳の有無だけで全国同じ対象と決めず、子どもの状況を伝え、名簿の対象や相談方法を市町村へ確認してください。[2・PDF14,30,43頁]

名簿には、氏名、生年月日、住所又は居所、連絡先、避難支援等を必要とする事由などを記載する取扱いがあります。登録の案内を受けたら、何を記載し、情報がどのように使われるかを聞きましょう。名簿に載ることだけで、救助や避難先の確保が確実に保証されると考えるのではなく、誰とどのような支援を調整するかも確認します。申出や変更の連絡先を控えておくと、生活の状況が変わったときにも相談できます。[2・PDF14,30,43頁]

平時の情報共有と災害時の例外を分ける

名簿情報を平時から避難支援等関係者へ外部提供する場合、条例に特別の定めがある場合を除き、本人の同意を得る必要があります。災害が発生し、又は発生するおそれがあり、生命や身体を災害から保護するために特に必要があると市町村長が認めるときは、支援の実施に必要な限度で、同意なく名簿情報を提供できる規定があります。平時と災害時の条件を同じ説明にまとめないことが大切です。[2・PDF48,57,85,96頁]

個別避難計画の情報についても、平時の外部提供は、条例に特別の定めがある場合を除いて、本人と避難支援等実施者の同意を得る取扱いが示されています。名簿と計画では含まれる情報や関係者も異なります。説明を受けるときは、何の情報を、誰に、どの目的で提供するかを確認してください。分からないまま署名するのではなく、平時の共有と災害時の扱いを分けて担当者に説明してもらいます。[2・PDF48,57,85,96頁]

個別避難計画は市町村を主体に相談する

令和3年の法改正で、個別避難計画の作成は市町村の努力義務とされました。取組指針は、市町村が主体となり、本人の心身の状況や生活実態を把握する福祉専門職など、多様な関係者と連携することを求めています。保護者だけが計画を作る義務を負うという説明ではありません。計画について相談したいときは、市町村に担当部署を尋ね、普段つながっている相談支援の担当者等にも相談します。[2・PDF14,81,84,85頁]

計画の作成では、本人や家族の意向を確認しながら、避難先や支援する人、必要な支援を調整します。本人・地域が記入する計画を並行して進める考え方も指針にありますが、家族が用紙を埋めただけで市町村や施設との受入調整が済んだことにはなりません。何を誰と確認したか、未調整の項目はどこかを分けましょう。計画を作成する同意と、平時の外部提供の同意についても、それぞれ説明を受けて確認します。[2・PDF14,81,84,85頁]

福祉避難所への直接避難は事前調整を確認する

福祉避難所のガイドラインは、市町村が、地区防災計画や個別避難計画等の作成を通じ、直接避難する人について施設ごとの受入対象者の調整等を事前に行うとしています。「普段利用している施設だから直接行ける」「手帳があれば事前の相談は要らない」とは判断できません。希望する施設がある場合も、市町村へその施設が指定福祉避難所か、子どもの受入れについて調整できるかを確認します。[1・PDF26頁]

相談では、災害の種類、避難のタイミング、誰と移動するか、施設への連絡方法などを確認したい項目として整理できます。希望する場所が利用できない場合の対応についても、市町村と相談してください。直接避難の調整と、災害発生時の施設の開設・受入状況は分けて確かめる必要があります。事前に相談した内容を家族で共有し、施設の場所を知っていることだけで避難の準備が完了したとは考えないようにします。[1・PDF26頁]

伝え方や過ごす場所への配慮を相談する

ガイドラインは、知的障害や発達障害のある人への情報伝達について、平易で具体的な言葉で繰り返し説明すること、絵カードや写真、必要に応じた支援機器の活用などを例示しています。また、刺激の少ない空間で落ち着くためのカームダウンスペースについても説明があります。ただし、すべての避難所で同じ設備が確保されるという案内ではありません。本人に必要な配慮を具体的に窓口へ伝えます。[1・PDF28,29,37頁]

例えば、説明を受けるときの伝え方や、周囲の刺激が多いときに相談したい場所などを、家庭での様子に照らして整理する方法があります。本人が使っている写真やカードを共有する場合は、どの場面で使っているかも添えて説明します。配慮を伝えれば確実に同じ環境を作れると断定するのではなく、避難先で何が可能か、難しい場合にどのように相談するかを事前に聞きましょう。避難の準備と普段の支援をつなげて考える確認事項です。[1・PDF28,29,37頁]

持ち物や別の避難先は地域の条件に合わせる

持ち物を考える際には、子どもが普段使っている物と、避難先で相談したいことを分けてメモする方法があります。持参できる物、保管や使用について確認が必要な物は、施設や市町村へ相談してください。すべての家庭に同じ量を一律に求めるのではなく、子どもや家族の状況に応じて確認します。薬など医療に関わる物の準備や使い方は、医療機関等からの案内に従ってください。[2・PDF81頁]

在宅や別の場所で過ごす可能性がある場合も、家庭だけでそこが安全な避難先と決めず、地域の災害リスクや市町村の避難情報を確認する必要があります。個別避難計画の検討では、住居、地域、想定される災害被害、避難場所などを踏まえる考え方が示されています。車での滞在を最も安心な方法として勧めたり、自宅の安全を保証したりする説明ではなく、どこへ相談し、どの情報をもとに決めるかを確かめましょう。[2・PDF81頁]

訓練や状況の変化を次の確認につなげる

取組指針は、避難先の様子を写真や動画で紹介したり、実際に行って体験したりすることに触れています。参加できる訓練や事前の確認があるかを市町村等に尋ね、本人の状況に応じて相談してください。訓練で一度できたことが、あらゆる災害で同じようにできるという保証にはなりません。分かったこと、難しかったこと、次に調整したいことを関係者と共有するための機会として考えます。[2・PDF85頁]

連絡先、家族の生活、普段利用する施設などが変わった場合は、名簿や計画についてどこへ変更を伝えるかを確認しておきましょう。受入対象、直接避難の調整、必要な配慮、情報の共有は、それぞれ別の確認事項です。相談日、担当窓口、確認した内容、まだ決まっていない事項を残し、家族や関係者が同じ内容を見返せるよう整理して、一つずつ話を進める方法があります。書類があることだけで安心とせず、現在の状況に合った支援の相談につなげてください。[2・PDF85頁]

よくある質問

福祉避難所には誰でも直接行けますか?

受入対象や事前の調整を確認します。ガイドラインは市町村が施設ごとに直接避難する人を事前調整するとしています。施設名を知っているだけで受入れが決まるものではありません。[1・PDF26頁]

名簿に載れば確実に助けに来てもらえますか?

名簿は避難支援や安否確認等に活用するためのものです。登録だけで支援の結果が保証されるものではないので、具体的な支援や避難先を市町村と相談します。[2・PDF14,57頁]

個別避難計画は保護者だけで作るものですか?

市町村の努力義務として位置付けられ、市町村を主体に本人・家族や福祉専門職等と連携して進める仕組みです。担当窓口と、普段つながる支援者に相談してください。[2・PDF14頁]

名簿の情報はいつでも同意なしに共有されますか?

平時は条例の特例を除き本人の同意が必要です。災害発生時等に生命・身体の保護のため特に必要と市町村長が認める場合は、必要な限度で同意なく提供できる規定があります。[2・PDF48,57頁]

出典

公式原本の確認日:2026年10月28日。申請の必要書類や個別の取扱いは、お住まいの自治体・関係機関へ確認してください。

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この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。

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