要約
「医療的ケア児者の家族のためのレスパイト支援事業」の制度趣旨
神戸市が実施するレスパイト支援事業は、医療的ケア児者の家族の心身の負担軽減を目的とした支援事業です。
在宅医療的ケア児の家族負担とレスパイトの必要性
神戸市では、医療的ケア児者の家族の心身の負担軽減を目的として「神戸市医療的ケア児者の家族のためのレスパイト支援事業」を実施しています。本事業は、登録事業者が医療的ケア児者に対して、自宅や外出先において医療的ケアを含む見守り・介護等を提供するものです。
医療保険の訪問看護との役割分担
本事業は、病状の観察やリハビリ等を目的とした通常の公的医療保険による訪問看護とは明確に区分されます。医療保険の給付対象となる訪問看護の時間帯と本事業のレスパイト利用時間を同一時間に二重計上することはできません。医療保険の訪問看護が医療管理を目的とするのに対し、本事業は家族の休息支援(レスパイト)を主たる目的として市の事業費から助成が行われます。
対象となる要件
神戸市の公表資料に基づき、本事業を利用するためには以下の4つの要件をすべて満たす必要があります。
- 神戸市内への居住
申請時および利用時において、神戸市内に住所を有していること。 - 医療的ケアの必要性
日常生活において日常的な医療的ケアを必要とする児童等であること。 - 同居家族による在宅介護
施設等に入所しておらず、自宅において同居の家族から日常的な介護を受けていること。 - 医療保険による訪問看護の利用
現に公的医療保険を利用した訪問看護の提供を受けていること。
公式案内では「訪問看護(健康保険法第88条第1項に規定する訪問看護)により医療的ケアを受けていること(※)」および「(※)医療的ケアに関して医師から訪問看護指示書が出ていること」が要件とされています。
サービス内容と提供場所のルール
本事業で提供される具体的なサービス内容と場所の規定は以下のとおりです。
見守りと医療的ケア
登録を受けた訪問看護ステーションの看護師が、子どものそばで見守りを行い、必要に応じて吸引、注入、体位変換等の医療的ケアを実施します。
提供場所の範囲と除外規定
- 実施場所:自宅のほか、訪問看護事業者が安全にサービスを提供可能であると判断した場所(外出先等)において利用することができます。
- 除外される状況:病院や診療所への入院中、または児童発達支援、放課後等デイサービス、短期入所などの障害福祉サービスを利用している最中は、本事業を重複して利用することは原則としてできません。
利用時間・自己負担額と世帯区分
利用時間および費用のルールは以下のように定められています。
年間利用時間の上限
- 上限時間:1人あたり年度(4月1日〜翌年3月31日)につき最大96時間まで利用可能です。
- 繰越の不可:使い切らなかった利用時間を翌年度に繰り越すことはできません。
- 複数事業者の合算:2か所以上の訪問看護ステーションを利用する場合でも、合計して年間96時間が上限となります。
基準費用と自己負担額
- 基準費用:1時間あたり8,000円
- 一般世帯の自己負担:費用の1割(1時間あたり800円)を事業者に支払います。
- 自己負担免除世帯:市民税非課税世帯および生活保護受給世帯は自己負担が全額免除(0円)となります。
- 免除対象となる「世帯」の考え方:見守りの対象となる医療的ケア児者が、0歳から18歳に達する日以降の最初の3月31日までの間にある方の場合、原則として医療的ケア児者の同居家族全員が判定対象となります(それ以外の場合は本人とその配偶者)。
申請から利用契約・利用までの流れ
手続きは、保護者が直接市役所窓口に出向くのではなく、利用中の訪問看護事業所を経由して進められます。
1. 訪問看護事業所への利用相談
普段利用している登録訪問看護ステーションの担当者へ、レスパイト事業の利用を希望する旨を相談します。
2. 申請書類の準備と提出
以下の書類を揃え、事業所へ提出します。事業所が書類を取りまとめて神戸市福祉局障害者支援課へ申請します。
- 利用(変更)申請書(様式第5号)
- 同意書(様式第6号)
- 交付日から6か月以内の訪問看護指示書の写し
- 医療保険による訪問看護の利用状況が確認できる書類(契約書の写し等)
3. 利用決定通知書の交付
神戸市での審査完了後、市から事業所を経由して申請者へ「利用決定通知書」が交付されます。
4. 事業者との利用契約およびサービス利用
決定通知書の内容を確認の上、訪問看護事業者と本事業の利用に関する契約を締結し、日程を調整してレスパイトサービスを利用します。
よくある質問(FAQ)
Q1. 訪問看護を全く使っていない医療的ケア児でもこのレスパイトを申請できますか?
申請できません。本事業は訪問看護(健康保険法第88条第1項に規定する訪問看護)により医療的ケアを受けていること、および医療的ケアに関して医師から訪問看護指示書が出ていることが要件とされています。
Q2. 家族が外出している間、自宅で子どもを見守ってもらうことはできますか?
可能です。本事業は家族の心身の休息を目的としており、看護師が自宅で見守りや医療的ケアを行う間、家族が外出や休息を取ることができます。また、事業者が安全と認めた場所であれば外出先での利用も可能です。
Q3. 今年度使い切れなかった時間は来年度に上乗せできますか?
上乗せ(繰越)はできません。年間の上限は年度ごとに96時間と定められており、未使用分があっても翌年度には繰り越せません。
Q4. 複数の訪問看護ステーションと契約している場合、それぞれの事業所で96時間ずつ使えますか?
使えません。上限時間は児童1人あたり年間96時間であり、複数の事業者を利用する場合でも合算して96時間以内となります。
Q5. 放課後等デイサービスの利用中にレスパイト事業を重ねて使うことはできますか?
重ねて利用することは原則としてできません。放課後等デイサービスや短期入所などの障害福祉サービスを利用している時間帯は、そちらのサービスによる支援が行われるため、本事業を重複して利用することは認められていません。
相談・申請窓口
本事業の利用申請は、普段利用している訪問看護ステーションを経由して行います。
- 所管課:神戸市福祉局障害者支援課
- 住所:〒650-8570 神戸市中央区加納町6丁目5番1号
※個別の利用申込、日時の調整、申請書類の受領は、登録を受けている各訪問看護ステーションが窓口となります。まずは担当の訪問看護師へご相談ください。
出典
てらぴぁぽけっと早稲田教室の案内
- 住所:〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-23-13 AZ西早稲田 2F
- 電話:03-6380-2836
- 営業時間:10:00〜17:00
- 営業曜日:水曜日〜月曜日
- 最寄り(都電):東京さくらトラム(都電荒川線)早稲田駅から徒歩1分
- 最寄り(地下鉄):東京メトロ東西線 早稲田駅から徒歩10分
- 対象:未就学児(0〜6歳)
- URL:https://terapia-waseda.com/about/
この記事について:本記事は、子育て・発達に関する一般的な情報の提供を目的としています。内容は学会・職能団体・国の機関が公開している情報にもとづいてまとめていますが、お子さまの発達には個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるものではありません。診断や治療に関する判断は、医師などの専門機関にご相談ください。
制度のこと、見学のときに一緒に確認できます
のびのび発達ラボを運営する児童発達支援てらぴぁぽけっと早稲田教室(東京都新宿区・都電早稲田駅徒歩1分)では、受給者証の申請や利用料のしくみについても、見学・ご相談の際にご案内しています。手続きが不安な段階からお声がけいただけます。見学・ご相談は、診断の有無に関わらず承ります。